「印象的なタイトルにつられました」ザリガニの鳴くところ うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
印象的なタイトルにつられました
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芯の強い女性の一代記。
法廷劇と、彼女の身の上が同時に語られる。
映画と言うよりは、法廷ドラマを見ているような印象だった。
ただし、とても印象に深い湿地帯の自然描写と、文字通り「独り」で生きてきたいたいけな少女の成長を、美しく儚く語っている。
原作があるらしいが、未読なので何とも言えないが、お話しには少々無理があると思わずにはいられなかった。
少女が未就学のまま大人に成長していくこと。
湿地帯で文明の恩恵を受けられないまま、どうやって病苦や自然災害を乗り越えたのか。
何しろ、テレビや新聞すら無いのだ。まして彼女は字も読めない。
それと、彼女と深いつながりを持つ二人の青年。
一人は地元の幼なじみで、大学進学の時に彼女のもとを去る。
もう一人はその劣化版のような男で、彼女にひどい仕打ちをする。
この二人が似ているので混乱する。
演出の一環なのか、私の認知能力に問題があるのか、白人の若い男性はみんな同じ顔に見えてしまう。
さらには、1960年代のアメリカの片田舎の物語なので、女性の権利も今とはずいぶん違っている。家庭内暴力も、泣き寝入りが当たり前の時代だったようだ。
最後には、蛇足のような後半生のことが駆け足に語られるが、そこで衝撃の秘密が打ち明けられる。知りたくなかったし、映像化する必要も無かったように思う。
タイトルバックに印象的な主題歌が重なるが、なんとテイラー・スイフトだった。
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