劇場公開日 2022年11月18日

「楽しく鑑賞」ザリガニの鳴くところ asaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0楽しく鑑賞

2022年12月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

おはなしの発端である「誰が殺したのか?」
のミステリーに偏らない作りが良かった。
たった一人(助力はあったものの)で生存競争に勝ち抜いたカイア。
かなりハードな境遇の主人公に寄り添って応援することができた。
序盤の警察からの逃走っぷりから想像するに
あのワニ同等、湿地の生態系の一個体として共存してきたことが垣間見える。
そんな自然の摂理に従って生きてきた主人公を、人間社会の摂理(裁判)で裁こうとするアプローチが面白かった。 はたして原作はどうだったんだろう?
拘置所での弁護士との初接見の場でも、カイアにとっては全く道理が違う訳で、、、
有罪無罪関係無く早くここから出たい、みたいなこと言っていたか?
このように容疑者になった戸惑いとはまた違う、主人公の生きてきた価値観の揺さぶりをもっと深堀りしてほしたかった。
故にベッドシーンも綺麗に演出しすぎている気がした。

終盤はナレーションも相まり、さりげないカマキリの首刈りの図画が印象的。
だからといって毒婦じゃないと分かっちゃいる。
が結局、夫婦(つがい)となって老いるまで末永く生きてこられたのを想像すると
テイトとカイアはずっとプラトニックのままなんじゃ?
と映画の余白にあらぬ下世話な勘ぐりをいれてみる

コメントする
asa