マリッジカウンセラーのレビュー・感想・評価
全26件中、21~26件目を表示
上質な「涙あり・笑いあり」の楽しい映画
「人の幸せのカタチってなんだろう?」を問いかける、優れたヒューマン・ドラマだと思いました。婚活テーマにありがちな、男女のマッチングを面白おかしく…ではないところに好感がもてました。登場人物それぞれが、結婚をめぐって一所懸命で、だからこその上質な「涙あり・笑いあり」の楽しさです(5分に1回は笑えます!)
たとえば、主人公の赤羽昭雄は名前通りの「昭和な男性」。仕事の鬼で、パワハラ・セクハラあたり前という、そのステレオタイプでコミカルな言動が効いていて、後半の「生まれ変わった姿」がリアルでした。いったんは失った自分の居場所を見つけていく過程が感動的です。いろいろな「他者との関わり」の中で、人は「自分の幸せのカタチ」を見つけていくのだなあと感じました。
結婚相談所でのお相手探しを躊躇している方にこそ見て欲しい、見れば婚活したくなります!という迫力のおすすめ映画です。
一度も三度も四度も五度も楽しめる映画!
おもしろおかしくほっこりする良作
続きが観たい
落ち着いて見られる人情映画
えいや!大事です。
地元愛知県の豊川市出身の渡辺いっけいさん主演、舞台挨拶もあるということで鑑賞してきました。正直言ってそれほど期待してなかったのですが、思った以上によい作品でほっこりした気持ちになれました。
ストーリーは、不動産会社に勤めていたものの結婚相談所に出向となった赤羽昭雄が、先輩仲人の時田結衣や会員との交流を通して、さまざまな思いに触れ、自身を見つめ直していくというもの。昨今の婚活事情も反映して、婚活を続ける苦しさや悩み、決断の不安や迷い、成婚に至る喜び、仲人たちの奮闘なども描かれ、婚活にまつわる人々の群像劇ともなっています。
主人公の赤羽は、"東海の赤いスッポン"と自称する強引な営業スタイルもつサラリーマン。加えて男尊女卑で、猪突猛進、セクハラ、パワハラなんでもありの典型的な昭和オヤジ。そんな赤羽が会員たちの切実な思いに触れ、自分を省みるかのように、亡くなった妻が残してくれたハーブティーを一人寂しく飲む姿が印象的でした。そして、少しずつ相手に寄り添い始め、成婚に向けてなりふりかまわず行動する姿に、会員たちもしだいに心を開いていきます。バカにされがちな昭和オヤジの奮闘も、思いやりと誠意があればカッコいいのです。態度や言葉遣いはちょっとアレですが、誰かのために真っ直ぐにぶつかっていく赤羽の姿は、傷つくことを恐れて一歩を踏み出せない若者へのメッセージのようにも思えます。
赤羽の姿に、結衣も影響されていきます。自身がバツイチで、カリスマ仲人の母には及ばないと自信がもてずにいた結衣が、本気で会員と向き合い、相手の心に一歩踏み込んでいきます。クライマックスは、赤羽と結衣の化学反応が最高のご縁を結びます。こちらも幸せのお裾分けをもらい、思わず目頭が熱くなりました。
ただ、赤羽の亡くなった妻や家に寄りつかない娘との家庭生活は描かれないし、結衣がバツイチになった経緯も深くは語られません。このあたりの二人の背景ももう少し描き、それが二人の結婚観や仲人としての基盤にもたらす影響として描かれれば、もっと深い物語になったかもしれません。一方で、ベタで予定調和な部分は多々あり、展開がまあまあ読めてしまいます。
とはいえ、これまでの結婚相談所のイメージを大きく変える本作。出会いの形はお見合いでも、恋が生まれれば恋愛結婚なのです。結衣の母の言葉を借りるなら「えいや!とご縁に乗っかってしまえばいい!」「冥土の土産は多いほうがいい!」のです。婚活中の人たちに優しく寄り添い、そっと背中を押してくれる、素敵なハートフル・コメディ作品に仕上がっています。
今回は、中継ではない、久しぶりの舞台挨拶付き上映で、主演の渡辺いっけいさん、松本若菜さん、宮崎美子さん、前田直樹監督らが登壇されワクワクしました。脇を固めていた青山倫子さんの演技も秀逸だったので、ぜひお会いしたかったのですが残念!その分、松本若菜さんの美しさを堪能しました。それに短い時間でしたが、楽しい撮影裏話が聞けました。監督がカットをかけないため、渡辺いっけいさんと松本若菜さんがアドリブを続けたシーンがあったり、若い頃に渡辺いっけいさんと共演した際に「お兄ちゃん」と慕っていた宮崎美子さんは、本作では立場が逆転して少々戸惑ったりしたそうです。また、本作の前日譚となる短編作品もあるそうで、結衣のバックボーンがわかるかもしれないので機会があれば観てみたいです。
全26件中、21~26件目を表示


