「ミステリというより貧困、差別、偏見への問題提起」ザリガニの鳴くところ ヤマッチさんの映画レビュー(感想・評価)
ミステリというより貧困、差別、偏見への問題提起
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湿地というエリアにて、1人の若い男性遺体が発見されます。容疑者は湿地に一人で住む女性カイア。町では「湿地の娘」と呼ばれ変わり者とされています。そこから彼女の回想による生い立ちが語られていきます。当初は誰がこの男性を殺したのかですが、物語が進むにつれ貧困、DV、差別、偏見といのが浮き彫りとなります。ここが重要な点ではありますがあまり深くまたリアルにするのではなく、回想らしくソフトな流れです。カイアは犯人なのかは裁判での評決になります。ここも結果だけであり真相は明確にしません。物語はカイアが亡くなるまで展開されます。カイアの回想録といった物でした。ミステリやサスペンスを求めるとやや弱い話。貧困、DV、差別、偏見に対する社会派としては薄い話。どっち着かずという感想です。原作は未読ですが、なぜ引退した弁護士がカイアを弁護するのか?人間不信になったカイアなのにまた別の人を信じてしまうのはなぜ?そもそも最も幼いカイアを家族の誰も連れて行かず家を出て行ったのか?モヤモヤも残りました。
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