空気殺人 TOXICのレビュー・感想・評価

韓国で実際に起きた事件がベース。裁判はまだ継続中と言う。映画にも出てくるが水俣病は未だに続いている。莫大な費用、社会的影響が大きく作用するために仕方ないのかもしれないが、健康的被害を受けた方々のことを考えると掛かる年月は待ったなしであり、痛々しい。韓国特有のドラマチックなどんでん返しが散りばめられている。他国で死に至るかもしれない製品と知っていながら扱った事実は製薬会社、企業の責任として抹殺されるべきだ。イ・ソンビンの弁護士、検事役が凛々しい。

韓国映画あるあるなのかもしれないが、こんな酷い話が実話ベースであることは本当に恐ろしい。オーツー(加湿器用殺菌剤のメーカー)のモデルは現在も上場しているレキッドベンキーザ、死亡者2万人(エンドロールの情報が正しければ、だが)で国の責任が認められていないとは、、、後でネットで調べたらこの殺菌剤は韓国のローカルメーカーが開発したもので、なので幸い他国では被害は出ていないとのことだった。どんでん返しには見事にしてやられた、と思ったがこれも実話ベースとは、正に事実は小説よりも奇なり、ということか？主人公の医師役の抑えた演技と彼の協力者(敵かと思っていたが)の演技力には感服した。

敵を欺くには味方からを地で行ったやつ。味方と思ったら金でがっつり。社会派とか、正義感あふれるとか、金であっさりね。すごく嫌な気分でいたところに先の一文”敵を〜”です。
というか、自社の社員の情報ぐらい掴んどけよ。その時点で負け。

米国籍が韓国で亡くなると大慌てしてるところに思わず失笑。