ザリガニの鳴くところのレビュー・感想・評価
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これ程、宣材カットに翻弄されたことは無いな!その美しい口唇にハマる~
~真相は 初恋 の中に沈む~
才能あるよね~作製した人 凄いわ。
宣材チラシの 麗しい女性の口唇・・・
少し半開きで、誘惑されてとっても心引き込まれる。
目の部分は見えず 川のボートになってて。
一目このカットを観ただけで
この映画に興味を抱き 遠征して観に行った。
今回は「ザリガニの鳴くところ」鑑賞です。
アメリカで2年連続最も売れた本で
本屋大賞(翻訳小説部門)獲ってるらしい。
原作:ディーリア・オーウェンズ氏
監督:オリヴィア・ニューマン氏
・キャサリン・クラーク(カイア)主役:
デイジー・エドガー=ジョーンズさんが
メッチャ素敵で麗しく美しい。24歳で過去作もあまりなく
今後が楽しみだわ~い (#^.^#)
・ジュリアンヌ・クラーク(カイアの母親):アーナ・オライリーさん
これまた超美人さん、この娘にしてこの母アリって感じw
・テイト・ウォーカー(初恋の人):テイラー・ジョン・スミスさん
・チェイス・アンドリュース(被害者:遊び人):ハリス・ディキンソンさん
1950年代頃のノースカロライナ州の湿地帯に住むある家族。
父は退役軍人上がりで家族に暴力をする毎日。
子供兄弟は5人いて最初に母が暴力に耐えかねて家出。
※何で子供らを置いて行ったんだ??
そして、兄・姉・姉・次男(ジョディ)が家出。
最後に残った末娘のカイアだけが父と暮らす。
しかし親父も家出行方不明で・・・カイア独りだけが湿地で生き抜いて
湿地帯の少女と周囲に言われるようになる。
学業してないんで野生化する少女。唯一、昔にボートで
出会った事があったテイトだけが微かに知ってる人物。
※実のところ、そんな一人で生きられるわけ無いやんかぁ~と激しく思うが。
小売商店の黒人夫妻が唯一の生命線だったんだと思うね。
テイトと偶然再会し、色々教わり 本を読み知識を高め
生物学者並みになるカイヤ。
えっそんな 勉強して成れんの?とは思うが、
やがて芽生える初恋。テイトと恋に落ちる~。
楽しい時間を過ごした二人だが、テイトは大学進学で
暫く地元を離れてしまう。 そして約束の再会の日、
もの凄く 逢いたかったテイトを待つ カイヤが切ない。
海辺で待つカイヤ、カイヤ、カイヤ。
遠くをジッと見つめ彼の帰りを待っている姿に心打たれる。
やがて夕方 遠くで花火が上がり、そして真夜中に。
いつしか 朝に成って・・・
母も兄弟も、そして 初恋のテイトまでもが 私から離れていくと
そう思っただろう。きっとネ。
そして やがて迎える二度目の恋。
船着き場で目をつけられた 遊び人チェイスの登場だ。
彼は案の定、カイヤの体目的だけで彼女を物にした!
それ見て俺は 何故か激オコっすわ~。
男って奴を全く解ってない純粋過ぎる彼女。
そして 其の頃、地元に戻ってくるテイト。
真面目なテイト、遊び人チェイス、純粋なカイヤ。
この三角関係になるが、遊び人は結局 カイヤ以外の
女性と婚約。
裏切られたカイヤが激高し、結局チェイスを殺した??
