「まんまと泣かされてしまった」雑魚どもよ、大志を抱け! kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
まんまと泣かされてしまった
少年たちの成長物語といえば、昨年観た「サバカン」がとてもよかった。「スタンド・バイ・ミー」もそうだが、この手のジャンルは個人的に弱くて、成長している姿を見ると泣けてきちゃう。
本作もそれほど情報はなかったが、タイトルと設定だけで観ることを決めた。年代的には自分よりもやや年下の世代。1988年という時代をそれなりがんばって演出していて、懐かしいものがたくさん目に入った。こういうのは大事。それにしても4人の少年が線路を歩いているだけで連想してしまうんだから、「スタンド・バイ・ミー」って偉大な映画だ。本作のキャラ設定も若干意識している気もしたし。
長回しのシーンが少し多いのはこだわりなんだろうけど、それによって上映時間が無駄に長くなってる気がした。小学生が過ごす時間ってこんな感じだったのかもなとは思うけど。そして、見事に女子との絡みがほとんどないのが面白い。興味を持つのは同級生じゃなくて友達の姉ちゃんなんだよなー。
小学生らしい行動、遊び、話題、そして友人関係。とても微笑ましい。自分の周りでは起きなかったような出来事も、いつの間にか共感たっぷりで観ていて、最後にはまんまと泣かされてしまった。仲間を裏切らない大人になってほしいと、変な親心まで生まれてしまった。
まいったな。やはり少年の成長物語には弱い。
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