「科学者として女性としてマリー・キュリーはどんな人だったのか」キュリー夫人 天才科学者の愛と情熱 ゆみありさんの映画レビュー(感想・評価)
科学者として女性としてマリー・キュリーはどんな人だったのか
キュリー夫人、一言で言えば可愛げ皆無(こういう言い方自体差別的かな?すいません)の女性でした。傲慢でプライドが高く負けず嫌いで(こういう男で魅力的な人ってたくさんいるよね)。そんなマリーのすべてを夫ピエールは愛し、またマリーもピエールを愛した(素晴らしい)。
キュリー夫人が発見し研究したラジウムとポロニウム、そして放射能の功罪を後の歴史的事実(日本への原爆投下、癌の放射線治療、チェルノブイリの原発事故…)と絡め、またピエールやマリーの健康被害など、多くの負の側面から考察している。僕自身はこの放射能、長い目で見れば人類史に貢献する偉大な発見、研究だと信じている(当たり前ですね)。
また、ピエールの死後、不倫によって世間から徹底的に叩かれたことなど、初めて知るエピソードもあった。ポーランド人であること(だからユダヤ系?)など、あってはならない理由でさらに叩かれる。移民の女性が生きる難しさなど、当時の社会状況も垣間見ることができた。
女性とは?夫婦とは?科学者とは?そして放射能とは?たくさんのことを考えさせてくれる素晴らしい映画でした。滑り込みで観たんだけど、スルーしなくて良かった!です。
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