っていう展開なんだな。
初恋のテイトと寄りが戻っていくが、
チェイスの高見台からの落下死体が発見されて
容疑者カイヤの裁判が この映画中心で話は展開する流れ。
最終的にカイヤ無罪!テイトと芽出度く結婚。
しか~し、事件の日、遠方のホテルまで出版社の人に会いに行く
バスに乗るカイヤ。誰にも分かる様に化粧メイクばっちりの
美人に成って周囲に印象付ける。
その日また密かにバスで戻ってきて、チェイスを誘き出し
高台から事故に見せかけて落下させて、またホテルに戻る計画。
犯行時間はたった1時間。
携帯も無いし、その犯行は無理と結論つけた陪審員たち。
この真面目で学者並みの知識人カイヤ。
彼女が人を殺すなんてとは思う。
そして無罪になって数十年後、
晩年 夫のテイトが 惜しくも亡くなったカイヤの執筆本から
事件で争点になった カイヤがチェイスに贈った
珍しい貝の手製飾りが見つかる。
その飾りの有無は、唯一の殺意認定に必要だったからだ。
警察がカイヤ家宅を調べでも出なかったのに
カイヤの執筆本から見つかるって事は・・・
俺は 最後の最後に ドキッとしたわ。
あの1時間内の犯行を、彼女は見事に遣ってのけた
訳なんだろうかと・・・。
年老いたテイトが それを見つけて
そっと海辺の波寄せる砂浜へ置いた。
波が 真実を洗い消し去って行く~
本人の亡き今となっては、
真実は無意味なのか そう思った。
やっぱり美人に心許しちゃう
世間も加担したと思うね。
湿地帯でちょっと鈍ヨリ感あって
なぜか全くザリガニが出て来なかったけどもw
中々の展開流れに 自分なりに頷いた次第。
彼女に心奪われた方は
是非、劇場へどうぞ!
湿地で孤独に生きた女性の生涯
暴力に耐えきれず出て行った母親、徐々に家を出る兄弟たち。残ったカイアを父親まで置いて出て行ってしまう。もうこれだけで酷すぎて、一つ物語が出来そうだが、カイアの物語はまだ始まりにすぎない。
たった6歳で1人になった少女。普通ならここで行政の手が差し伸べられそうだが、そうならない。時代的なものか、カイア自身も拒んだのだろうが、1人で生きると決めたカイア、貝を摂り、売ってお金を得る。小売店の老夫婦が手助けをしてくれたのが微かな救い。
それにしても、よく1人で生きていけたな。物語とはいえ、胸が苦しくなる。年頃になって出会ったテイト、恋に落ち、別れが来てもいつかまた帰ってくると信じて待つ。でも約束した時にケイトは帰ってこなかった。ケイトに罪はない、そりゃあ悩むよね。でもケイトのおかげで読み書きもできるようになって、本を出す手助けもしてくれて、よかったとは思う。
次に出会ったチェイスが、結局死んで殺人の容疑がかけられるが、チェイスは暴力的だし、カイアのことはただの浮気相手としか見ていない、腹立たしい奴。
裁判が始まり、無罪になったが、では死の真相は?はっきりしないまま、一気に物語は進んで、カイアとテイトが共に暮らし、年老いてカイアが死んで、、、、この流れが早すぎて、もう少し時間をかけて語られてもいいのに。
1人になったテイトが片付けていると、一冊の本の中から見つかるあるもの。本当に最後の最後で真実がわかるのが、驚愕、でもそこがとても良かった。
自然が自由にしてくれる
殺人容疑で捕まってしまった主人公の人生を追ってみると、父親のDVが引き金で湿地に一人きりでサバイバルしていた話。
法廷バトルなのかな?と思いきや、家庭内暴力の話で、かと思えば純愛ストーリーで、その背景には何にも変えがたい自然があり、でもやっぱり法廷に場面は移りーーと四本ぐらいの軸がある映画。
予告ではサスペンス要素を推されていたけど、そこ重視で観ない方がいいかも。
正直なところ、別にそんなにどんでん返しでもない。事件解決のカタルシスは感じられなかった。
そっちよりも圧倒的な自然に魅了された。白鳥(?)の大群と遭遇するシーンは絵本みたいだった。自分だけの海があるとか羨ましい。
めっちゃ一部男性クズやし、めっちゃエッチするし、めっちゃ雑貨屋の夫妻優しい。
ミステリというより貧困、差別、偏見への問題提起
