あの娘は知らないのレビュー・感想・評価
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サンダーソニアに想いを託す
* 福地桃子さんと岡山天音さんの静かな雰囲気が 作品の世界観に合っててとてもよかった 映像の光の表現も好きだった 鮮やかなのに儚くて ほんの一瞬の光を見るかのような そしてその光とは 叶わなかった恋、もう二度と伝えられない想い そんなふうに僕には見えました * 人と孤独は決して切り離せないんだな どんなに幸せでも楽しくても 孤独を感じることってある 孤独を知っているからこそ 人のぬくもりや心のあたたかさが分かる すべてを分かり合えなくても そばで寄り添い合えたら もうそれで充分なんじゃないかな だからすべてを分かり合おうと しなくてもいいんじゃないかな * ▼印象に残った台詞三選 「知らない人のほうが 言えることってありません?」 「付き合ってても、どんなに好きでも、 知らないことばかりだ」 「どんなに分かり合える人と 出会えたと思っても 誰とも分かり合えない絶対の孤独 ってあるんじゃないですか」 * 透明感のある雰囲気やゆったりとしたなかに 品もあるような話し方が心地よい福地桃子さん 煙草を燻らせるシーンも色っぽくて素敵でした 岡山天音さんのオレンジのシャツと オレンジ色の花・サンダーソニアが似合ってました 今ふと思った ラストでサンダーソニアを置いて去るのだけど、 「僕はここにいるよ」というメッセージだったのかも 「好きな場所になりました」の想いもあるのかな
なんだったんだろう。
両親、そして育ててくれた祖母を亡くしながらも海辺の街で旅館を営む女性。休業中に現れた恋人の死の理由を知りたい青年。
一番最初の印象は、ヒロインは何歳設定なの❔ ってことでした。冒頭の自転車のシーンで高校生くらいかな?と。。。なのでタバコ・酒のくだりが結局背伸びした少女みたいな違和感を覚えて。。。
そして『怪しいものではありません。』のところからもしかして幽霊とか幻想とか実は恋人じゃなくストーカーだったとか最後ホラー的な結末になるの?なんて考えてるうちにホワァ~~~っと終わった。
結局なんだったんだろうか。。。
真相や伏線回収等はっきりしたものが好きな人には向かないかも?
面白かったです。
注意※ネタバレにしてますがレビューにネタバレはありません
良い映画なのに、この映画を表現するいい言葉が見つからない
この1ヶ月ずーっと考え続けてた
1ヶ月考え続けてダメなんだからもうしょうがない
演技、風景、音楽みんな良かった
そして何より他の人にも見てもらいたい、そんな映画でした
評価 4.0
私信
最近ソフトな飲み込みやすい映画ばかりみてたなあ
そういう映画がダメなのでは無くて (むしろそういう映画が無ければ映画業界は成り立たない)
そんな映画ばかり見ていた自分がダメなのです
もっと物語咀嚼力や表現するための語彙力を磨いていかないとなぁ・・・
怪しい者ではありません。
岡山天音好きが、岡山天音好きたる所以を再認識させられる映画。言い換えれば、地味でじれったくて大きなどんでん返しもないのに、なんかじわっと後味が残る映画。ゲームオタクのドラマの時のように、相手役が本田翼だと振り回され役が堂に入っていいのだけども、今回のようにヒロインも地味目だと(血筋はけして地味ではなくむしろ派手)だが、穏やかに見守ってあげたくなる。そんな優しさが、自分の中にまだあることを発見して少し気恥ずかしくなる。映画としてはよくありがちはスジ、物足りなさは感じた。
良し悪し激しくもらしさ貫く井樫彩監督、そのセンスを追いたくなる
