劇場版モノノ怪 唐傘のレビュー・感想・評価
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原作を知っていることが前提なので注意。外国人の方にもおすすめ。
今年273本目(合計1,365本目/今月(2024年7月度)36本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
(前の作品 「Dito」→この作品「劇場版モノノ怪 唐傘」→次の作品「」)
この作品、90分ほどとの短編アニメですが、原作が存在するんですね…。まぁこの点はちゃんと調べていかなかった私が悪いんですが…。この観点では最初から固有名詞や独特な固有の展開が続くので「未履修者」には展開がわかりにくい部分があります。
とはいえ、江戸時代(のはず)のいわゆる「お化け」「怪異(のもの)」に関しては一般知識から類推ができる部分もあり、原作を見ていないと理解がわかりにくい部分もありますが、まるで展開がわからないことにはなりませんし、原作をみていなくても75%くらいは理解できるかな、といったところです。
(原作未履修なので)わかりにくい展開かなぁ…と思ったら、最後に「第二幕」と出てきた後にエンディングロールに突入するので、この映画、もしかすると第二作があるのかもしれませんね。原作に関してもアニメコミック等とありますので触れてみようかなと思ったところです。
また、日本で適法に在住している外国人の方も、日本で日本語学習をする限りでは、江戸時代以前の文化としては現在につながりがある、例えば大相撲やお寿司等は扱いますが、このように「怪物もの」(お化け物)はあまり扱わず(Jホラー等というタイプは除く)、原作コミックを参照するという部分はあるとしても、「江戸時代とはどういう時代だったのか」「どういう文化があったのか」という点に関しては平易ですし日本語もわかりやすいので(日本語の部分に関してはかなりの配慮がある)、適法に在住する外国人の方が「日本の江戸時代以前の(時代劇以外の)映画をみたいな」と思ったらおすすめ以上かなといったところです。
採点に関しては「原作を知らないとわかりにくいかな」という点はありますが、それは私が確認していないのも悪いしそれをもとに減点するのもフェアではないのでフルスコアにしています。90分と短い映画でさくっと見られる点ではおすすめです。
画と音楽の破壊力がパワーアップ
更に進化した神谷浩史版モノノ怪。櫻井孝宏版の薬屋さんが魅力的だっただけに正直残念ではありますが…。
監督が言うように「初見の方でも見れる」は少し違う、前もって事前知識位は入れないとあっという間に置いて行かれる間隔はあります。
それとは別で相変わらず度が過ぎるぐらいの絵力・台詞回し・展開の小気味良さが痛快で楽しいエンタメ作品、劇中サントラも和製ロックでカッコいい。
大奥に限らず女性の出世欲と友情、嫉妬と苦悩。至って話の筋は難しくないが画と音楽とカット割りの破壊力があり、本編自体を怪異的なプロットに作り上げているので鑑賞後は誰かと語り合いたくなる内容でした。
アサとカメの手繋ぎシーンがとても好き。三部作なのでまた期待したくなる逸品です。
画面情報量が多すぎる印象
独特な色彩、背景美術の凝っていること、3Dの使い方など、芸術に足を突っ込んでいるクオリティ。
絵に目が行きがちですが、本作は効果音や音楽の設計がとても素晴らしく、音響のいい劇場スクリーンで観てよかったとしみじみ。
ストーリーに大きくは3つの要素があり、
・大奥の腐敗した権力構造やパワハラを廃し、正しい政(まつりごと)を行おうとする話
・新人女中同士の友情と秘めた百合(同性愛)話
・過去死に至った女性が怪異となり、退治屋を裏稼業とする薬売りの活躍話
これらが絡んで織りなす物語は見応えあるものの。
ただ、配信が収益の軸で、何度も見直してもらう前提かつ、海外市場を意識したならこれでもいいけれど、映画館で観るにはちょっと……というのが個人の印象でした。
絵や、場面転換の演出などで与えられる画面情報量が多すぎる。
キャラ絵と背景の密度が同じくらいあって、脳の処理が追いつかない。
それゆえに、89分は長く感じる。