湿地というエリアにて、1人の若い男性遺体が発見されます。容疑者は湿地に一人で住む女性カイア。町では「湿地の娘」と呼ばれ変わり者とされています。そこから彼女の回想による生い立ちが語られていきます。当初は誰がこの男性を殺したのかですが、物語が進むにつれ貧困、DV、差別、偏見といのが浮き彫りとなります。ここが重要な点ではありますがあまり深くまたリアルにするのではなく、回想らしくソフトな流れです。カイアは犯人なのかは裁判での評決になります。ここも結果だけであり真相は明確にしません。物語はカイアが亡くなるまで展開されます。カイアの回想録といった物でした。ミステリやサスペンスを求めるとやや弱い話。貧困、DV、差別、偏見に対する社会派としては薄い話。どっち着かずという感想です。原作は未読ですが、なぜ引退した弁護士がカイアを弁護するのか?人間不信になったカイアなのにまた別の人を信じてしまうのはなぜ?そもそも最も幼いカイアを家族の誰も連れて行かず家を出て行ったのか?モヤモヤも残りました。
美しいロケーション
WOWOWで鑑賞。
ロケーションが美しいので映画館で観てもよかった気がした。
レストランでのホタルの話、家でまたホタルの絵。
これは伏線かと思ったがやはり。
その後の長い年月を描くのはラストシーンのネタバレのためかと納得。
エンディングロールの曲もよく最後まで聴いてしまった。
見終わって少しして思い出した、
判決がくだりテイトに歩み寄ったときお腹に手をやった、あのシーン。
もしかしたらテイトとすぐ一緒になったのは既に宿った命を…なんてことをふと考えた。
そこは種明かしせず鑑賞者に委ねるところということか。
生き物の営み、生存戦略に善悪はない。
獲物が捕食者を葬る〜湿地は親代わり?
親が居なくて湿地に住む娘カイアを
犯人と決めつける町の人々。
人気者と言われ妻も居たチェイス。
暴力的な父親のせいで母親兄弟と
次々に去って行ってしまい
最後父親とカイアだけになり、父親も去り、
カイア一人ぼっちになってしまった。
食べる物にも事欠き貝を獲って生計を立てるが、
大丈夫なのか?
学校にも通わず通えず
文字の読み書きもできない。
優しい親切な雑貨店夫婦の支えがあり、
どうにか成長できた。
幼馴染みのテイトとも再会して付き合ううち
文字も習い読み書きできるようになり、
湿地の生態の観察したことを
図や文字で表すまでになった。
互いの家族のことも話すうち愛し合い
いつしか幸せな時を過ごすようになり、
将来を誓ったのだが。
テイトは外の世界に憧れていた。
湿地を離れようとしないカイアと
外の世界を比べ‥‥
必ず会おうと誓った日に
オシャレして待っていたが
いつまで待っても帰って来なかった。
テイトが約束を破り戻って来なかった。
だけど、湿地はつまづいたカイアを慰める。
夕日に照らされた美しい光景。
5年前テイトに貰っていた出版社のリスト、
試してみようと思った。
直ぐに出版採用の知らせが届き、
程なくして製本された見本が届く。
カイアの湿地を文字と絵で綴った
初めての本だ。
テイトの裏切りに傷心のカイアに
口上手く言いよるチェイス。
外見はテイトに似ていたが、
中身は正反対だった。
結婚の約束をしておきながら
別の女性と結婚したのだ。
それでも強引にカイアに言いよるチェイス。
逆らうと暴力を振るわれ
家も荒らしまくられた。
怯えて生きるより
一人湿地で生きる方がいいと決心した。
湿地に戻りたいと自然をもっと探索したいと、
ただ一人愛する人と。
そのチェイスが亡くなったことで
容疑者とされ裁判にかけられるカイア。
幼い頃からの顔馴染みの弁護士に頼み、
裁判で闘う。
湿地の自然の知識が役立ったか。
赤い帽子の繊維が役立ったか。
❤️エンドロールでの歌とイラストいいですね。❤️
原作を読んでなくても「小説を映画化」したのがわかる映画
エンドロールの「貝殻」のイラストがよかった。貝は別の貝とはピッタリ合わないと聞いたことがあるので、テイトがカイア夫婦になったことは“自然だった”と思わせてくれた。
チェイスに贈ったネックレスが家に置いてあったのは、「バレたら捕まる」「バレなければ私は悪くない」と、自然に委ねたのだと思う。“湿地”という場所で自然を直に肌で感じて育ってきたカイアは、自然(流れ)に委ねた。
