「湿地の正義」ザリガニの鳴くところ サニーインティライミさんの映画レビュー(感想・評価)
湿地の正義
クリックして本文を読む
湿地で孤独に少女が暮らすなんて、あり得ないし非現実的、と途中でやめてしまおうかと思ったが、映像の美しさに最後まで見てしまった。
鳥や虫たちがとても美しくて表現されている。
カイヤの世界は結局1.3km2の湿地の中にあったのだろう。
町のルールとは無縁で生きる。
自然には善悪はなく、ただ生きる知恵がある。
彼女も生きるために知恵を使ったのだろう。
町で暮らそうと言うチェイスではなく、一緒に湿地でくらしてくれるテイトを選んだのもそのためだろう。
だけど、そのために親切にしてくれる町の皆を騙したというのは、ちょっといただけない。テイトだけがその十字架を背負うのだが、それもね。
って事で、マイナス1です。
でもまぁ、女子供を殴る男は救いようがないので殺したくなる気持ちはよくわかる。警察を使えばいいのに、と思ってしまう私は町の人間なのでしょうね。
英語のタイトル見てびっくり
Where the crawdads sing.
crawって吐き気がするって時に使われるそうで、むかつく父親って意味でザリガニを選んでるのでは、と思った。
だとしたら、父親も殺されていたりして??なんて。家族が湿地から出ていくシーンは描かれてたけど、父親のシーンてあったっけ??
そうなると、彼女が頑なに湿地に執着したわけも、施設に行くのを拒んだ訳も違う意味合いに捉えられるし、カイアの姿が全く違く見えてくる。
コメントする