Dr.コトー診療所のレビュー・感想・評価
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冒頭の島の雰囲気だけが魅力
特にシリーズのファンだった、という訳ではないですがそれでも冒頭の胸がすくような青い空をバックにコトー先生が自転車を漕いで診療所に向かうまでのシーンはとても良いものに感じました。
しかし、褒められる部分はそれだけです。
離島での個人を滅して奉公する事でしか実現できない医療体制、島を出て医学生として勉強していた筈が唐突に帰郷した剛洋、コトー先生が白血病と判明したり、島に台風が直撃したりと、とにかく作中で問題ばかり起きますがそれらの問題が分かりやすく解決されることはありません。
いや、解決が難しい問題が多いのは分かりますがほぼ全ての要素が投げっぱなしと言っても良いくらいに作中でまともに解決に向かおうという流れすらありません。
特に台風が直撃〜手術からのシーンは酷く、コトー先生は意地になりトリアージを受け入れようとせず、島民はコトー先生ならどうにかしてくれるの一点張り。研修医のハント先生は孤立してしまいます。
そして無理が祟ってコトー先生や綾佳さんは倒れてしまうのですが、ここからが酷い。
島民たちの声援を受けて無理矢理身を起こしたコトー先生は発作や体調を気にせず震える手で手術を再開、手術を終わらせて気絶した後…なんかいい感じに全部解決したかのようなエピローグを流して終わり。医療とは何だったのか。
それだって診療所の存続はどうなったのか、とか何であれだけ島にいる事に反対していたハント先生がまだいるのか、とか気になることは無数に出てきます。
総じて問題提起やトラブル、ハプニングだけがやたら多い割に落とし所が全く見えてこず、この映画で何をやりたかったのか、わざわざ10年以上前のドラマを掘り起こしてどうしたかったのか、殆ど誰も幸せになっていない結末でどうやって感慨を得たらいいのか、モヤモヤした気持ちだけ押し付けられる本当に酷い映画でした。
心満たされる映画でした
冒頭のスクリーンいっぱいに広がる美しい海の景色で、一瞬にて心持っていかれて終始集中!
島はなんにも変わってないんだなぁと安堵の気持ちでいっぱいになったところに、白髪のコトー先生とアシスト自転車…時の流れが爽やかに表現されていました
剛洋役の富岡くん、大きくなりましたね
ストーリーを大きく動かすひとりでもあったのに、セリフも演技も少なめで残念でしたが、まっすぐな瞳で医者になるといった子供時代に反して、島を出て社会に色々揉まれて失望や挫折をした若者の姿は、それもまた人間らしく感じられました
みなさんと同じく、コトー先生が倒れたシーンには若干「ちょっとそれはどうよ??」とは思いましたし、コトー先生が生きているか亡くなっているかの疑問も残りましたが、髙橋海人くんが良い意味で回収してくれたように思います
彼は今のところアイドルだけど、きっといい俳優になるでしょうね
余談ですが、お酒を飲みながらトークをする番組で吉岡さんが「俳優の仕事したくない、やだよ大変だもん、そんなにいいと思うなら古い作品見たらいい」と酔いながら言っていました笑
えーーーー!!でしたが、それもまた彼の魅力なんだよなぁ♪
水平線
パンフレットの表紙には
コトーが
岬で水平線を眺めるシーンが
本当に美しい。
その場所が好きだから
ここで生きる。
人生の選択に
人のドラマが結びつく
ありように惹かれます。
タケヒロ頑張れよー。
ドラマから昇華できなかった
連続ドラマ、Dr.コトーという縛りを解放できなかった。
ドラマではコトー医師と島の住民たちとの交流をゆっくりとした時間の中で繊細に優しく描くことが出来ていた。
けれど映画で同じ様に描こうとすると時間の制約という壁がこの物語の良さを消してた。
島で起こる出来事の連続性により、その一つ一つに焦点を当てることが出来ず山場を迎えることとなり、物語が持つ優しさのみで描ききった感じがした。またラストは2人が寄り添うベッドのシーンで終わった方が観てるものの感情を惹きつけられた様に思えた。
最後に映画として16年ぶりに映像化する上でドラマ「Dr.コトー」に頼り切ったことが残念でならない。
離島医療を象徴する作品のラストがこれで良かったのか・・・?
