キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールドのレビュー・感想・評価
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新キャプテンのお披露目
待ちに待っていたマーベル最新作。もちろん公開初日にIMAXで鑑賞してきました。こちらの期待にしっかり応えてくれるエンタメ作品で、鑑賞後の満足度は高いです。
ストーリーは、引退を決めたスティーブ・ロジャースから後継に指名されたファルコンことサム・ウィルソンが、新キャプテン・アメリカとして活動していたある日、アメリカ大統領ロスは、セレスティアルズから採取したアダマンチウムの権利を各国で平等とするための条約締結をねらって国際会議を開くが、その場でテロ事件が発生し、世界の信頼を失いかけたアメリカと各国との緊張が高まっていく中、この裏で糸を引く人物とその真相がしだいに明らかになっていくというもの。
壮大なMCUのおかげで、もはやマーベル作品では複雑な作品背景と世界観が当たり前となっています。過去のマーベル作品を半分ほどしか観てなくて、しかも「キャプテン・アメリカ」シリーズは本作が初鑑賞の自分には、作品背景がほとんどわかりません。特に、サムとロスの因縁、イザイアや新ファルコンとの関係、さらに黒幕として登場する人物も全く知りません。
それでも、会話の流れからそのあたりはなんとなく推察できるようになっていたのは助かります。アダマンチウムをめぐる各国間の駆け引きを利用した、ロスへの復讐劇という構図は十分に理解でき、ストーリーから置いていかれることはなかったです。その中で、キャプテン・アメリカを継承する重責に苦悩するサム、娘のために変わろうとあがくロス、新ファルコンとしてサムを目指して奮闘するホアキンなど、キャラの心情に迫る部分があったのもよかったです。
もちろんアクションシーンは言わずもがなで、このためにIMAXを選択したのですが、大迫力に大満足です。冒頭の近接格闘から始まり、銃撃戦、空中戦、超人対決と、じわじわと上がるバトルステージに興奮が止まりません。中でも、今回はクライマックス前の空中戦がいちばんのお気に入り。キャプテンとファルコンとのツーマンセルのアクションは、圧倒的なスピード感とドッグファイトの緊張感に包まれ、息をするのも忘れそうなほどです。しかも、これが日米開戦の引き金になりかねない一触即発の危機的状況の中で繰り広げられるのだからたまりません。
クライマックスのレッドハルク戦も、驚異的なパワーで迫り来るハルクの恐怖と劣勢を強いられながらも怯まないキャプテンの勇気に興奮を覚えます。ただ、ホワイトハウスでのバトルでは、マーベルにしては珍しくややチープな印象を受けるCG描写がありました。それほど気になるものではないですが、そこだけはちょっと残念です。
さて、エンドロール後は、お得意のポストクレジットがありましたが、うーん、またもやマルチバースにもっていくのでしょうか。話がどんどん複雑化するので、それはちょっとやめてほしいかなと思っています。とはいえ、今後もマーベル作品には期待しています。
キャストは、アンソニー・マッキー、ダニー・ラミレス、シラ・ハース、カール・ランブリー、ハリソン・フォード、ティム・ブレイク・ネルソン、リブ・タイラー、平岳大さんら。
過去のMCU作品の成功体験から抜け出せない苦しみを感じる
新規でこのニューワールドに来てくれたブレイブなあなたへ
マジかあんた!前提知識全くなしでこの4作目のキャプテンアメリカを観に来てくれたってのか…。
そんな勇気ある人がいるなんて…。
だが待ってくれ。まずは俺の率直な感想だ。
普通に面白かった。普通に面白かったことにほっとした。
ここ数年のMCUは興行成績も落ちてきていて評判もかんばしくなかったから。
最近のだと『マーベルズ』も『シンチー』も『エターナルズ』も個人的にはそれなりに面白かったと思うけど。どうしても、マーベルのシリーズを知っている人には色々増え過ぎだしなかなかアベンジャーズ結成しないし、知らない人にはそもそもキャラの関係や設定分からないだろという初心者置いてけぼりぶりがすごいので。うかつに人にすすめることも出来ない。
