1950 鋼の第7中隊のレビュー・感想・評価
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長津湖の戦い
"1950" 二部作第1部。
Amazon Prime Videoで鑑賞(レンタル,吹替)。
朝鮮戦争における最大の激戦と言われる長津湖の戦いを、中国人民解放軍の視点で描いた戦争アクション超大作。
チェン・カイコー、ツイ・ハーク、ダンテ・ラムと有名監督が勢揃いと云うことに興味が湧いて観ることにしました。
長尺が一切気にならない面白さ!
共産党成立100年記念作品だからだろうか、力の入れようがすごい。アクション・シーンにとても迫力がありました。
朝鮮戦争時、朝鮮を支援する中国軍とアメリカ中心となる米韓国連軍との...
金はかかってる。流石中国。
タイトルなし(ネタバレ)
朝鮮戦争を題材にした本作。
兄弟のやりとりやらなんやらは戦闘シーンが観たい私は軽く受け流しながら観てました。
戦闘シーンや接近戦は迫力があり、見応えがあった。この戦争の酷さは伝わった。
エンドロールで軍歌が流れたのはがっかり。戦争映画を作るのであれば相手であるアメリカ人にも敬意を払わなければいけない。
ラストでは中国の戦争での功績、朝鮮戦争での中国人の死者数などが。この戦争でアメリカ人もたくさん亡くなってるよ。
ただ、食料はアメリカ人はいいもの食べてたけど中国人は固まったイモでしたね。食料物資がなかったのは日本と同じだったのかな。
最後の方で凍死した中国兵たちを見たらせつなくなりました。
戦場スペクタクル巨編…ではある。
中国の国威発揚映画である。
このようなあからさまなプロパガンダ映画を作ってしまうのだから、中国という国はある意味で凄い。
が、とはいえ、それなりに見応えはあった。ラストのテロップとエンディングの歌曲を除けば、だが。
中国共産党100周年を記念した巨大プロジェクト。三部作の第二段で、日本では続編が冬に公開予定とのこと。
第一段は朝鮮戦争とは無関係で、新型コロナウィルスと戦った武漢の医師たちを描いた「中国医生」らしい。「中国勝利三部曲」と言うそうな…。
韓国では上映禁止となった本作だが、中国国内で歴代最高の興行成績をあげたのは当然としても、世界市場でも2021年の興行収入が『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』に次いで第2位だというから驚きだ。
大川隆法のアニメ映画だって公開第1週は観客動員1位を獲得するのだから、信じる者の力は強大なのだが、中国共産党の神通力は半端ではない。
さて、この映画は中国目線で朝鮮戦争を描いてはいるが、そもそも双方に正義の旗印があるのが戦争というものだから、仕方ない。米軍が中国に侵攻することに対する防衛的参戦という位置づけだ。
それが国家による扇動のための虚像であったとしても、それを信じて戦場で命を懸ける軍人に非はないのだ。
押し売り的な台詞が連発されて辟易とする場面はあるが、軍人たちのパートで戦争自体を肯定するような表現は避けられている。
米軍のパイロットがゲーム感覚で機銃掃射する場面や、義勇軍が崖に隠れて凍った芋にかじりついているのに、米軍はキャンプで豪華な食事が配給されているという場面があるものの、米軍を極端な悪役に描いているわけでもない。
登場する主人公たちの部隊は架空だが、描かれた戦局は一応史実に基づいているし、単に、極限状態で戦い抜く戦士たちをヒーローとして描いているに過ぎないので、それ自体は悪いとは思わない。繰り返すが、ラストのテロップとエンディングの歌曲を除けば、だ。
米軍が9割を占めたという国連軍が38度線を越えて平壌まで攻め返えせば、更に国境を越えて中国まで攻め込むのではないかという朝鮮戦争の戦況を鑑みて、毛沢東は北朝鮮支援軍の強化・必勝を命じる。
長兄の百里を戦場で亡くし、遺骨を抱いて帰郷した次男の千里(ウー・ジン)。兄弟の功績によってなのか、両親に国から土地が与えられるようだ。
家族との憩いの時も束の間、千里は軍に呼び戻される。
指令部の扇動もけたたましく、打倒米軍とばかりに鼓舞された千里たち義勇軍は、前線に無線機と暗号兵を届けるミッションに就く。
そこに突然末弟の万里(イー・ヤンチェンシー)が志願入隊してくる。
中隊長を務める千里と、ヤンチャ盛りの新兵万里の姿を通して、義勇兵たちの強行軍が描かれる。
上沼恵美子は千里だったっけ、万里だったっけ?などと思いながら観ていると、なかなかハードな戦争スペクタクルが展開する。