ドラマシリーズのファンで、久し振りの復活を楽しみに劇場に向かいました。
風景・音楽・演者の皆様を通して、ドラマ当時の雰囲気の懐かしさに触れられたのは良かったものの、本シリーズの締め括りとしては非常に疑問の残る終わり方となってしまった、というのが正直な印象です。
本シリーズの一番のテーマは『離島医療の在り方』だと思っています。コトー先生と仲間や島の人達との交流を通して、物語としての面白さを魅せつつ離島医療の難しさを提起することに意義のある作品だと感じていました。
本映画でも、序盤の流れで統廃合の話になり、ドラマから長い時間が経ちコトー先生が年を重ねた今だからこその話の展開に期待したのですが、後半は台風のドタバタの末にコトー先生が超人的な活躍をしただけでした。何の解決策も提示されぬまま、むしろ離島医療故の厳しさを奇跡で無かったことにするかのような脚本・演出で、無理矢理に大団円風のエンディングに押しきられた感覚です。ラストシーンについても、他の方の感想でも色々な見解があるようですが、そもそも現実感のないラストシーンということ自体が本作には合わないように感じました。
統廃合の話、これに繋がるコトー先生の病気、後任と期待されていた剛洋君の今、あたりまでに話を絞った方が、説得力と見応えのある映画になったのではないか、、、と、脚本と演出に残念な気持ちを抱えて劇場を後にしました。
ドラマシリーズありきで観た私は上述の辛い評価となりましたが、前の席で観ていた小学生は終幕後に『面白かった!』と言っていましたので、エンタメ作品としては成立していたのかもしれません。懐かしいメンバーも含め、当時の役を再び引き受けてくれた演者の皆様への敬意を表して、★は3つとさせて頂きました。
最後のシーンについて
最後のシーンは幻なのだと思います。
だから真っ白になってから夢のようなシーンになったのかと。
あと、これは映画館のせいかも知れませんが、全体的に音が小さかったように思います。
ハント先生が正しすぎて・・・
子供の頃からドラマシリーズが大好きで、ずっと見ていたのもあって、楽しみにしていました。
前半の映像や、島民同士の暖かいやり取りなどにはとても癒されたのですが、コトー先生の病気が発覚してからのストーリーが気になりました。
「島民はコトー先生一人に頼りすぎだ」というハント先生の指摘があまりに正しすぎて、その後のストーリーで島民のありとあらゆる行動が自分勝手に見えました。
(自分の治療を優先してくれと訴える、危険なのに避難所から自宅に帰る、もらった薬は飲まない、無理して救助に行って怪我する、等々)
せめてストーリーの最後でコトー先生がいなくても、島民が健やかに過ごせるような仕組みづくりがなされている様子を見せてもらえればと思ったのですが・・・。
変われない島民たちの様子を描きたかったのかなあ・・・。
志木那島でのコトー先生の暮らしがあまりにブラックに見えてしまって、なんだか辛かったです。
俳優陣と映像は良かった
序盤は良かった。俳優陣は演技が上手い。
海人良かった。後半あたりから?マークのオンパレードで終盤はかなりの駆け足。大切な部分が全部ぶっ飛ばされてる。
何より心停止した患者放ったらかし、切迫早産しかけて苦しんでるのも放ったらかし、コトー先生倒れてるの放置。
島の人、何してんの。せめて寝かしてあげてよ。
どうやって白血病治したの?治ったの?
てゆーさ、コトー先生超人すぎるでしょ。手術終わった後、怪我人とかみんなどこに消えたの?
大学退学したけどまた大学?学費云々で退学したのにどうやってまた通うようになったの。お金どうしたの。
お父さん怪我してたよね。仕事は?
海人は島にいることにしたの?
第二のコトーは、時任三郎の息子じゃないの?