という中で今作はシリーズをある程度知っている人にはそれなりに楽しめると思う。
ファルコンってそう言えばこんな感じだったかと。
超人血清を打ってないのが劇中で示されたがそれすら忘れてたわ。
バッキーが「血清を打っても全てを救えるわけじゃない」「お前は皆の目標になれる」と言ってくれる場面はシリーズを観ている人には熱い。けれどバッキーが110歳と説明されてもピンとこない人には「あのヒゲ誰」状態だろうなと。
ラストの病室の後輩へ「レスポンシビリティ」と言っていて字幕では「重圧」となっていたところも。「そうだよね。盾を受け継いだレスポンシビリティ、責任、重圧を感じながらファルコンは頑張ってくれてるよね」とシリーズを観ている人ほど思えるんだけど。
今作では大統領に「アベンジャーズを再度結成せよ」とだけ言われてその中身がどうなるかは結局示されなかったんだけど、キャプテン、というか新生アベンジャーズの中心ははなんとなくこのファルコンで行くんじゃないかという感じはした。
これ結構素直に面白かったんだけど、その面白かった要因の一つが、ファルコンが空を飛ぶキャラということもあって、空を飛ぶアクションが多いこと。
空飛べるのは本当に結構大きくて、空中戦が描ける。
例えば、今回であれば、日本の戦闘機との対決というか、日本の軍への攻撃を止めるみたいな役割をファルコンが果たすんだけれども、海の上での空中戦はやっぱりなかなか見応えがあった。
赤いハルクと最終的には戦うんだけれども、赤いハルクがすごいジャンプ力で迫ってくるのを、飛びながら逃げるというところもすごいシーンとして見応えがあった。
最後は赤いハルクに対して説得で何とかするという展開。多分、このファルコンの良さというのはそこなんだろうけど。
その説得要素は、中盤の戦いでもちょっとあり。戦い後に説得に入るというシーンがあって。
迫ってきたヒゲの敵さんに対して説得するというシーンがあって、暴力だけでは無く、心にも訴えかける、説得、言葉でも訴えかけるというところが、今後このキャラの重要なポイントになってくるのかなというところは、ちょっと新鮮ではあった。
エンドロール後でキャプテンアメリカは帰ってくると言うメッセージが流れたし、次のアベンジャーズの中心はやっぱりこのファルコンでいくと言う算段が多分ついたんだろうなという感じはした。
本当はブラックパンサーで行きたかっただろうなと思いつつ、キャラ的にも似てる雰囲気はあるからファルコンでいいだろう。
でも本当ますます新規置いてけぼりだよなあ。
だって30本はある映画だけは追ってる自分でも今作のカギであるでっかいアダマンチウムを見て「ああ最近のマーベル映画のどれかに出てきたんだよなあ」と思って終演後にネットで調べて「そうだエターナルズでした」と思い出したぐらいで。
ある程度追ってる人ですらこんな感じだからな。全くマーベル知らない人からしたら「30本の映画を追っててもある程度なの?」と思うだろ。
最近は平気でディズニープラスのドラマシリーズのストーリーも絡めてくるんだぜ?すごいだろ!30本以上映画を観てる自分ですら「申し訳ないが自分はドラマまで追えてないんだ!」と思いながら自分のブレイブを振り絞って映画館に足を運んでるんだよ。
だからもし全くド新規で今作から観てくれた人はこの「新規に優しくなさ過ぎるニューワールド」に入ってきてくれた「ブレイブ」に誇りを持って欲しい。こんだけ前提知識が必要なものに飛び込んでくれたブレイブ、その勇気を俺はたたえるよ。それこそマジなブレイブニューワールドだろ。ありがとう。
偉大な名蹟を、自分色に染めていけ
マーベル・シネマティック・ユニバース第34作。
キャプテン・アメリカ・シリーズ第4作。
通常スクリーンで鑑賞(字幕)。
原作コミックは未読。
こんなに地に足がついているMCU作品を観るのは本当に久しぶりで興奮した。本当に面白かった。これだよこれ、これが観たかったんだよと、手放しで称賛したい作品だった。
マルチバースが一切絡まず、過剰なサプライズも無い。ヒーローの葛藤を描くドラマに胸が熱くなり、涙腺を緩ませる。