褒めているのか否かという言葉で始めるが、井樫彩監督の分かりそうで分からないこの雰囲気が堪らない…。愛は人に触れないと分からず、居なくなってからではないと寂しさに気づけない。 井樫彩監督の作品、『NO CALL NO LIFE』が凄い雰囲気も含め好きだったので、今作も鑑賞。脚本に関してはまだまだ足りない部分もあるとは思う。だが、魅せたいものと引き出したいもの、それをカメラの輝きで引き立たせるセンスに感服した。表現の奥行き、表情の向こう側、そんなことを感じさせる。今作にもそれは溢れていて、単なる光や水、反射だけではない輝きが全編に溢れている。 喪失した2人は再び愛に触れて歩き出す。出会いや立ち上がりは言葉少なだったり突飛であったりするのだが、2人のみで作られる世界の一片を優しく見守る。街の美しさの中に浮かぶそれぞれの空虚を察しつつ、そこから生まれる反応を感じていく。そこに対してのアプローチがやや弱いとは思ってしまう。初島のロケーションを始め、もう少し優しい解説があればいいのに…、とは思う。だが、引き込まれるのも事実。 主演は福地桃子さんと岡山天音さん。福地桃子さんと言えば、「女子高生のむだ使い」にて厨二病のヤマイがハマり役だったことが記憶に新しい。しかし、本作では清楚の中に喪失を抱いた女性としての柔らかさを持っている。それがまた「引き出された魅力」として放たれている。また、掴めないような姿を演じれば右に出る者はいない岡山天音さんも、作品の核を作っている。寧ろ、彼でなくてはダメなのだ。 人との関係を断っても希薄な感情になりがちな今だからこそ。これはテーマを知った上で観たかったと思った。しかりながら、やはり監督の作風は好きなので次回作も楽しみにしている。
"愛嬌"
『正面ではなく、どこか上目がちにみえる佇まいが女性の武器である"愛嬌"を思わせることに由来』
という花言葉がある、サンダーソニアを劇中に組込み、それとなくメタファーを溶かした演出を施している。それだけではなく、パンチラインの多さは逆に皮肉的ですら勘ぐるような、観客に”解釈”という試験を問うてるような作劇ですら感じられる
そもそもが芸能事務所が主催の、最初から自身の所属俳優が主役という縛りの中でのコンテスト入賞作であり、前回の監督作の『赤い星』の毒気を随分抜いたマイルドな仕上がりが印象的且つ、事務所の制約なのであろうと容易に想像出来るのは穿った観方か・・・
自分的にはNHK朝ドラ『なつぞら』での元気で強気な性格役の福地桃子が、父親が哀川翔というなかなかの血筋のなかでどんな演技を見せてくれるのかを期待して鑑賞した。
そして、前述の”愛嬌”である。今作のテーマは愛嬌を取り戻す薄幸な女の子のストーリーとしての仕上がりなのである。一寸詰め込み過ぎ(性的マイノリティ、不妊問題、問題を抱えた男女の邂逅)な感は否めないが、その根本は取り残された自分がそれでも日々を過ごす上で何かに縋りながら生きていくことで、希望なんてそんなあやふやな実体の無いものがなくてもやり過ごせる事が可能だということを観客に投げ掛ける内容だ。
ラスト近くの、夢の中での、恋人と死別した男が民宿の受付に座っているシーンは、希望なのかもしれないが、しかしそれは恋愛とは違う一種の”同志”として生活を共にしたいという叶わぬ願望なのであろう。でもそんな願望の火を灯しながら生活を続ける、そんな人生も大事なのだというメッセージを今作品では言葉少なく語っているような気がする。
口の中をさっぱりしたくて