謎ばかりでした。こんなに話壮大じゃなくていいから、ひとつのこと丁寧に描いて欲しかった。
脚本がダメなのかな。
コトーDrの奮闘+離島医療の問題
なんとなくドラマも見たり見なかったりで、コアなファンというわけではなく、フラットに見せてもらいました。
まず最初から自然のダイナミックさは伝わる映像でした。映像は美しいです。
話は、過去を振り返りながら、新たな人物も入れて、新たな希望が生まれながらも、いろんな問題が起こっていきます。
内容としては、都会からの研修医が、現代の医療の正論を反映していますね。コトー先生のやることは、できたら素晴らしいけど、システム的には古く、1人に頼り、代替が効かない、離島医療の問題を提起しているのだと思います。
個人的には、台風のところは、何もかもが起こりすぎて、ガチャガチャしてしまった印象です。心臓マッサージからの蘇生も、あれだけ苦労してたのに薬も使わず蘇生されたり、コトー先生自身にも体力の問題あるのに、いきなり高難度の心臓手術を成功なんて、ちょっと先生がスーパーすぎて、やりすぎ感があり、それまでの感動が冷めてしまいました。
もちろんエンタメなのも理解してますが、非医療者にもあの内容は、問題ないのか聞いてみたいですね。
トータルでは、最後は、少しモヤっとしてる人もいるみたいですが、あれがベストかも。問題ありながらのハッピーエンドと捉えました。最後はコトー先生の人間力に惹かれて、なんとか島の医療は保たれてて。
感動したんですけど、最後にちょっと欲張ってわちゃわちゃした印象です。
島の海を見るだけで号泣(笑)
結構厳しめのレビューもあって、なるほど、と思う反面、
他人様のご意見はどうあれ、
もう、オープニングから涙でっぱなしでした。
上空から一面の海と島に向かう船を見るだけで涙、
診療所を見るだけで涙、
「もう、大丈夫ですよ。」とコトー先生が言うだけで涙、
海を背景に自転車で坂道を登るコトー先生を見るだけで涙・・・笑
しかし、ストーリー展開は、重いですね・・・・・・!
コトー先生の献身的な医療っぷりを見て、
ハント先生の言うことは非常に常識的で、本当にその通りだ、と思える反面、
目の前に助けなければいけない人がいたら、
自分が病気だろうが、なんだろうが、助けるまでは死ぬわけにはいかない、
コトー先生の職業的使命感みたいなもの、
常識を超えて生かすために医療する姿勢は、感動してしまいました。
タケヒロくんも、医者になれなかったのは残念だったけど、
島に帰ってきて、Dr.コトー診療所で原点回帰し、
ラストは大学に復帰していたようで、嬉しかったです。
「医者でなければ人を助けられないと思うなら、
君は医者にならなくてよかった」
コトー先生がタケヒロに向けた、このようなセリフがあったのですが、
このセリフもすごいなぁと思いました。
この一言が届いて、
クライマックスでタケヒロは、
懸命に、心臓停止したおじいさんの心臓マッサージに取り組むので・・・・・・
クライマックスの土砂被害で病院は病人が溢れ、まさに地獄のような展開ですが、
映画の場面だけれど、そこだけ舞台を観ているような気分でした。
タケトシさんが、ドラマでも、コトー先生を支えてくれますが、
今回も、ダウンした先生にカツを入れて復活させてくれます。
途中、亡くなったのか・・・・・・?
