「率直に言うと残念」アイカツ! 10th STORY 未来へのSTARWAY プルコギさんの映画レビュー(感想・評価)
率直に言うと残念
卒業ステージを軸にそこに至るまでの葛藤や例え別の道を歩んでも…的な作りを期待したのですがどうしてこうなった…という感想です。最初にcosmosのステージを見れるかと思えば飛ばして話を進め、中盤でcosmosがもう一度ステージをする展開がありそこでステージをねじ込みましたがなら何故最初にやらなかったのか?という疑問だけか残ります。序盤から終盤まで感動セリフを言う事が多く、伝えたいことが多いのは良いですが推敲してないんじゃないかというくらいのセリフ量で聞いていて若干疲れます。いちごちゃんがこちらに語りかけてくるような演出は本当に良いものでしたが、上述の感動セリフの洪水を受けているので感動がブレました。4年後に時系列を飛ばすのですが何故かそれが中盤にあり、それに伴って卒業ステージはもう終わった過去の回想に変化します。最初から4年後スタートならなるほどそういう話かとなるんですが中盤なので頭の切り替えが追いつきません。そして一番問題なのは出来の悪い二次創作のような鍋パです。いちごちゃん、蘭ちゃん、ユリカ様、かえでちゃんそしてらいち君で鍋パをするのですがらいち君が本当にいる意味がわからない。大人になって男らしく変わったところを見せるでもなく。ユリカ様と絡みが多かったので恋愛系の発展があるかと思えばそんなこともなくそれならおとめちゃんかしおんちゃんで良くないとしか思えない。一応ストーリ的にやったことといえば不躾にプライベート空間で仕事の話を持ち込む→ユリカ様の台詞に繋がる展開の起点づくりをしてましたがはっきりいって「いるこの話?」くらいの印象。個人的な話ですがここで大人になった彼女達の飲酒シーンや泥酔シーンが挟まることでその後の卒業ステージのシーンでこのエピソードが頭をよぎり涙が引っ込んだこともあり作るにしてももっとましなエピソードに出来なかったのかと怒りさえ覚えます。まとめるとこの映画にどんなメッセージ性を込めたのかを監督や演出に聞いてみたいような、アイカツ!という優れたIPの最後として見るには非常に惜しい出来だと私は思います