“香港のスピルバーグ”ことツイ・ハークが主に特撮部分、ダンテ・ラムがアクション部分を担当したらしい。
CGにやや浮いたところが見られたが、なかなかの迫力映像で、なにより圧倒的な物量はスペクタクルの表現にふさわしい。
エグい程のバイオレンス描写はダンテ・ラムの演出だろうか。
一方、ドラマ部分はチェン・カイコーの担当とのこと。これは評価が難しい。
共産党の検閲が入っただろう酷い脚本に従わざるを得ない中で、朝鮮戦争への介入自体を肯定するような姿勢は、軍人たちにとらせてはいない。
毛沢東とその周辺の描写でも、中国の体面と意地を強調させて、北による朝鮮統一を是とする表現は抑えていたように思う。
ただ、毛沢東の息子のエピソードは、事実とはかなり乖離しているのではないだろうか。
千里と万里の故郷のシーンは情緒があってチェン・カイコーらしさが垣間見えるが、入隊した万里が19歳だと説明があるのに、そこでの万里は幼い印象だ。
長いこの映画のほとんどは千里率いる中隊を主体に描かれていて、後半は戦闘場面の連続で、リアルでハードな戦いと超人的なヒロイズムが折り重なっていく。
な、の、に、、、終盤が急にダイジェストになってしまって驚いた。そして、挙げ句にあのテロップなのだ。
この長い尺で収めきれないほど、いったいどこまで描きたかったのだろうか。
命を懸けた軍人を賛美するのは許すとしても、中国民族に西洋がひれ伏したごときテロップには興ざめを通り越して嫌悪さえ感じる。極めて残念で愚かしいが、これが中国共産党が巨費を投じた目的だったのだろうから、やむを得ない。
きっと、チェン・カイコーもツイ・ハークもダンテ・ラムも、あの終盤の編集とテロップが気に入ってはいないはず。
正義は我にあり
戦争映画大作
親父は十里ですかね…。
1950年9月~12月、朝鮮戦争下ので長津湖の戦いで活躍した中国志願軍の実話ベースのお話。
仁川に上陸し南側から朝鮮統一を目指す米率いる国連軍の侵攻を迎え撃つべく参戦し長津湖を目指した、人民志願軍第9兵団の第7中隊をみせて行く。
中隊長の伍千里と兄弟のメインに、第7中隊や第9兵団の活躍や、人間模様をみせて行く展開で、朝鮮戦争だけどみせるのは中vs米、強大な悪国の米の侵攻を不利な状況の正義の中国が追い払うという感じの、まあエンタメですねw
ただ、中国万歳がみえみえ過ぎるし、長~い物語の山場が、良くわからないけれどただ余計なことを勝手にやって勝手に…では泣けませんでしたね。w
朝鮮戦争に詳しくないけれど、そもそも赤組の北朝鮮が仕掛けて南側に下がった前線を、元に戻された上に勢いづいて北侵となったところを、人海戦術で食い止めたという認識ですが…。間違ってる?
毛沢東万歳を匂わせつつの中国共産党プロパガンダ映画で、長いながらも戦争エンタメとしては面白かったけれど、欺されたり洗脳されたりしない様にしましょうね。
そういえば、綿入り配給でフリの様にみせまくっていた女の子のその後は?カットされたのかねぇ…。
中国映画の悪いところが詰め込まれていなかった
私見として「出来事だけが描かれていて人間を描く気がなく 誰にも感情移入できない」のが中国大作戦争映画のダメな点だと思っていたが 本作は フー・ジュン中心にそこそこ人間が描かれている デキには期待せず取り敢えず推しの姿を大画面でみられれば程度で出かけたが鑑賞後即聖地巡礼(第一生命ビル)するくらいに面白かった
本質は痛快アクションもの ウージニキ(吳京兄貴の略です)の活躍に胸踊らせて見れば良いのです 米軍の攻撃シーン中心の予告が不評だったようだが 中盤の戦車のくだりメインにしとけばよかったのにと思う
欲を言えば 3.5人ほどいたイケメンブッコミ要員を一人削ればもっと短くできたのにって思う ウザい弟もしくは毛親子まとめて (もしくはmy推しの活躍シーン(。ŏ﹏ŏ))
中国映画界は緩急を学ぶべき
中国映画の悪い所をこれでもかと詰め込んだ。
これを国内ではなく国外に輸出するのはやめるべきと思います。
せっかく羅小黒戦記で中国は映画のストーリー面も向上したと言われたのに、大作はまだこのような雑なストーリーのものばかりです。
いつも思いますが、中国国内だけでヒットする中国作品は、中国の外では子供向けと言われるような構成です。
つまり集中力が無く、ストーリーよりも驚きや興奮を求めている人達が見る、とても分かりやすいもの。
CGや演出の派手さにこだわり、映画全体のバランスを気にしない。