と、アベンジャーズでアイアンマンが息たえたシーンを彷彿とするシーンがありましたが、
夢でも、先生が、子供を抱いて、島で幸せそうに暮らしていられるのなら・・・・・・
ラストへの展開、
受け手に自由に受け止めたり考えてもらいたかったのか、
時間が足りなくて映像的な説明が不足してしまったのか、
分かりませんが、
私は、温かい気持ちになれました。
映画って、やはり、時代の象徴というか、旬があって、
「Dr.コトー診療所」は、このフルメンバーが今回は最後かも、と言う思いもあるので、
本当にやってくれてよかったなあと思いました。
現実離れしすぎ
映画を観るまではレビューを一切見ずに映画館へ足を運びました。
映画を終えてレビューを見てみると、共感出来るコメントがたくさんありました。
物語半ばの星野家でのコトー先生の治療の説得でみんなで泣いていたシーンまでは泣けました。
ですがその後の話の展開がいろいろ災難続きで、絶体絶命、観ていて疲れました。
白血病でフラフラの中、心臓マッサージして倒れたのに、何も処置をせずしばらく放置、原さんの「あきらめない」の声がけだけで起き上がって手術なんて現実的に出来ないよね、、と思うと気持ちが冷めてしまい全く泣けなくなりました。
手術中になみちゃんのおばあちゃん(助産師さん)に、彩佳と赤ちゃんを頼みます、と言うのはいいのですが、そんな無理してコトー先生がもし死んでしまったら彩佳と赤ちゃんに無責任では?と思わずにいられませんでした。
そしてあそこまでの状況からの見事全員無事!赤ちゃんが歩き始めてコトー先生も生きてて、一体どんな奇跡が起きたの?とよくわからない話の展開でした。
もう少し現実味のある話の展開の方が良かったと思います。
個人的には大人になったタケヒロ君を見られた事が一番ほっこりしました。
ハント先生は最初チャラくてあまり印象よくありませんでしたが、最終的には誰よりもごもっともな意見を言っていて好印象に変わりました。
タケヒロ君とハント先生があの現場から何かを感じ取るものがあり、それに向かって再出発していた様子が良かったと思います
色々詰め込みすぎ
ドラマファンです。
序盤からコトー先生の病気発覚あたりまでは良かったです。
彩佳が泣き崩れ、両親と共にコトーに療養を説得するシーンは泣きました。
ですがその後の展開があまりにも。。
剛洋の事件とコトー大病が被った辺りであれこれ大丈夫?と思ってましたが、台風到来で嫌な予感的中。
薬もちゃんと飲まず、勝手に避難所から帰るばあちゃんに始まり、明らかに自分より重症な人が運ばれて来てもいつ自分を看るのかとうるさい自己中な島民達にイライラ。
挙げ句重病コトー倒れる、妊婦の彩佳も倒れるも島民誰も手を差し伸べず。
コトー先生は島民助けて来たけど、いざという時島民は誰も助けないのね、、となんだかシラケてしまい、先程までの涙も一気に引きました。
そこからも立つんだジョーー!ばりの剛利の励ましでまさかのコトー復活、そこから心臓の手術鼻血出しながら成功させるとか超人か!!!ラストもあまりにもご都合主義で瀕死だだったのにコトー先生もう治ったの?!と衝撃。
NEWキャラの生田さん、高橋くん始め、キャストの皆さまは凄く良かったです。
特に判斗先生は今時の若者っぽさはありつつ、医療には真面目に向き合ってる感じが出ていて、コトー頼みなダメダメ島民に意見してくれるのも良かった。
個人的には彩佳とコトー結婚くらいから再開で、問題もどれか絞ってくれた方が良かったなぁ。コトー先生の病気と無医村医療の今後についてくらいで良かったのでは無いでしょうか。
ネタバレ注意です。
あやかさんは乳がん、お母さんは脳梗塞、そしてコトー先生まで。医療ドラマだから誰かが病気や怪我しないと話にならないのはわかるけど。先生まで病気にすることないのにな。コトー先生が倒れた時、何で誰もかけよらないの?その時間が長く感じた。ハント先生が私の気持ちをぶつけてくれて、そうだ、そうだとうなづいた。そしてラスト。医学部に復学したの?先生の最後も観客の想像に任せますってことか。しっかしたハッピーエンドが良かったな。
ひとがひとを思いやる。こと
一番印象的だったのは、コトー先生が病のことを家族に打ち明けたとき。
お義母さんが先生の手に触れたその様子だった。
身重の娘の夫の状況が、決して簡単ではないことは容易に伝わったはず。
それでも、それを苦しむ気持ちは当人が一番で、自分は衝撃を越えて支えてやる立場だということを理解し、同時にあらわれたような母性。迷わず包みこんだ優しい所作に人の本能を感じたからだ。