2作目を彷彿とさせるポリティカル・スリラーと壮大なアクションの見事な融合が、MCUの懐の深さを感じさせた。
キャプテン・アメリカ。あまりにも重すぎる名蹟のプレッシャーに葛藤し続けるサムの姿に、心を揺さぶられた。
サムはスティーブと違い、超人血清を投与されていない生身の人だ。だが超人じゃないからこそ出来ることがある。
どんな存在であろうと、まずは対話を試みるサムのスタイルは、彼の優しさに起因した行為であり好感しか抱かない。
スティーブは希望であった。そこまで自分は強くないが、誰かの目標となれる存在でありたい。とても素敵な答えだ。この瞬間、継承者がサムで良かったと心の底から思えた。
そして何より彼には、初代には無い彼だけの個性―強靭な翼がある。その個性でどこまでも高く、自分なりのスタイルで飛び回って欲しい。新たな世界の新たなリーダーとして。
[余談]
サディアス・サンダーボルト・ロスの集大成でもある本作にこれまで演じて来られたウィリアム・ハート氏が、鬼籍に入られた故に出演が叶わなかったことがとても残念でならない。
代役のハリソン・フォード氏も申し分無い演技で、ハート氏の遺志を継ぐ名演であったが、ハート氏のロスがレッドハルクに変身するところが観たかったと云うのが正直な気持ちだ。
しかしながら、ハリソン・フォード氏である。こんな超大物俳優がまさかヒーロー映画にヴィラン(とはっきりとは言えないかもだが)として出演するなんて、まるで夢のようだ。
悪役としては「WS」にてロバート・レッドフォードの先例があるものの、自らモーションキャプチャーを装着してハルクの演技もこなしているのだから、余計にすごいと感じた。
今後もMCUに、しいてはアベンジャーズと共に敵と戦う姿を夢想してしまうが、フォード氏は本作をもって俳優業引退を宣言されており、今後の動向がとても気になっている。
レッドハルクだけでも見る価値は十分有る。
スティーブからサムに交代してからのキャプテンアメリカ第四作。
キャップ特有の盾アクションに加え、ファルコンならではの翼を使った攻撃に空中戦とアクションシーンはカッコ良くて、特に飛行能力を活かした海上戦は迫力満点だった。
やっと拾われたリーダーにサプライズのベティ·ロスの再登場とこれまで避けられてたインクレディブルハルクの要素にもう一人のゲストキャラのバッキーの登場も良かったね。
一方で中盤まで引っ張る必要の無いサイドワインダー、敵かと思わせてすぐに味方と判明するルース·バット、何よりずっとリーダーの掌で踊らされてる感は否めないなど内容はイマイチ。
そうした諸々の要素の有る本作の一番の見所は、ロス大統領が変身するレッドハルクで、本家じゃないけどちゃんとハルクスマッシュやって、ホワイトハウスを破壊しながらのキャプテンアメリカとの激闘など、久々にハルクの大暴れが見れて、それだけでも本作を見て良かったと心から思った。
迷ってる人はレッドハルクの暴れっぷりを見るだけでも行く価値は十分有ると言える映画。
ハルク2の方がしっくり来る。
「格好いいシーン」
派手さは無いが
宇宙には行かないしマルチバースも時間移動も出てこない魔術も出てこない、最近のMCUの中ではよくもわるくも地味ではあるものの、現実の延長線上にある内容という意味でフェーズ1あたりのテイストに近いと感じた。
ストーリー自体もわかりやすくストレート。大どんでん返しみたいなトリッキーなことが起こるわけでもなく、というか、予告で語られすぎていてほとんどそれ以上のものがない…。かといってレッドハルクを予告で出しておかないと、知名度とか含め地味すぎるんだろうなぁ。
バッキー出ないって言ってたのに出たからそこはかなり嬉しいサプライズだった。この流れでサンダーボルツ側にもサム出てほしい。
ScreenXで鑑賞したので、空中戦のところは特に臨場感があって楽しめた。
新章 開幕
楽しく観せていただきました
いや、いーんだけども、
一番のファンタジー要素はアメリカと対等に話している総理大臣だと思った
2025.2.14 字幕 イオンシネマ京都桂川
2025年のアメリカ映画(118分、G)
原作はマーベルコミック
