キュリー夫人 天才科学者の愛と情熱のレビュー・感想・評価
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脚色し過ぎ!!
高評価のレビューが多いので、鑑賞してみた。私には何故高評価を与えるのか疑問に思える。
戦前に作られた「キュリー夫人」の方がよっぽど感動させる。
夫が亡くなってからのキュリー夫人の生き方をメインにするべきだった。前半は余分。それに原爆製造にキュリー夫人にも責任の一端があるような描きかただけど、理論的根拠を与えたのはアインシュタイン(E=mc2)だ。彼の方がはるかに責任が大きい。また、夫人よりもウラニュウムの発見者の責任が大きい。ただし、本当の罪人は政治家だ。原爆製造にゴーサインを出したルーズベルト大統領や原爆投下を決断したトルーマン大統領だ。
被爆国日本人から言わせてもらうと、広島に原爆投下されたのは、朝の8時だ。通りに人は少ないはずだ。
主演の女優さんの演技に期待したが、外れだった。やはり、監督・脚本家の責任だろう。
夫ピエール死後の生き様をメインにすれば、もっと良い作品になったし女優の演技力も発揮できたのに残念だ。
原爆開発の責任者(オッペンハイマー)の物語を映画にして欲しい。彼がいなければ、原爆製造は第二次世界大戦使用に間に合わなかったかもしれない。
またキューリー夫人と同時代に生きていた作曲家ドビュッシーやラベルの伝記映画を作って欲しい。画家や政治家の映画はたくさんあるのに、音楽家は殆どない。ラベルは第一次世界大戦に兵隊志願するほどの愛国者だった。この映画で夫人が娘と一緒に前線へ行く場面がある。事実だろうか。脚色のし過ぎに思える。
原題 放射能
マリ・キュリーが亡くなったのは1934年だが、その後の人類の悲劇を見通していたという設定。彼女(と夫)の発明による放射能がガン治療に役立った一方、原爆に使われたり原子力発電所の爆発という大事故に繋がる訳である。
話はパリのソルボンヌ大学で研究する女性でポーランド人のマリが差別による不遇の研究環境から理解ある男性に出会い結婚し家庭を築きつつ2人で共同研究を続けるが、社会の評価がどうしても夫の研究成果としがちで、ノーベル賞受賞時も2人目の出産後だったこともあり、夫が1人で出席した。一方ラジウム(放射能)の研究は体に影響を与えることが徐々にわかり、夫の健康も蝕んでいく。夫の死亡後失意の日々のマリを救ったのが研究仲間の男性で、不倫スキャンダルとなり差別も重なって世間からバッシングを受ける。そんな中、2度目のノーベル賞受賞となり、大勢を前にスピーチに立つ。敵のように見えた聴衆から女性が1人また1人と立ち上がり拍手を贈り、ついには男性も含めて全員からの賛辞を受ける。このシーンは感動的だった。また長女の説得で戦地でのX線治療にも貢献するのだった。
その長女の幼少時代の子役が人形のように可愛くて、成長したらアニヤ・テイラー=ジョイだった。
元素についての説明で抽象的な画像が出てきて安っぽさを感じたが、マリの幻想(夢)で繰り返さなかったので安堵した。また日本にとっては放射能といえば原爆だが、広島の原爆投下も、またアメリカでの原爆実験もきちんと描かれている。
チェルノブイリの字幕がチェルノーブルとなっていて、これでは日本語字幕ではない。Amazon製作で元が配信の作品だから字幕翻訳も適当なのかと思った。
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