自分のことになるが、実家に帰省すると何十年も経った今でも母は帰り際の車の私の夫に向けて深い礼をする。
よろしくお願いしますとちいさく口が動かしているのを知っいる。
それを思い出してしまったのは
通ずるものがあったからだろう。
まわりまわって、感謝の念を抱いた貴重な場面だった。
〝ひとがひとを思いやる〟
Dr.コトーのシリーズに流れるあたたかをまたひとつ受け取らせてもらった。
ちょっと気になったのは、台風のシーンのあまりにも大変すぎる状況。
あれが本当なら体制が極まりすぎていて末路には共倒れしかない感じで、さーっと引いていく自分がいた。
そのくらいの厳しさを表したかったのだと思うが。。。
そんななか、生田さん、高橋さん
ベテラン勢に混じり、等身大の若々しく自然な心情をみせる演技が爽やかな風を吹き込んでいてとても頼もしく感じた。
泣き所はあったけど
テレビシリーズの時からの大ファンで最後のSPドラマがモヤッとした終わり方だったので続編期待してました
往診に使ってる自転車が電動アシストになってたり、モバイルエコーなど医療機器も進化してたり、シゲさんもタブレットで孫たちと交流してたりと時の流れを感じさせつつもテレビドラマ時代の雰囲気をちゃんと残してくれてて安心して見られました
ただ後半になって台風に対する島民の危機管理の薄さや明らかに具合の悪いコトー先生に対して早く自分や家族を診てくれと攻め立てる患者たちなどちょっと現実離れしてるかなと思ってしまい少し後味が悪い終わり方になってしまったのが残念
ハント先生が言ってることはもっともで離島の過疎地域の医療の現実と厳しさはちゃんと伝わりました
ただハント先生に関しても研修医って言ってたのにあのまま島に残ったの?とかコトー先生は病気の治療ちゃんとできたの?それともラストシーンはコトー先生の理想の夢のシーンなの?とか...またもやモヤッとが残ってしまいました
もう続編はないでしょうね、多分
あ、くにお君役の前田公輝くんがとても良かったしハント先生の高橋海斗君も良かったです
すっきりしない終わり方
1話から見てきました。最初はすごく感動して見ていました。ただ回を重ねるごとに辛い内容が増えてきていて今回の映画。これだったらなかった方が良かったです。
あやかさんのお母さんが元気で生きてる姿は見れてよかったものの、島民がコトー先生だけに寄りかかっていた結果が先生の失明ですよ。
急性白血病で明日にでも亡くなる可能性があるなら、コトー先生にはすぐにでも入院してほしかった。
島の皆さんをこれからも診ていきたいなら、あやかさんと子供が大事ならなぜすぐに大きな病院に行かなかったのか。
そんなコトー先生の容体を知っておきながら我先に自分をみてほしいと訴える島の身勝手な人達。
何度言われても薬を飲まず、避難所から勝手に帰ってしまい倒れてかつがれてくる西野さんのおばあちゃん。
鼻血を出しながら目を充血させながら身を削って
手術を無事に終わらせて、喜ぶ島民たち。
後ろから背中しか映らなかった先生はどんな顔をしていたんだろう。
最後のいつも通りの島民たちの笑顔がなんか怖かった。診療所にいる先生の目は歩いてきた子供さんがはっきり見えてないようでした。
高橋海人役の先生はまっとうな事を話していました。けれどコトー先生の目のかわりに、タケヒロくんが先生になって戻ってくるまで島に残ることにしたんじゃないでしょうか。
これが離島の現状と言いたい映画だったのかなとなんとも言えない気持ちで見終わりました。
作品への愛が感じられない悲しい続編。
今まで考察や感想は見る専門でしたが、どうしてもこの気持ちを昇華したくコメントします。
ドラマ第1期が大好きで、特にアキおじの回が何度見ても涙が溢れる大好きなお話でした。映画もとっても楽しみにして、ずっと待っておりました。
見終わって今一言だと、「なぜこんな形になってしまったのか」という悲しい気持ちでいっぱいです。
物語の軸としてはドラマ時代からの離島医療の脆弱さや問題点が一番太い柱となっています。が、一番気になったのは、コトー先生がもう『医者』では無くなってしまったのではないかと感じてしまう描写。
島民と家族になりすぎたからなのか、先端医療からはかけ離れた生活を送ったからなのか、トリアージもできない、どんな人もどんな病気も怪我も自分が救えるかのようなセリフ……。
記者のタツミさんの時はきちんとトリアージしていたのに……もちろんあの時も全員助けていましたが。
医療従事者ではないので見当違いだったら申し訳ないのですが、コトー 先生の医者としての思いとか葛藤とか、そんなのはどこかに消えてしまったように見えました。
