「基本中の基本なんだけどな。」Dr.コトー診療所 ゆうきさんの映画レビュー(感想・評価)
基本中の基本なんだけどな。
クリックして本文を読む
色々と詰め込み過ぎて…てんやわんやになってしまったけれど、もう16年ぶりにこの島を、愛すべき人たちを、コト―先生の診察を、美しい海を見られるということ、そして歌もいい。それだけで幸せな気持ちになってしまう。それほどこの世界観そのものが愛されている作品なんだということです。
ただ内容についてはやはりツッコミどころは満載で…物語の中のお話で、唯一まともだったのは織田先生(高橋海人)だけだったという…なんというか…今まであれほど完璧に信頼関係を築き上げてきたコト―先生が、ある理由で冷静な判断が出来なくなってしまう。そのせいでぐちゃぐちゃになる村の現実を見せつけられたというお話。
ここまできたらもう村人もコト―先生も、ただの共依存関係です。それを今回残念に思ってしまいました。いや~延命治療しないのにしちゃってるし、倒れてるのに誰も叫んでるだけで助けないし、具合悪いレベルがヤバいのにオペしちゃってるし、もうイカレテルとしか思えない酷い内容で、かなり無理がありました。
延命しないなら、しない。リスク管理はこんなことになる前にしっかりとしておく。トリアージはドクターの基本。そうじゃないとみんな死んでしまいます。綺麗ごとだけでは医療はできない、というのは基本中の基本なんだけどな。
なんだか綺麗なお話にしようとするのがコトー診療所の素晴らしいところなのですが、今回は理想主義にもほどがあり、みんなが危険な状態にさらされて、どうするの?という感じから、どうなったの?っていう結論が出ないまま終わってしまったので消化不良です。
とはいえ、やっぱり続きをみたいな。ありますよね?きっと。
コメントする