全体を通して観客にメッセージを伝える、主題や問題を読み取らせるのではなく、どんなに理解力が無い人や、きちんと教育を受けていないでもよく分かり、誰でも覚えていられる1番最後に言いたいことだけ言う。
しかしこれはストーリーと技術力のバランスでヒットを重ねている欧米の大作を見慣れた人々には、決して名作と呼ばれない映画にしかならない。
成熟した大人は、映画のストーリーの面白さはもちろん、登場人物一人一人の背景や行動を気にする。
戦争映画でプライベートライアンや、トップガンが大ヒットしたのは、登場人物達の会話や行動の丁寧さ、穏やかな時間と戦闘時間のバランスだと思う。
中国映画界はいまだに1940年代の映画にさえ、時間の使い方とストーリー面では追いついていない。
敵味方だけで感情移入しやすい民族が、理由を理解してから感情移入する人々に理解される映画を撮れるようになるには、まだ時間がかかりそうです。
船頭多くして船山に登る
そうそうたる監督の顔ぶれに、どんな感動巨編なのかと期待したが、やはり、単なる戦意高揚映画だった。
そもそも、登場人物たちのキャラクターに魅力がなく、ドラマとしてつまらない。特に、主人公の弟は、生意気な上に無鉄砲で、鬱陶しさしか感じなかった。
反戦映画にならないようにする気遣いからか、やたらと陽気で和気あいあいとした部隊の雰囲気も、わざとらしくて違和感しかない。
肝心の戦闘シーンも、アクションが激しすぎて、誰が何をやっているのかがよく分からず、過剰な音楽で場面を盛り上げようとする古くさい演出に辟易する。
内容的にも、通信塔を破壊するまでの戦闘で、もうお腹一杯になってしまい、クライマックスの総攻撃のシーンでは、完全に集中力が途切れてしまった。
しかも、激戦に次ぐ激戦で、相当の死傷者が出ているはずなのに、手帳に記録を付ける主人公が、最後の戦死者だけを悼んでいるかのように見えるのは、どうにも腑に落ちない。
結局、ラストの「こんなに強靭な精神力を持つ相手には、永久に勝てない」という米軍の将軍のセリフが、最も言いたかったことなのだろうが、前時代的な精神主義が鼻についただけだった。
久々の本格戦争映画
数十万の命を捨てての壮大な嫌がらせ
2022年劇場鑑賞223本目。
朝鮮戦争という隣国でありながらあまり良く知らない戦争を描いた作品。実は今は休戦中でまだ終わっていないと知って驚きました。
まぁそんなの常識で今更語るまでもないということなのでしょうか、戦争に至る政治的な背景は一切説明なく、戦術レベルの話だけで進んでいきます。そうなるともうどっちかというと北朝鮮にイヤな感情しか持っていないこちらにとってはアメリカがんばれ!となってしまうわけで。
3時間のうち2時間くらいは戦闘で、もう誰が誰か分からなくなりますし、ウー・ジン演じる主人公、いつの間にか見失っていました・・・。いついなくなった?
最後もマッカーサーの言った通りにならなかったぞ!すごいだろ!みたいな感じで言われても数十万の犠牲の上での壮大な負け惜しみにしか聞こえず、21世紀に作られた映画のエンドロールの主題歌の最後歌詞の部分がアメリカを打ち倒せって他の国のことながら情けなくなりました。
それでもウー・ジンなら…きっとなんとかしてくれる
朝鮮戦争での国連軍と中国人民志願軍による“長津湖の戦い”を描いた戦争ドラマとの事だが、おそらくこの戦いについて詳しい日本人は殆どいないだろう。もちろん自分もその一人。
「中国最強!」を高らかに叫ぶ、まごうことなきプロパガンダ映画なんだけど、そういう要素の作品は日本含めどこでも作ってるんだから、目くじら立てても意味なし。要は史実をどれだけエンタメに昇華できるかがカギ。細かい事気にしてたらマイケル・ベイ作品なんか観てられないし。
その意味で本作は、頼れる男を演じさせたらアジア、いや全世界でトップと言っても過言ではないウー・ジンが主演という点でもう及第点。どんな過酷な状況でも、彼が先頭に立てば勝利は確実というセガール無双状態にさせてくれる。あとプロパガンダ映画ではあるものの、敵の国連軍を超絶嫌な人間に描いておらず、彼らもまた戦闘に疲弊しているという描写を入れているあたりに忖度が効いている。
中国映画らしく長尺にして兵士の人物描写のダルさはあるが、戦闘アクションの凄さは監督の一人でもあるダンテ・ラムならでは。まぁ好みが思い切り出るジャンルの作品だろうけど、頭ごなしに貶す気にはなれない。
とどのつまり、ウー・ジンが出てればもうオールOKなんですよ。
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