結果として、家の中からネックレスが見つからなかったのは「警察のずさんな捜査」を裏付け、“湿地の娘がやった”という偏見を外せてないことが証明された。
雑誌編集者との食事会で「自然界に善悪はない」とカイアは言っており、カイアはチェイスに怯えてその地で生きることを選ばず、生き残るためにチェイスを排除する道を選んだ。
1964年という時代、男尊女卑・人種差別の激しいアメリカで白人の若者から身を守るためには、幼い頃から誰にも頼れなかった境遇・弱肉強食の自然・虫たちに善悪などないという考えからも、チェイスに殴られたときから、チェイスは「大事な人」から「虫同様」の価値になった。だから殺した後も平気な顔で人と会えた。自然界では生き残るために当たり前に起きていることだから。
映画もすごく自然な流れで見やすかった。本当、小説見てるみたいでした。
湿地の景色とストーリーがとにかく美しい
サスペンスでもあり、ラブストーリーでもあるんですが、個人的には不幸であるが純粋で賢い女性が自分の未来を切り開くといった映画だと思いました。
父親のDVによって一家がバラバラになり、その中でもお母さんがいなくなった事が主人公の心に深いダメージを与える。
時が経ち、主人公にも恋人ができる、その相手は父親と同じように暴力的な男だった。
孤独に生きることと、恐怖に怯えて生きることは違う。
母は逃げるという選択しかできなかったが、強い女性である主人公はもう一つの選択肢をとった。
裁判中の回想シーンで、チェイスと殺したのはテイトだろうと思わせといて、最後の最後で「ああ、やっぱりそうだったのか。」と納得させてくれる。
後味が最高に良い映画。
魅惑の映画だが、完成度は高くなく
マイノリティを尊重することの大切さ
<映画のことば>
私じゃない、嫌ったのは彼らよ。
私を嘲笑い、仲間外れにし、悪意をもって蔑んだ。
そんな彼らに懇願しろと?
私は何もしない。勝手に裁けばいい。
でも、彼らが裁くのは私じゃない。
彼ら自身よ。
☆ ☆ ☆
それが彼女にとっては至極当然のことであったとしても、人が多く住む市街を離れて、独り湿地で暮らしているということだけで、外の世界で生活している人からは好奇の目で見られ、「変わり者」と決めつけられ、時に軽蔑さえされるー。
地域社会(文明社会)からは距離を置いて静かに暮らしていた少女・カイアが、しかし、自分を包み込む湿地の自然をこよなく愛しながら、その中で生き抜く術と価値観とを身につけた、その生命力のたくましさーそれが本作のエッセンスであることは、疑いのないところだろうと思います。
食料としてのトウモロコシ粉は言うまでもなく、湿地であるが故に船を使わざるを得ない以上、ガソリンや点火プラグなどか必要となり、それ故に、貝を雑貨店に売ることで、現実の文明社会との関わりを否定はできないのですけれども。
そして、ある事件を契機として、彼女がマジョリテイの価値観で裁かれようとする事態に陥ってしまうー。
そういう不条理には、本当に心に痛い一本でした。評論子には。
佳作であったと思います。
(追記)
この町で生まれてから、片田舎のこの町でずっと暮らしてきたと言いますけれども。
しかし、この弁護士は、只者でない。
否、むしろこの町にずっと根づいて来たからこそ、この弁護ができたのか。
いわゆる「マチ弁」(企業の顧問を中心に経済事件などを専門に手がけるのではなく、地域に密着して、地元民の法律問題をひろく取り扱う弁護士)の強みというのは、こういうところにあるんだろうなぁ…とも思いました。
その点も、本作は、とてもとても興味深い一本になりました。評論子には。
<映画のことば>
自然に善悪はない。ただ、生きるための知恵があるだけ。
<映画のことば>
危ないときは、ザリガニの鳴くところまで逃げるんだ。
大どんでん返しは必要か?
湿地帯に取り残された少女カイヤが殺人の容疑者となる。彼女にはアリバイがあるが、ある複雑な行動を取れば犯行は可能であった。しかし、自然の中で純粋に生きてきた彼女にそんな犯行が可能か?