また、緊急時に避難所が嫌だから帰宅して怪我するとか、島民の我先に診てほしいという身勝手な要求ばかりが心に残り、答えのない問いや解決できない問題が目の前にあるけどもただ生きていくしかない……というドラマ時代のじーんと考えさせられる余韻というものは皆無でした。
そして気力で回復するかのような、島民の掛け声……。
ホラーです。
倒れたコトー先生を助けることもなく、ただ叫ぶ。そんなに自己中心的な人たちだっけ……と悲しい気持ち。
特に和田さん。コトー先生を散々近くで見てきた人なのに助けず見下ろしてるだけ。怖すぎる。
ここまでホラーだと、あやかさんとの結婚もコトー先生が島から出られないようにした策略なのでは??と穿ってしまいました。(これは極論ですが…、ムラ社会と考えるとあながち間違いではないのかも)
そしてタケヒロ。
なぜそんなに辛い役どころで脚本にいじめられるのでしょうか……。
ドラマ時代にあんなに苦労して辛い思いをしながら夢に向かって努力していた優しいタケヒロが挫折して警察に追われる身になるなんて、そんなの誰も期待してない……。
苦労や葛藤しながらも幸せに、夢に向かっているタケヒロが見たかった。
島の日常と美しい景色、前半はすごくよかったです。
感動の個人的ピークはあやかさんのお母さんの、生きてって言葉だと感じました。生きることの辛さやもどかしさは、身体が自由に動かず一人では生きていけないまさよさんがきっと一番感じているから。生きてって言葉に重みがある。
なのになぜ??治療しようとしないのか??
まあこのシーンからすぐ台風が来た、とかなのかな……。それにしても。。
そしてラスト。
いろんな解釈がありますが、どうしてもコトー先生の夢というか、死に際に見る理想の未来にしか見えない点があります。
ハント先生が、あんな島民とコトー先生の様子を見て、島に残って医療を続けるとはどうしても思えないところがひっかかります。
泣きながら島の医療の現状がおかしいと嘆いた彼が、あんな笑顔で島の医者になるとは思えず……。
でも登場人物全員に幸せになってほしいから現実でもあってほしい(涙)
観客に委ねるラストはモヤモヤが残ってあまり好きではないのでそれも残念でした。
命とは医者とは、という物語の根幹が吹っ飛ばされて、なんだかドタバタ事件が起こって、心身を酷使したひとりの医者が全ての重荷を背負って潰れてしまった。そんな映画に感じてしまいました。
モヤモヤが止まりません。
こういう映画もあります、ありますがコトー先生でそれが観たいわけじゃない。
できることなら、みんなが人生に思い悩みながらも小さな幸せを噛み締めて生きている、そんな物語が観たかったです。
演者さんの細やかな表現や表情はとてもすばらしかったです。そこがまた更に悲しい。。
期待を裏切るなら、いい方に裏切って欲しかったなあ。
追記
問題提起についてはもちろんいいんです。というかそれが物語の軸だと思っております。
ただ、提起しっぱなしで何の解決もせず根性論で丸め込んだところがモヤモヤの根源な気がします。
島民は何も学ばず行動せず変えずコトー先生に背負ってもらってちゃんちゃん、で終わってしまう。
敢えての皮肉なのかな?とも考えましたが、もしそうならあまりにも今までのキャラクターを馬鹿にしていて、まったく愛がないなあと感じました。
色々書いてしまいましたが、ドラマを愛しているファンにとっては難しい作品です。
主演と女性陣以外はみんなポンコツ
前半は良かったよ
おなじみの島のみんなが出てきて、会話の端々から、「ああ、コトー先生もすっかり島の人たちの信頼を得て、素晴らしい関係を築いているんだな」と思ったよ。だから生田絵梨花と髙橋海人が出てきて、新世代に引き継がれていくと予感したね。まあ、それは一部当たっていた訳だが。
さて、コトー先生はアヤカさんと結婚し、そろそろ子供もできるようだ。手続きがなんか想像できんけど(すんなやw)
ハント先生(髙橋海人)はチャラい空気を出していて、「僕のことはハント呼びで」というけど、それはなぜかは最後まで明かされない。でも、ポンコツを自認するハント先生も、最初の手術から手際の良さを見せる。案外使えるやつかも。
ナミさん(生田絵梨花)もチャキチャキして歯切れのいい看護師で、若い子の少ないこの映画で「華」を添えている。
問題は中盤以降だ。
アヤカさんは数年前に乳がんを患ってコトー先生が治療したはずだ。しかし、今回はコトー先生自身が○○病を患う展開。心の声・・・ちょっとそういうのに頼りすぎじゃね?