キャプテン・アメリカの盾を受け継いだヒーローがある企みに巻き込まれる様子を描いたアクション映画
監督はジュリアス・オナー
脚本はマルコム・スペルマン&ダリル・マッソン&マシュー・オーソン
原題の『Brave New World』は直訳すると「素晴らしき新世界」という意味
物語は、アメリカのニューパンプシャー州にて演説を行うアメリカ大統領サディアス・ロス(ハリソン・フォード)が描かれて始まる
彼はインド洋沖に出現したセレスティアル島にある、未曾有の資源に対する国際条約の制定を訴えていて、他国の代表とも会議を重ねていた
一方その頃、メキシコのオハアカでは、ある物体の裏取引が行われていた
それを察知したサム・ウィルソン(アンソニー・マッキー)と相棒のホアキン・トーレス(ダニー・ラミレス)は、その現場を止めるように出向いていた
だが、買い手はそこに現れず、サムたちは売り手のサーペント団を壊滅させ、物体を回収することに成功した
その後、その功績が認められたサムとホアキンはホワイトハウスへと招かれる
サムの親友のイザイア・ブラッドリー(カール・ライブリー)も一緒にいくことになったのだが、そこで事件が起きてしまうのである
イザイアを含む5人ほどの人物が大統領暗殺を目論み、ホワイトハウスは騒然となった
大統領には怪我がなかったが、イザイアたち実行犯はその記憶がなく、何が起こったのかを理解していない
サムは抵抗するイザイアを諌め、おとなしく投降することになったのである
ロスはこの事態を重く受け止め、元ブラック・ウィドウの大統領補佐官ルース・バット=セラフ(シラ・ハース)に事件を調査させる
事件を起こしたのが知人だったこともあってサムたちは捜査から外され、そこで秘密裏に別ルートから捜査を開始することになった
そこで、事件の直前にイザイアのスマホが光っていることを突き止め、なんらかの洗脳操作のようなものが行われたのではないかと勘繰るのである
映画は、起こった事件を捜査するミステリー系で、サムとルースが同じ結論に至る様子を描いていく
ルースはイザイアをコントロールした黒幕がいると考えていて、ほぼ同時にエコーワンという施設にたどり着く
そこには、ロスから許可を得て研究を続けていたサミュエル・スターンズ(ティム・ブレイク・ネルソン)がいて、彼の計画によって、イザイアたちのテロも起こっていたことが判明するのである
映画の予告編では、ロスがレッドハルクになることがわかるのだが、映画本編では「ほぼクライマックスのネタバレ」のようなものになっている
予告編でそれ見せたらダメじゃね?という感じで、その後に幾つかの展開があるのかと思えば全くなかったりする
ロスとの決戦も、派手な展開を見せるものの、最後は説得で終わるので、カタルシスはほとんどない
死ぬほど長いエンドロールの後にも映像があるが、これまた捻りも何もなかったりする
基本的には『インクレディブル・ハルク』の続編で、『エターナルズ』の世界後みたいな立ち位置なのだが、予習はほとんどいらない気がする
サムがキャプテン・アメリカの盾を託されているけど、サムはサムという物語なので、深読みする必要はないのだろう
キャプテン・アメリカは憧れだが、サムは目標というように、現実感のあるヒーローが誕生したように思えるのだが、真似できる人は皆無なので、超人は超人なんだと思った
いずれにせよ、よくあるタイプの物語で、なんらかの実験で超人になったとか、個人的な逆恨みが世界規模の案件になるというものだった
そこから話が広がる感じもなく、黒幕との戦いはアクションもないし、レッドハルクとの戦いも最後は話し合いになっているのはどうかと思う
また、日本がかなり有能な国として登場するのだが、これが本作の一番ファンタジーなところで、土下座外交しかしない政府の為体を見ていると何だかなあと思ってしまう
MCU好きの人以外は観に行かないと思うが、「思ったよりも悪くない」とか、「普通の映画だった」と言われるように、落胆までは行かない感じだろうか
強くお勧めする要素はないので、通常スクリーンで時間が合えばOKぐらいのテイストで臨んだ方が精神的にも良いと感じた
まさかフェイズ1からのネタで来るとは。 雰囲気として、インフィニテ...