裁判で弁護士が心を打つ弁護をする。湿地帯の女と言って蔑んで偏見を持っていた我々(陪審員も)は、今こそ偏見を捨て純粋に彼女を見るべきだ。
そして、彼女は無罪を勝ち取る。だがしかし。
何で「だがしかし」が必要なのだろうか?
彼女の犯行でなくてもいいと思うんですが。
あの胸を打つ弁護はなんだったんでしょうか?と私は思ってしまいました。
美しい景色、生き物としての客観性と人の知性、言葉はどこか詩的
ノースカロライナ湿地の美しさ、そして最後の鮮やかな大逆転劇で強く印象が残る
オリビア・ニューマン 監督による2022年製作(125分/G)のアメリカ映画。
原題:Where the Crawdads Sing、配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント。
女性動物学者ディーリア・オーエン(1949年米ジョージア州生まれ、ジョージア大で生物学を学びロサンゼルス大デービス校で博士号、同じくジョージア大で生物学学んだ夫と共にアフリカに長年移住)の初めてのミステリー小説(2020、世界で1500万部以上の大ベストセラー)が原作。
原作は読んでいなく、日本語版を視聴。
何より、ノースカロライナの湿地の自然及びそこで生きる生物の美しさ、更にそれらを描いた主人公カイヤ(デイジー・エドガー=ジョーンズ)によるスケッチの精巧さと見事さに心が奪われた。
カイヤは、前途有望な若者チェイス(ハリス・デイキンソン)死亡事件の殺人容疑者ということで登場する。カイヤの、母親は夫の暴力で逃げ出し兄弟更に父親も居なくなり、大自然の中でただ1人、学校にも行かず貝の採取で生きてきた少女という設定には、類型の覚えも無くかなり驚きを感じたが、原作自体の力だろうか物語的にとても面白く、随分と引き込まれてしまった。
彼女の初恋相手がテイト(テイラー・ジョン・スミス)。彼は親切な青年で、カイヤに文字を教えてくれて、図書館で生物学を学ぶことも教えてくれる。ただ、観客の予想通りというか、彼は都会の大学に行ったままで、約束を破って戻ってこない。そこに現れたのが町の有力者の息子でハンサムなチェイス。カイヤは彼と関係を持つのだが、彼はどうやら婚約者もいる様で遊びの相手だった様。
正直、人気者のチェイスが何故凄い美人でも無いエドガー=ジョーンズ演ずるカイヤを誘惑しようとしたのかには、説得力をあまり感じなかった。映画の中でも、取り巻きに不思議がられてもいたのだが、納得がいく説明はなかった気がした。一方、テイトはカイヤ無しでの生活は意味が無かったということで、湿地に戻って来て湿地研究の職も得てプロポーズしてくれる。カイヤ、どうしてそんなにモテるの?とは思った。
とは言え、殺人で起訴されたカイヤの弁護士トムによる法廷劇は、見どころ満点で面白かった。検察は、チェイスが身につけていた貝殻のネックレス(カイヤがプレゼント)がなくなっており、カイヤによる犯行と主張。弁護士役デビッド・ストラザーンの演技が実に見事であり、事件時被告は別の町におり、僅か1時間でバス移動による殺人を冷静に敢行する必要があり、とても無理でしょう。無垢な彼女を容疑者とするのは“湿地の子“と見る偏見からでしょうと、陪審員に強く訴えかける。その結果、めでたく無罪ということになる。
その後カイヤはテイトと結婚し、湿地の生物たちを本にして何冊も出版。当初テイトが怪しいと思っていた私だが、どうやらそれはハズレで、事故ということらしいと納得するのだが、最後に静かな大逆転劇があった。
自分も上手く騙されたと、思わず拍手を送りたくなる幕切れであった。見ている時は気が付かなかったが、主題歌はあのテイラー・スウィフト作詞作曲による書き下ろしのものだそう。
監督オリビア・ニューマン、製作リース・ウィザースプーン、 ローレン・ノイスタッター、
製作総指揮ロンダ・トーレフソン、 ベッツィー・ダンバリー、原作ディーリア・オーエンズ、脚本ルーシー・アリバー、撮影ポリー・モーガン、美術スー・チャン、衣装ミレン・ゴードン=クロージャー、編集アラン・エドワード・ベル、音楽マイケル・ダナ、オリジナルソングテイラー・スウィフト。
