「切ない」ザリガニの鳴くところ リボンさんの映画レビュー(感想・評価)
切ない
湿地で育った彼女が真犯人なのかどうか、、という物語でしたが、
もう、そもそも論として小学4年生くらいの女の子が一人でずっと生きていく経緯が悲しすぎる。
父親の暴力と、それに耐えられない母、上の兄弟、姉、兄が順に家を去り。。。
最後に父も出て行って、湿地に生息する貝を採取して売って生計をたてる?小学生くらいの女の子一人が???
学校へ、ボロボロの服、手荷物無しで通う子どもに教師は違和感持たないのか?ずっと不登校だったから?家庭訪問とか最近は無いの?福祉局が確認するのも初めての彼氏がもうすぐ大学進学だから、まぁ年齢が正確には分からないけどでも同年代っぽいから17歳くらいとして、行政は、福祉局は6〜7年も子どもの一人暮らしを把握出来なかったの??
雑貨屋夫妻はその頃からの唯一の味方だけど、父親がいなさそう、って思ったら通報だけでもしないのかな。。確かに他人の家のことにはやたら口出し出来ないのも分かるけど。。
育児放棄されて一人ぼっちになった、街から少し離れた土地にぽつんと暮らす子どもへのケアはどうしたらいいんだろう、と考えさせられました。子どものほうが湿地から出ることもグループホームも望んでないし。
最終的には一応幸せを手に入れる期間は訪れるにしても、家族が去ったあと、最初の彼も次の彼もまずは去るという人生が切なすぎました。。
絵の才能を開花させられたこと、最終的には彼女の一番の理解者が戻ってきてくれたことは良かったです。
そして逝く時に母さんが迎えに来てくれるのは、鬼滅の刃の煉獄さんと同じ。この死生観は海外でも共通なんだな、と思いました。
お婆さんになってはしまったけれど、これからゆっくり、お母さんと過ごしたかった穏やかな少女時代を改めて過ごしてほしい、と切に願いました。