非常につまらない映画 キャプテンアメリカ ブレイブニューワールド
話せばわかる?新世界と銘打つにはまるで不十分で、何をしたいのかわからない(アンソニー・マッキーは悪くない、むしろ本作の中で数少ない良い点だ)
傑作『ウィンター・ソルジャー』を踏襲・彷彿とさせる展開がたくさん見られる(ex. スター・ウォーズ4『新たなる希望』の話の筋をなぞった7『フォースの覚醒』みたい)けど、色々と薄い。そもそもスティーヴ・ロジャースとの差異を出すなら違う物語のほうがいいと思うが(同じ物語だからそれに対峙するときのキャラクターの反応などで差を出せるとも考えられるが)。大味に終始もっさりとしていて、何をしたいのか伝わってこない消化不良感。クリエヴァから襲名してタイトルロールを演じる大作での単独初主演アンソニー・マッキーは応援したいけど、MCUの長い冬・夜はまだ明けないか…。道を見失ったまま未だ見つけられていないようだ。
冒頭のメインタイトルが出るまではスタイリッシュで、そこからアンソニー・マッキーもハリソン・フォードも別に悪くなく普段の彼らの魅力は感じられるし、昔の=つまりとりわけコケ始めた『アントマン&ワスプ : クアントマニア』以前(それよりもっと前)の初期MCU作品に戻ろう・立ち返ろうという気概、原点回帰志向(本編尺含めて)は感じるけど、マインドコントロールはいくらなんでも雑でご都合主義過ぎやしないか?ヒドラという思想が浸透していた、みたいた敵側の奥行きがまるでないじゃない。なんじゃその物語の広がりもへったくれもない何でもありになるような目に余るテキトー設定は。ミステリーに例えるならご法度とされる「記憶喪失」「双子」等と同列。鑑賞前に期待していたような「敵が内部に入り込んでいて、誰が敵味方か見分けがつかない…」みたいなスリリングさは驚くほどまるで皆無だった。
色々とピントを絞れないまま粗だらけで大して中身のない強引な展開で押し切る。やはり脚本家が複数人クレジットされているのは度重なるリライトと再撮影の影響だろうか?『ウィンター・ソルジャー』的ポリティカルスリラーを期待していたら肩透かしを食らった。本作こそはと期待したものだが、もうマーベル作品は映画館に行かず、勝手に配信スルーで本当にいよいよいいかもしれない。濃いのに薄いを地で行くこれはいただけない、記憶に残らない。ファンサービス過多に『インクレディブル・ハルク』と『エターナルズ』の後片付けするためのイースターエッグ祭なら、話の筋的にブルース・バナー(と作中言及されるアントマン?)も来てほしいところ。
「アベンジャーズの中でも人格者」的な立ち位置から敵を諭して勝つサム・ウィルソン。チームをパワーというより精神的な面から支えるキャップとしての立ち位置からは正解だけど、次回作からもそう勝つのかな?77%の確率で。あと、生身の人間のアクションを押していた印象だけど、開始早々ブラックパンサー的なワカンダ・テクノロジー全開でツッコみたくなった。
サディアス・ロスの変わろうとするドラマ。これまた名優の故ウィリアム・ハートからバトンを渡された"最後の映画スター"ハリソン・フォードが、思った以上に本編全編にわたって出番があるという嬉しさ!又、インディ・ジョーンズを引退してもハリソン・パンチにあの笑みをまた見られる喜び。最近引退を匂わせるような発言もいよいよしているらしいけど、これは引退作にはしてはいけない、というか一映画ファンとして物足りない・勿体なく思うので相応しい作品に出てほしさもある。それこそ『さらば愛しきアウトロー』からの『エンドゲーム』のロバート・レッドフォードみたいにその後のサプライズ・カメオ出演はあり?ずっとアベンジャーズの目の上のたんこぶ的な存在であったサディアス・ロスは、これで退場か否か、運命やいかに。
ホアキン・トレス役ダニー・ラミレス演じるお喋りクソ野郎な新ファルコンが、一昔前の黒人が演じるような白人ハリウッド映画らしいコメディリリーフ!「おい、それでいいのか!」と余計なお世話だろという少し要らぬ心配をしたけど、きっとここから這い上がっていくのだろう。あと『トップガン マーヴェリック』に続く空中戦?ドラマシリーズ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』を観ていないと、主人公周りで分からないキャラクター達が出てきて少しキツいかも。イザイアはいい。
ティム・ブレイク・ネルソンがブロッコリーに。今回出演するのは知っていたけど、「踊る大捜査線」映画3作目(3作目、4作目は本当にクソ映画)で、1作目の犯人役のキョンキョンがまた犯人役で萎えたときみたいな。てか、17年前の映画の記憶を観客に求めるのは少し酷じゃなかろうか(見直していたが)?ポストクレジットシーンもおざなりでまるでワクワクしなかった。
蓋を開けるとただの実動部隊だった(?)ジャンカルロ・エスポジートも貫禄たっぷりにそれらしいこと言っているけど、よくよく聞いたら大したこと言っていないのよな。ちなみに、昔からいながら近年『マンダロリアン』などアクション大作の悪役が板についているから、今後『Mr.ノーバディ』みたいな映画に主演して、リーアム・ニーソンのようなアクションスターになる可能性があるのではないかと読んでいる。
ジュリアス・オナー監督『ルース・エドガー』のときのあの一面的でないキャラクター描写と奥行きのある映画作り・語り口ストーリーテリングはどこへ行ってしまったのか?
