「これからのマーベルの展開がますます楽しみになった。」キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド おけんさんの映画レビュー(感想・評価)
これからのマーベルの展開がますます楽しみになった。
とっても良かった!
マーベルを知らなくてもアクション映画として楽しめるし、エンドゲーム以降の「種まき期間」みたいな雰囲気が続いていた中で、ようやく新しい物語が本格的に動き出した感じがした。
マーベル初心者もここから見始めれば、過去作を掘り下げたくなるきっかけにもなりそうな作品だった。
従来のキャプテンアメリカを踏襲したアクション×政治ミステリーで、最初の事件発生から捜査、ラストシーンまであっという間の2時間。
誰が敵で誰が味方なのか、大統領がレッドハルクだと知っていても、それがいつ明かされるのか、ワクワクが止まらない展開でずっと楽しかった。
ストーリーラインの起承転結と緩急がしっかりしていて、さすがマーベルという完成度だった。
そして、とにかくサムの新スーツがかっこいい。スティーブの盾を完全に使いこなし、得意のウィングもワカンダの技術で進化。衝撃吸収・発散機能が追加され、さらにマスクにはナノテクを搭載。メカ好き・ヒーロー好きにとってはワクワクが止まらないギミックの数々だった。
特に、レッドウイング(ドローン)に盾を持たせて遠隔操作するシーンは、まるで亡きキャプテンと共闘しているようでグッときた。
戦闘シーンも多かったけど、スーツの有無や空間の広さによって見せ方が変わるので、すべてのアクションが新鮮だった。サム自身が生身の人間だからこそ、スーツなしでの潜入捜査や戦闘に緊迫感が出ていて、いいスパイスになっていた。(「なんで常に着てないんだよ」とは思ったけど。笑)
そしてこれまた今回の目玉。レッドハルクの怖さが圧倒的。パワー、スピード、異次元の跳躍力で、絶対に逃げられない絶望感がすごかった。
登場時間が少ないという声もあったけど、むしろちょうどよかったと思う。能力がシンプルだからこそ、戦闘のバリエーションを増やすのが難しいし、これ以上暴れられたら地球ごと破壊しかねないので、、、笑
今作は「サムがアメリカのリーダーとして認められるまでの物語」でもあった気がする。ファルコン&ウィンターソルジャーのときは「この人がキャプテン・アメリカ?」と思っていたけど、今作を観て「サムになら任せられるな!」と思えた。(何様だよって感じだけど。笑)
作中のキャラクターとしてもだし、マーベルファンに対しても、サムのキャプテン・アメリカとしての立場をしっかり確立させた作品になったはず。
途中、日本が出てくるシーンでは、桜が植木鉢に入っていたりとイマジナリージャパン感が強かったのはちょっと笑ったけど、まぁご愛嬌。
何より、アベンジャーズ再結成の話が出てきたのが熱い。またキャプテン・アメリカを中心に、新しいアベンジャーズが集結していくのかと思うと、これからのマーベルの展開がますます楽しみになった。