劇場公開日 2022年12月16日

  • 予告編を見る

「心を入れ替えよう」そばかす momoさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5心を入れ替えよう

2023年6月10日
スマートフォンから投稿

久しぶりに会った友人とかに、結婚しないの?とか、子どもはいいよー、とか安易にポロッと言いがちだったけど、そういうのはもう昭和平成に捨てて来なければならなかったんだな。
子育てに追われてる時はつい、ママ友付き合いするうちに〇〇ちゃんママ、〇〇ちゃんパパみたいな呼び方をしてしまったり、恋愛して結婚して子どもをもうけることが全てみたいな価値観が世界の全てのように感じてしまいがちであった。
これからはこころを入れ替えて、今目の前にいるその人自体と付き合って行こう、その人自身の話をしようと思わせてくれる映画でした。
王子様の求婚を断るシンデレラの続きのお話が観たかったな。
そして、一緒にキャンプに行ったり一緒にデジタル紙芝居を作ったり、議員の父親に怒りをぶつけてくれる前田敦子みたいな友達が欲しくなりました。
前田敦子は最後はあっさり結婚してしまうけど、結婚するという価値観も、結婚しない恋愛しないという価値観とともに逆に認められなければならない。
だから親友の結婚を、チェロの演奏で精一杯祝ってあげるシーンは素敵でした。

シンデレラの動画紙芝居に感銘を受けてくれた北村匠海が出てきてからの続きのお話も観てみたくなりました。
ドラマの恋せぬふたりも良かったけど、三浦透子がドラマよりリアルにアロマンティック、アセクシャルの感情を表現してくれていた気がします。
特に、ホテルの部屋で気の合うラーメン屋と飲むシーンに胸が痛みました。
若く美しければなかなか、男女の友情が成り立ちにくいのは残念です。
おばちゃんになればなるほど男女の友情も成り立ちやすくなる気がしていますが、若いうちはあんなことの繰り返しなんだろうなーと。
世の中全体で個人それぞれの生き方に対し認め合い、他者の考えが自分と違ったとしても理解を深めていきたいなと思いました。
こういう映画はLGBTQIAに理解のある人が観て、理解のない人はそもそも観ない確率が高そうなのが残念です。

momo