最後に触れずにいられないのが、雑にテイよく使われている日本の存在。だってこんなに日本のことが取り上げられている作品なのに出演者による大きなプロモーションも無く、調べれば吹替・溝端淳平ばっかり推されているなんて(アンソニー・マッキーと溝端淳平の対談動画はある)!そもそも今の時代に、(厳密には敵国ではないにしろ)具体的な国名を名指しで挙げるなんてこと自体レアで、(国名を伏せた)仮想国や国境を越える組織集団などが主流だろう。明らかにロシアな『トップガン マーヴェリック』でさえ?そして、国力だけで言えば中国などの方が自然だろうに、なぜか日本。しかも作中の日本は、アメリカの同名も要らないんじゃないかというくらい、なんだか強そうに描かれている。それをワッショイとも取れるかもしれないけど、どう考えても絶対に怒らない(どう描いてもマズくならない)落ち目の国だからだろう。
食わず嫌いはもったいないから見てほしい!
まず一言!
めちゃくちゃ面白かった!
キャプテンアメリカ4作目。
新キャプテンアメリカとしては初の映画作品。
定番のオープニングファンファーレは今作では無し。
多分新しいキャプテンアメリカに集中してもらう為だと思う。
冒頭のアクションでつかみはバッチリ。
盾と翼を使ったファイトスタイル、ワカンダ製のスーツの能力を存分に見せつけてくれる。
相棒の2代目ファルコン、トレスとの相性もかなり良かった。
政治スリラー、サスペンス要素のバランスも良かったと思う。
日本の要素がかなり絡んでいたのは驚いた。
サム、ロス、共に葛藤と責務に押しつぶされそうになるところもしっかり感情移入出来た。
中盤の空中戦も見どころの一つ。
サブキャラだったファルコン時代ではここまでのアクションを描かなかったのでかなり興奮出来た。
長らく登場しなかったサミュエル・スターンズもかなり厄介な能力でこれまで出てこなかったヴィランで良かった。
クライマックスの戦闘シーンは大迫力。
新キャプテンアメリカとレッドハルクの凄まじさを見事に表現出来ていた。
最後もサムのカウンセラーとしての設定が活かされていてGOOD!
病院でのラストシーンのサムのセリフ…
「キャプテンアメリカは完璧でないといけない」
「重圧に押しつぶされそう」
「努力が足りているのか不安になる」
と打ち明けるセリフは演じているアンソニー・マッキー本人の言葉として重なって聞こえた。
そして相棒のトレスからは「何があっても諦めずに戦うファルコンに憧れていた」と返される。
スティーブ・ロジャースを見習い奮闘していたサムだけど、自分自身も憧れのヒーローとして認められていた事に気付くシーンは感動もの。
アクションもストーリーも最高の作品だった。
過去作の要素はかなりあるので未視聴の人は評価が分かれるかも知れないが、
特に見なくても問題ないとされていた作品「インクレディブル・ハルク」が注目されるのは嬉しい。
同伴した家族(ハルク、エターナルズ未視聴)もかなり楽しめたようなので劇中のセリフを聞いてれば色んな設定は「まぁこういうことかな?」くらいの感覚で見て問題ないと思う。
ポストクレジットシーンでは「世界はここだけだと思うか?」と別の世界のヒーロー集結を示唆するセリフが。
来年公開予定のアベンジャーズも楽しみだ。
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