「19才😭」カムイのうた カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
19才😭
大正6年。
北海道の高等女学校は軍人の子女しか入れなかった。女子職業学校で首席。大正6年って、105年前。当時、東京でも旧制高等学校に入れる男子だって1%以下だったと思うから、すごい努力したんですね。差別と貧乏を克服する手段は男は軍隊に入ることしかなかった。酷いいじめが待っているのに。
差別、差別と言うけれど、侵略と迫害そのもの。
江戸時代にはドイツプロイセンが北海道の植民地化をすでに狙っていたらしい。明治になって、対ロシアの富国強兵政策。激動の時代とはいえ、アイヌのことは残念としか言いようがない。明治に制定された「北海道旧土人保護法」は分離隔離政策を正当化する悪法。「土人」ですよ。それがついこの前まで廃止されなかった事実をもっと知ってほしい。土地を奪われ、生業は民芸品のみ。中2のとき(50年前)に訪れた白老町の施設にいたアイヌの人たちはとてももの悲しそうだった。とても気楽に声を掛けられなかった。
東大の民俗学者も国威をバックに収集欲まるだしのえげつなさ。
それに比べて、文学部教授の純な熱心さには頭が下がる。
ターコイズブルーのアクセサリー。ネイティブ・アメリカンのそれを連想してしまいました。
カタクリの花がきれいでした。
島田歌穂さんの既婚女性の口のメイク。ちょっと笑うセールスマンみたいで怖かったけど、ちゃんとしているアイヌ人の厳しい貞操觀念の現れなんでしょうね。
島田さんの歌はさすがでした。
主演女優吉田美月喜さんは「あつい胸さわぎ」のときよりすごい存在感でした。よかったです。
19才でなんて。
大雪後の渋谷で鑑賞。
上映館少ない。
ゴールデンカムイ公開の半年前ぐらいに公開すればよかったのにねぇ
ちなみにウチのカミさんは耳垢がネバネバしている縄文人です。