「フルハウスのシャンテ」ミセス・ハリス、パリへ行く TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)
フルハウスのシャンテ
「悲しい事、嬉しい事、もうちょっと悲しい事、でももうちょっと嬉しい事」の繰り返しでお約束の展開ではあるけど、登場人物たちの優しさとチャームに心癒されて笑顔で鑑賞する116分です。
人によってはこの手の映画は「映画館でなくても」と仰るかもしれませんが、(例え)隣に連れがいなくても「誰かと一緒に観ている状況」がより多幸感を感じさせてくれる気がするような映画です。
そして、流石にアカデミー賞常連のジェニー・ビーバンの衣装は素晴らしい。(映画内の)ディオールのミューズ的な看板モデル・ナターシャを演じたポルトガル出身のアルバ・バチスタが一段と美しく映るのも、ジェニーの仕事の「間違いなさ」であり、ファッションを描く映画として有無を言わせない説得力があります。勿論、主役エイダ・ジェニー・ビーバンも終始「可愛らしいからゴージャスなものまで」シーンごとに次々と衣装替えする様も鑑賞者を飽きさせません。
本日は冷たい雨がそぼ降る祝日。サービスデイということもあり、シャンテの午前中回はインターネットの前売りで完売のフルハウス(女性が断然に多いです)。知らずに当日券を求めに来た人が券売所でガッカリして帰っていくのを見ながら、TOHOももう少し考えないと、「Withコロナの今、そしてこれから」に映画ファンを劇場に戻し、そして増やしていかなきゃならないのに、下手したら逃げちゃうかもしれませんよ、と感じたり。或いはTOHOにも、本作のエイダみたいな情熱と、新しい時代への推進力が必要かな?劇場も、シアター数も多いのだし、もう少しバランスのいい番組を考えてほしいものです。
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