両親を亡くし、海辺の小さな旅館・中島荘を切り盛りする奈々。 旅館の休業中に藤井俊太郎という男が突然「どうしても泊めてほしい」と尋ねてきた。 彼は、亡くなった恋人がここに泊まっていたらしく何でもいいから恋人について教えてほしいと言う。 恋人の足跡を辿りながら町案内をする中で、2人は時間を共に過ごすようになる。 ゴミ袋の中に倒れ込むシーンを切り取ったフライヤーが魅力的すぎて観に行くのを決めた本作。 予告でも感じていたが、映像が本当に美しい。 どこか寂しげで透き通るように純粋な、まるで奈々そのもののような優しい色調の画面が目に優しい。 そして、映像はもちろんのこと構図も綺麗。 坂、海、花、火、煙。 町と自然の美しさが物語と融合して、なんとも言えない良い雰囲気を醸し出している。 特に奈々が天井の電気のスイッチの飾りを眺め、それが暗い部屋の中でキラキラと輝く、あのシーンが好き。 画は綺麗なんだ、画は。 映像表現としては今年ベストに入れたいほど。 ただ、ストーリーが正直イマイチだった。 孤独を抱えた2人が互いを埋め合うように過ごしたひと夏の逃避行。 かなり惹かれるあらすじだが、何か違和感を感じるところが多かった印象。 特に、岡山天音演じた俊太郎のキャラがあんまり好きになれない。 もちろん岡山天音は大好きな俳優だけど… 自分勝手なキャラクターに感じてしまった。 奈々も奈々で、食事中に仏壇にお供物するシーンがあったけどあくまでも接客中だし、俊太郎も食事のタイミングでお線香あげても良いですかはないだろ。 これって私の常識が欠けてるだけ? 意味深なタイトル、そして、2人の大切な人の最期は不明瞭なままで終わる。 寝不足で途中少しウトウトしてしまったのもあって、ストーリーの全貌やメッセージ性に関しては正直よく分からなかった。 ただ、映像や音楽が作り出す夢の中のような心地良さが感じ取れるだけでも観る価値は十分にある。 第一、福地桃子さん自身が美しく、町の自然に溶け込んでいて素晴らしかった。 煙草の煙が海風にのって漂ってきそう。 恋とも友情とも違う唯一無二な2人の関係性はとても良かった。 〈追記〉 諏訪太郎さんのウインクが最高に可愛い。
福地さん、とても魅力的な人 私の分かり得ない空気を纏って けれどそ...
福地さん、とても魅力的な人 私の分かり得ない空気を纏って けれどそこに触れたくなるような、 しばらくこれに浸っていたくなる。 台詞とそのニュアンスとそれを発する時の空気の揺れとカメラワークと映像、 押しつけがましくなくて、好きだった
新島の伝説じゃなくて良かった。
1年前に彼女が死ぬ直前に泊まっていた宿にやって来たという男と、早くに両親と祖母を亡くし小さな旅館を営む女性の話。 休業中の宿に泊まり、彼女が最後に何をしていたか足跡を辿ろうとする男と、男に付き合い行動を共にしていく宿屋の主という状況で進行していき、亡くなった彼女の知らなかった一面を知ったり、互いに自分を晒したり。自分を見つめ直したり。 3杯でヘロヘロはちょっと残念な様な羨ましい様なw ちょっと近寄り過ぎちゃう感じはありつつも、恋愛には至らない2人の再生の物語なんだろうけれど、色々とはっきりした性格の自分にはちょっとぬめ~っともや~っと、そんなものですかね…とかいう印象。雰囲気は良かったけれどね。 とりあえず鑑賞後は喫煙所に直行で、サンダーソニアを調べたことは間違いありません。
沼ムービー
岡山天音はこういう映画に出たかったとインタビューやパンフレットで言っているけど、私のような岡山天音と邦画が好きな人間にとっては、その100倍くらいそれを思ってたのだよ。そんな意見は全国各地から聞こえてくる(ような気がしてるんだよ笑)。ストーリーも展開もロケーションもとても良いので、心に住み着いて離れない系ムービーなので、余程なキャスティングしない限り良作になるべき映画なのだけど、岡山天音が出てるから格段に良い映画作品になってたな…。キャスティング完璧なのよ。福地桃子・岡山天音に監督が当て書きしただけの事はある。唯一無二。月キャベぐらいばっちりな2人なのではと…。 他の人にはどのくらい心に残ったのかは分からないけど、私にとっちゃ沼だね。沼映画。 自分が主人公・奈々の立ち位置(あくまで奈々本人ではない)の女の子だったとしたら、こんな設定でこんな男の子に出会ってしまったら、何とも言えない距離感の数日を一緒に過ごしたら、そしてちゃんとサヨナラの瞬間が訪れたら…。