「【”使い捨て。偉大なるアメリカの為に、身命を賭して戦って来たのに・・。”元特殊部隊の男が傭兵になり、経験した哀しき事を描いた作品。戦争は、金が第一という人間も生み出してしまうモノなのである。】」ザ・コントラクター NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”使い捨て。偉大なるアメリカの為に、身命を賭して戦って来たのに・・。”元特殊部隊の男が傭兵になり、経験した哀しき事を描いた作品。戦争は、金が第一という人間も生み出してしまうモノなのである。】
ー 今作でも、描かれるがアメリカには多数の民間軍事会社がある。職種にもよるが、戦場で闘う者の多くは元軍人である。今作のジェームス(クリス・パイン)のように・・。ー
■ジェームスは特殊部隊要員として、重要な任務をイラン、アフガニスタンでこなしてきたが、ある日、組織刷新の名目と膝の怪我の痛み止めとして使っていた、薬物検出により除隊となってしまう。しかも、退職金なし・・。
◆感想
・傷心のジェームスが所属したのは、ラスティ(キーファー・サザーランド)率いる民間軍事組織だった。そこには、戦友のマイクもいた。
ー アメリカ軍の処遇の酷さに驚くとともに、アメリカの民間軍事組織の多さにも驚く。-
・ラスティから指示された、生物兵器の秘密を握るために、ジェームスとマイクたちはベルリンへ飛ぶ。そして、研究者を捉え、”始末しろ”と言う指示の下、その研究者を殺してしまう。更にバックアップデータも、研究者の妻を脅して手に入れるが。
ー 既視感溢れるシーンが連続するが、アクションは見応えがあり、観賞続行。-
・だが、ジェームスとマイクが逃げる際に、何者かに襲われ、警察にも情報をリークされ、離れ離れで逃げるジェームスとマイク。
ー この辺りは、描き方やストーリー進行は粗いが、緊迫感は十分なので、観賞続行。-
・何とか、アメリカに戻ったジェームス。だが、そこで目にしたのは、家族と幸せそうに過ごすマイクの姿だった。
ー この辺りも、マタマタ描き方が粗いが、マイクが足が悪い子供の為に、大金を受け取るためにやったことなのだろう、そして真の裏で糸を引いていたのはラスティだろうことが分かる。
傭兵になると、危険な仕事をすれば大金が手に入る事は衆知の事実。ラスティは、その味を知ってしまったのである。-
<ラストは切ない。共にラスティを襲ったジェームスとマイク。ラスティは仕留めたが、マイクは死ぬ。そして、一人生き残ったジェームスは愛する妻と息子の姿を遠くから見つめるが、ジェームスは息子の名を呼び、エンドロール。
戦争は、傭兵という名の金に眼がくらんだ人間も生み出してしまうモノなのだなあ、と思った作品である。