「キラキラしたBLはございませんが、製作陣の愛が詰まっております。」エゴイスト かつまるさんの映画レビュー(感想・評価)
キラキラしたBLはございませんが、製作陣の愛が詰まっております。
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この作品はキラキラしたBLではなく、ゲイの世界をデフォルメせず描き、鈴木亮平をはじめ製作陣の愛が伝わる作品。
俳優の所作、ゲイが好みそうなコンテンツ、実生活での苦悩などゲイの世界を忠実に再現し完璧に描かれていた。
まず鈴木亮平の演技にはあっぱれの一言。
浩輔を演じるにあたりゲイや浩輔という役に寄り添い理解し、相当努力し演じているのが観てわかる。
役や設定への徹底的な追求がカメレオン俳優と呼ばれる由縁なのだろうと実感した。
また色白で吸い込まれるような綺麗な目をしている宮沢氷魚の儚げな存在感が龍太そのものでとても良かった。
ストーリーも龍太の死をきっかけに、妙子への母親を重ねた親子愛に変化したのは意外性があり楽しめた。
ただ全編通して胸が締め付けられ苦しかった。(←良い意味です)
浩輔の愛は龍太や妙子にとっては必要不可欠なものでたしかな愛だったかもしれないが、自分にとっては重くのしかかるエゴであって、観ていて心が苦しくなった。
エゴと愛は紙一重であり、受け取り手によって変わるもの。
周りがどう思おうと龍太や龍太の母が愛だと感じれば間違いなく愛なのだ。
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