永遠に忘れられない男になるでしょうね、間違いなく笑。永遠に好きだと思う。その後一切会わなかったとしたら、日に日に美化されていって脚色されていって、忘れられない男の代名詞になると思う。(本当にあくまで私の場合。奈々はそういう女の子では無いかと思う) でもそういうタイプの女の子ではない雰囲気の奈々でも、自ら距離を縮めていく展開に、観客として相当心が揺さぶられた。そこがこの映画を甘くみちゃいけないポイントだった。(予告編だけを見て、そんな感じね…と悟った風な人達(※私を含め)に強く伝えたいポイント) 恋愛に発展する訳ではない男女という、ただただ性別が違うというだけの人間2人の、絶妙に微妙な距離感を描いた系ムービーランキングだったら絶対ベスト3に入る。(余談だけど、そのベスト3には「チョコリエッタ」は入る。更に余談だけど「チョコリエッタ」を観て初めて岡山天音を知ったし、好きになったきっかけの映画だったかも) 愛だの恋だのな話が好きな私は、愛だの恋だの系作品を観て一喜一憂するのが三度の飯と同じぐらいに大好きなのだけど、この「絶妙に微妙な距離感を描いた系ムービー」に関しては本当に参っちゃう。妄想がいちばん止まらなくなるから。こうなってて欲しいという羨望が止まらんのよ…上手く作られてるんだこれが。この気持ちを分かる人らはごまんと居ると思う。 あくまで、私が上記に書いたような内容がメインとなってる作品では無いので、悪しからず…。 大切な人を亡くした2人の、何とも言えないひと夏の数日間。夏休みのような数日であり、田舎の中を行き来する小さなロードムービーであり心のロードムービーでもあるような内容。 良い映画を観終わった館内は、必ず心の底から満たされた人達の空気が充満してるけど、まさにそれだったなあ。 私にとっちゃ沼ムービーだね。 「海がきこえる」「月とキャベツ」「あの娘は知らない」を観たら1週間ぐらい現実に戻れなさそうで怖いんだよなあ。いずれも大好きなんだけどさ笑。 また何度も言うようだけど、この作品で岡山天音は「忘れられない男」資格1級保持者となりましたとさ…。(※私調べ)
繊細で優しい作品だった。脚本も丁寧に書かれている印象だったが、少し...
繊細で優しい作品だった。脚本も丁寧に書かれている印象だったが、少し間延びする感じも否めなかった。ただ、人の感情の動きってそういうものだよねとも思いつつ。 監督には引き続き注目したい。
水の表現の美しさが光る作品!
Filmarks試写で拝見。 余白が多いようで多くない作品。語るべきことは映像や少ないセリフで語られているし、でも主人公2人の心情のすべてを私は知らない。でも、その心情を覗き見れたことがどこか幸せに思える作品。 水の使い方が印象的で。穏やかに流れることもあれば、急流のように激しく流れたり波打ったり大雨に打たれたりするときもある。喪失を抱えた主人公の心情に合わせて上手く使い分けているなと思いました。 福地桃子はまた不思議な魅力のある役者ですね。岡山天音も物語の訴求力を高めてくれる貴重な役者。すごく相性が良かったです。 「人は知られたい生き物」なので自分も感想を残しておくのかなと思ったりしました。美しい映像とともに、お盆の時期に見たくなる作品でした。
誰かと繋がりたい
2022年8月31日 映画 #あの娘は知らない (2022年)鑑賞 恋人を失った喪失感を抱えた #岡山天音 と狭い町で自分の殻に閉じこもって生きている #福地桃子 2人が出会うことによって止まっていた時間が動き始める 海辺の町の波の音が心地よいステキな映画 @FansVoiceJP さん試写会ありがとうございました
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