「一瞬、逆張りローマの休日(アダルト版)かと思いきや、強く優しい心に拍手!」ミセス・ハリス、パリへ行く ニコラスさんの映画レビュー(感想・評価)
一瞬、逆張りローマの休日(アダルト版)かと思いきや、強く優しい心に拍手!
主人公のエイダを取り巻く人たちのなんと心優しいこと!まあ中には侯爵のように異なる身分から生まれる無意識のうちに行われる傷つけもあるにはあるが、特にディオールの労働者たち。
それを生み出すのはエイダの前向きさと強さなのだろう。
フランスに渡ってからのベスパのタンデムや侯爵とのデートシーンに「これはもしやローマの休日?」と思ってしまうところもあったけど、そうではない展開に進み、ハラハラしながら釘付け。
ラストは胸をなでおろし、幸せな気持ちでスクリーンを後にすることができた。
それにしてもイギリスのエイダの住まいの壁紙やフランスで世話になった家の内壁のなんとカラフルなこと!記憶違いでなければ物語の始まりは1944年?そこから1950年代のフランスへと進んだはずですが、1944年の日本は敗戦の様相が強まり、女性はモンペですよ、彼の国は労働者のストライキこそあれ、色に溢れた日常だったのかと、時代を振り返り、ちょっとおセンチになったりもしましたが、素敵な気持ちの良い作品でした。
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