「ネイチャーライティングとエンターテイメント」ザリガニの鳴くところ カメさんの映画レビュー(感想・評価)
ネイチャーライティングとエンターテイメント
個人評価:4.2
ネイチャーライティングにサスペンスを交え、見応えのあるエンターテイメントに仕上げている。
自然に対しての畏怖。もののけ姫がヒットした様に、日本人が説明無しで受け入れられる価値観。本作にもその根底の文学がひしひしと伝わる。
湿地の女と呼称される主人公。その呼び方は、軽蔑と同時に確かな自然への畏怖を感じられる。
あの湿地で育った少女は、町の女よりも美しく、男達を惹きつける。それは森で育った少女の至極当たり前に身に付けた技とも言える。
原作未読だが、タイトルの意味を見た側が、それぞれの価値観で辿り着ける様にしている演出も素晴らしい。
コメントする