「見失ってはいけないもの」バーデン MARさんの映画レビュー(感想・評価)
見失ってはいけないもの
KKKのメンバーである男が、差別を嫌うシンママと出逢い惹かれ、これまで盲信していた自身の主義思想と向き合っていく物語。
興味深い内容だが1週間限定公開‼
劇場も限られている為、ちょいと足を伸ばしてみなとみらいまで。
白人至上主義のトムに育てられたマイクは、黒人への差別、時には暴力も厭わない。
そして黒人差別に異を唱える代表のケネディ牧師。この差別をなくす為に必要なのは憎しみではなく愛だと訴え続けるが・・・。
終始、とにかく考えさせられる作品。
思想は個々人の自由ではありますが差別は・・・。そして飼い主を盲信する犬はとにかく危ない。。
マイクが信じていたのは、白人至上主義かトム自身か…。
ケネディ牧師の行動も印象的。誰しもがそんな聖人みたいには振る舞えないよね。。息子さんの気持ちはよくわかるし、なんならそれが自然では…。
憎しみは差別の輪廻とわかっていても、自分らに暴力振るうような奴を受け入れられないよね。。
そして、いよいよ報復は肌の色も関係なくなっていき。。
トムの考えもケネディ牧師の考えも、我々が完全に理解するのは難しいですよね。
それでも、忘れた頃にやってきた権利書はなんとも痛快。
難しさの中にも、映画としての見応えもしっかりあった良作だった。
重要なのは愛か。。
正直、綺麗事だろなんて思ってもしまったが、ジュディへの想いがキッカケなら、牧師の言葉も間違いではないのかな。。
そもそも、マイクも真っ当な愛を受けて育ったようではないし、そういう事も関係しているのかな。
これは必ずしも差別問題だけに当てはまることではないですよね。
改めて深く考えさせられた作品だった。
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