劇場公開日 2022年11月18日

  • 予告編を見る

「観客に夢を与えることも映画の使命だ。しかし、」ミセス・ハリス、パリへ行く いなかびとさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5観客に夢を与えることも映画の使命だ。しかし、

2022年11月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

タイトルの通り、観客に夢を見させることは、娯楽映画の使命である。その意味では、この映画に合格点を与えていい。

しかしである。少数だか、娯楽映画の枠を飛び越えて人生の真眼を見させた映画監督がいた。
この映画もその可能性を秘めながら、娯楽映画にとどまった残念な映画だ。

主人公がフランス貴族の侯爵から、寄宿学校にいた頃、親切だった学校の家政婦に似ていると告白される場面がある。主人公は家政婦と見下されていると自分を卑下する。これは主人公の勝手な勘違いだし、公爵は身分ではなく、暖かい心が大事と言っていることだと私は感じた。
中身(こころ)が見かけ(服)より大事ですよ。となる。ここをもっと突き詰めれば、素晴らしい映画になると思う。そして心が美しい人が素晴らしい服を着れば、もっと輝くという方向で締めれば良かったと考えた。

コメントする
いなかびと