タケヒロくんが帰ってくる。でも、何か問題を抱えているみたいで表情が暗い。のちに所属するクリニックの医療事故に関わったことがわかるけど・・・。
そんな時、台風がやってくる。
当然のように土砂崩れがおきけが人が出る。テンプレ展開に萎える。沖縄は台風の通り道。対策もしているし、準備もしているはず、あんなふうに大勢のけが人が出ることは考えにくい・・・ま、演出か。
話が出来る患者も明らかに重症の患者もコトー先生は平等に助けようとする。ハント先生が言うようにトリアージするのが当然。
心臓の止まった爺さんを助けるために、病身のコトー先生が必死に心臓マッサージをしている。他に元気なやつにやらせればいいのに。心臓マッサージは重労働だ。
そんな中アヤカさんが切迫早産に倒れる。シゲじいはぬかるんだ泥で捻挫をする(笑)
コトー先生もついに倒れる。
もうカオス。
コトー先生はみんなの声援を受けてジェームズ・ブラウンばりに復活!
そんな体で心臓バイパス手術をする。なんなん?あるの?そんなこと。
その後鼻血を出したコトー先生は手術後も顔を見せない。フラグだよね。
手伝わないじいさん達。
最後のシーンはてっきりコトー先生はなくなってしまったと思いました。まるで回想。
我が子を迎えるコトー先生は、放射線治療していればきっと髪の毛がなくなってしまったはず、なのにコトー先生はフサフサ。つまりそういうこと。
家内もツッコミどころが多すぎて(笑)
どこで泣くの?
ちょっと時間を置き過ぎた
2003年と2006年の人気ドラマの映画版。16年振りという実世界とリンクさせた映画ということでキャスト的には違和感無かったが、16年振りで新婚かつ妊娠というのはストーリー的に無理があったのでは?中学生くらいの子供がいても違和感無い。いくら多様性の時代とはいえ、吉岡秀隆は52歳、柴咲コウも41歳ですから。
島の風景は良かったし、高橋海斗&生田絵梨花の新キャラは文句無しで良かったが、それ以外はちょっと。
できればあと10年前、せめて5年前に見たかったかな。離島医療としてはリアルなのかも知れないけれど、個人的には主演の2人に華を感じられなくなってしまったかな。
奇跡のものがたり
ドラマはちょこちょこ観てた程度で、ほぼ初見で映画観に行きました。
地域医療の話っていうか、人情と奇跡のものがたり。災害起きるけどトリアージもせずただみんな助けてみせる!っていう精神論?だけで患者をみる。しかもボロボロの医者が。島の人も患者をどんどん連れてくるだけ。軽症も含め患者どんどん入ってくるわ、呼吸停止してる人いるわ、医者2人ともオペに入るわ、なのに全員生きてる。もうこれは奇跡としか言いようがない。今課題となってる地域医療だけど、これは真似できないというか真似しちゃいけない。
災害のこと想定して訓練とかちゃんとしてないのかな。
そして新人ドクター優秀すぎる!緊急オペ入っても動じないし、すぐ助手につけるし。最後島に残ってる風だったけど優秀だからこそ数年は大病院の救命とかで経験積んだ方がコトー先生みたいな医者になれるのでは?と。
役者さんもいい演技してるからこそ、もう少しリアリティのある内容だったらなぁと思ってしまった。
あくまで個人の感想だし、ドラマもちゃんとみてたらまたもっと違う感想になってたのかなとは思う。
全123件中、21~40件目を表示