出演
デイジー・エドガー=ジョーンズカイア(高橋雛子)、テイラー・ジョン・スミステイト(近松孝丞) 、ハリス・ディキンソンチェイス(小林親弘)、マイケル・ハイアット(斉藤こず恵)、スターリング・メイサー・Jr. (楠見尚己)、デビッド・ストラザーン(牛山茂)。
美しすぎる自然の描写
なせか満足度の高い映画
そもそも主人公のひとり語りってどうにでも説明できちゃうから映画の質として低いと思ってるし、それに加えて俳優たちのシンプルすぎる演技、深みのない人物描写、途中見るのが辛くなって流し見してたけど、見終わったらなぜかすごい満足感。復習モノが好きってのもあると思うけど不思議な映画でした。湿地の娘のあまりの洗練さも見終わったあとはまあ良いかと思わせるほど。湿地の住人といえばペーパーボーイ 真夏の引力という映画のニコール・キッドマンとマシュー・マコノヒーが圧巻でしたね。あんな美男美女なのにザ・ホワイトトラッシュという様を見せつけてくれました。この主人公の女の子もあの味が出せればもうちょっと印象変わったかも。
そうきたか〜
途中から展開読めるけど、なるほどそうきたかーって感じでおもしろい。
父がこの子と2人になってから性的虐待しない展開でほっとした。
何かで読んだけど、この子が本当に好きだったのはあの貞操を捧げたDVおぼっちゃんで、やっぱ帰ってこなかった奴のことは一生許せなかったんかなって、しっくりくるなぁ。
最後は湿地と共に眠りについたのも…。
湿地がジメジメしてて、わーめちゃくちゃ虫がいそうって何回も考えてしまうし、あんまり美しいって思えないので、何度も観たい映画ではないですけど面白かったです。
🇺🇸の病巣。🦞が鳴く鳥になりたいと。。。
内容は、舞台はアメリカはカロライナ。1969年に起きたチェイス殺人事件の深層に迫る被疑者・主人公カイア(湿地の娘)の話。果たして彼女はチョイスを殺害したのか?殺害していないのか?!印象的な台詞は『自然に善悪はないのかも、生きる為の知恵よ』自分の絵画が認められる様になって会食での一言。食事を摂りながらの話はかなりキツくて笑いました。そして『彼等が裁くのは私ぢゃない。彼等自身よ!』との叫びは上手いミスリードだと感じました。この問題提起の内容のすり替えは、BLM等過去多数の例あるアメリカの民主正義のなせる技だと感じます。大多数の人が深く思いを寄せる所に切り込む問題提起は面白くも感じました。印象的な場面は『そして父も去った』簡単にサラッと流されましたが、あの土地に固執し続ける原因は父親も排除したのかも?!何て考えてしまう怖さがあります。戦争体験で性格も人格も変わってしまった父親の表現が伝わり戦争後遺症の悲惨さと戦争を逃れた内地に潜む人のバイアスも分かりやすく描かれていた所が面白かったですし、対照的にヤンキーチェイスの様なベトナム戦争時代に兵役拒否した若者の心模様が垣間見れて面白いのです。印象的な映像は、アバンタイトルのアオサギが湿地〜浜辺〜沼地まで全景を説明する様に見せてくれる自然の風景が美しく驚きました。最後まで見ると鳥になって自由になりたかった主人公・ザリガニの魂の泣き声が聞こえて来そうで文学的で感傷深い正にカタルシスの解放。『湿地の奥にあるのが本当の沼・ザリガニの棲家』サルオガセモドキの様な着生植物も朝夕の陽光も全てそれだけで素晴らしく、大自然それだけで楽しめました。何よりもザリガニ🦞は鳴かないのですが、硬い殻に覆われたザリガニが鳴く様に人造国家アメリカ🇺🇸の声なき声を代弁するような攻め具合が叙情的に表現されて良かったです。内容が内容だけに子供には見せづらいのが難点ですが非常に実験的で面白い作品だと思います。自分は4回程観ましたが何回見ても面白い作品だと感じます。また原作も読んだみたいと思わせる映画です。
全445件中、81~100件目を表示





