「多分、わざとズレた社会情勢認識で世界観作ってる」キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド yudutarouさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0多分、わざとズレた社会情勢認識で世界観作ってる

2025年2月16日
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鑑賞方法:映画館

 政治劇をやるならリアリティのある設定の中に大ウソを放り込む必要があるし、実際『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』ではそれをやってポリティカルサスペンス風味の面白アクション映画をやってくれたんだが、そんなシリーズの新作である本作はあまりにもリアリティのない、小学生が夢想するような世界情勢が舞台で、一体どうした⁉︎となったのだが、それ以前に配信ドラマのストーリーとキャラクターが映画の前提として存在していたりもして、冒頭は色々と頭を捻りつつ観ていた。
 この映画で描かれるアメリカ合衆国の自国観とかどこまで本気なのか不明だが、世界情勢も含めて敢えて現実から距離を置いてまったくの虚構、絵空事として全てをやり過ごそうとしているんじゃないかと勘ぐりたくなるし、多分ホントにそうなんじゃないかな。大体なんなの、アメリカに物申す日本って。ギャグなの?それにせっかくのニューキャラクターのルースが存在感凄いのに何ともぼんやりした扱いなのもモサドとかイスラエルとか政治的に微妙なバックボーン持っているからと思われるし。これはトランプが大統領になった場合に備えて当たり障りない政治劇に仕立てあげてきたと思われても仕方ないよな、とガッカリなんだが、それでもアンソニー・マッキーがキャプテン・アメリカであるということ自体と、そんなキャプテンが対話型ヒーローとして頑張る、というストーリーは、ひょっとしたら作り手側の精一杯の戦いなのかも知れん。
 しかし政治劇、サスペンスとしても盛り上がらんストーリーや無駄に抑え気味のアクションは退屈で、先述のルースをもっと活躍させてくれればオタクはみんな満足したと思うんだがそれもなく、アンソニー・マッキーのキャプテン・アメリカの佇まいがカッコいいだけに非常に勿体無いという思いを抱きつつ観ていたのだが、ラストバトルはさすがに良くて、まあ、終わりよければ全てじゃないけどいいかな、とはなった。クリス・エヴァンスの『キャプテン・アメリカ』だって一作目はかなり微妙な作品だったし、という変な納得の仕方もしたりしてね。

yudutarou
ケイさんのコメント
2025年2月18日

当初の副題は民主党の連中やソロスらが唱えてきたアジェンダでもあるnew world orderでしたからね…あからさますぎてさすがにやばいと思ったのか改変しましたが。

今話題のUSAIDから資金を得ていてもおかしくないくらい、興行が爆死しようがお構い無しの姿勢でポリコレwoke作品を連発してきたディズニーは明らかにグローバル極左陣営なので、思い通りにいかない実際の大統領選挙の状況に合わせて改変があったのかもしれません。
それでも冒頭ロスが登壇するステージの色が民主党ブルーなのはおいおいと思いましたが笑。せめて星条旗の色とかにしたれよと。

ケイ