「ありがとうコトー先生」Dr.コトー診療所 テンシの羽さんの映画レビュー(感想・評価)
ありがとうコトー先生
まず星野家での一家団らんの食事シーンやシゲさんのお孫さんたちとの絡みは最高でした!
16年という年月が経っているにもかかわらず、本当にそこにその人たちの人生が続いているかのような何とも言えない感動がありました。
ですが後半のシーンは他の皆さんもおっしゃられているように本当にこれでいいのかとはなりました。先生の病気が発覚したシーンからは幸せになってくれと祈るばかりで正直辛かったです。最後の結末についていろんなコメントを読みましたが私なりの解釈も残しておきたいと思います。
私はドラマシリーズを再放送でつい最近見始め、実は最終回を見ずに先に映画を見に行きました。映画を見終わった直後は、コトー先生は力尽きて亡くなってしまったのかという疑念もありましたが、帰ってドラマ2006の最終回を見て考えが変わりました。
ドラマ最終回の中でコトー先生が鳴海先生に最後の挨拶をするシーンで
「先日の質問ですが、あなたが生きていると思っている限り奥さんは生きています。
医者として答えるならばあなたが治療を続ける限り、やはり生きている。そしていつか奇跡が起こるかもしれない。そこにも絶対はないと思います。」
とあり、最後の結末を見た人に託すのはこういうことではないのかなと思いました。
ドラマシリーズで昌代さんやゆかりさんに奇跡が起きたように、私はコトー先生は完治し生きて我が子を抱きしめたのだと思います。そしてあの蜃気楼はこれから起こるその奇跡を前もって私たちに見せてくれたのだと解釈しました。
最後に、これでDr.コトー診療所が完結だというのがとても寂しいです。蜃気楼のシーンのみんなの顔や我が子を抱き上げるコトー先生を見た時やっぱり素敵な作品だなと思いました。
Dr.コトー診療所を創り上げて下さったすべての皆さん本当にありがとうございました。いつまでも色褪せない大好きな作品です!!