30分くらいのとこでゲップが出た。
この密度ならTVシリーズ(22分)前後編か、『ルックバック』(58分)くらいの長さの方がよかったと思った。
ある程度の長さで楽しませてくれるなら、もっと絵と演出の緩急が欲しかった。
たとえるなら、サシの入ったステーキ1kgとチーズケーキを一緒に出されたような感覚。
適正なバランスと量を考えた、コース料理にしてほしかった。
ちょっと難しい物の怪の劇場版は、さらに難解なストーリーに
芸術的な映像美に感嘆する
待ちに待った作品!TVシリーズのときから大好きだったので今回映画館で観れてとても嬉しかったです。
薬売り、前よりちょっとガタイ良くなってる?着物も厚手な感じで、動きも躍動感がありました。アクションの格好良さ、魅力的なキャラクターたち、極彩色の背景、派手で奇抜なのに疲れない、どこをとっても全てのカットが絵になっている。音楽も和洋折衷混ざったようなオリジナル曲がより物語を彩っていて格好良かったです。和紙の切り絵のような芸術的な映像美に、ただただ感嘆するばかり。
アサちゃんとカメちゃんの関係凄くいいですね。一癖も二癖もある物語はひとによっては難しいと捉えるかもしれませんが、私はこの複雑さが魅力的で面白く感じます。また観に行きたいです。
シリーズ三部作とのこと。次の『火鼠』がとても楽しみです。
ホラー映画だったんだね💦
10数年ぶりに
圧倒的映像美に酔いしれる作品
たぶん、三部作くらい?
ようやく今日見られました!たぶん海外の賞を意識されての色彩ですね。日本人にはテレビ版の色彩で充分華やかだけど、外国人には暗く見えたみたいです。目の見え方が違うみたいですね。
自分はテレビ版の「海坊主」がダントツで好きなので、同じように華やかな映画モノノ怪も満足しました。
大奥の舞台もテーマも広く、たぶん三部作くらいになるのかなと思っています。ヒロイン二人の家庭環境も少しで良いので知りたいですし。大奥の謎も残されているので、色々解明されるのを期待してします。
今回は三回くらいは見ようと思います。
男女のどろどろがテーマではないので、ファンの本音は主役の声優はそのままで良かったのかなと。
今回の声優さんも素晴らしいのですが、テレビ版はあまりにも当たり役でイメージが固定していたので。
劇伴と圧倒的な視覚表現に浸る
ラップがあります!
ダサさが足りないし短いけどラップがあります!
ありがてえ…ありがてえよ…
アニメを見てきたファンと、初めましての方とでは評価が分かれそうです。
いやそれは当然なのですが。
派手な画面のせいで「雰囲気と抽象的表現ばかりでワケわからん映画」と思うお方が多そうですが、その界隈の中では割かし分かりやすい方だと思いますし、更に初心者向けに分かりやすめに描いていたように思います(当社比)
前者の私も初心者の頃はアニメを何回か見てようやく「あ!この絵にはこんな意味があったんだ!」と気付けていたので、同類の方は「ぐるぐる顔になるのはこういう意味ね」とか「この人の捨てた大切なものはこれね」とか「水に汚染されたって表現ね」とか早めに気付けて、細やかな表現を楽しんだり物語に集中する余裕が出るのでしょうが、慣れていないと気付けず置いてけぼり感を受けるかもしれないですね。
まあ私は前者なので!
これは贔屓目のレビューです!
小田島さまポジが居て加世ちゃんみのある女の子が居てラップがあって大満足です!
あと元声優さん声帯だけこっち来いと思っていた私でも、神谷さんは本当に良い仕事をしすぎだと感じたので声優交代をご心配の方は臆せず挑んでください。
あと女性声優さんも世界観に寄せるの凄すぎて私は俺は僕は
スタッフの皆さん全員ありがとうございました。
クラウンドファンディングに3回くらい出現した薬売りを愛する者さんもありがとうございました。
映像は魅力的。
わかりにくいのはわかる
摩訶不思議
めちゃ良かった!!
化け猫で始まり化け猫で終わったモノノ怪。テレビシリーズ好きで全て鑑賞済み。
15年の時を経て、劇場版が上映されたならば観るしかないだろう。
とにもかくにも、まずは一言「めちゃ良かったぞ!!」
退魔の剣を抜くには形、真、理、三様を剣に示さねば抜くことが叶わない。
物語の入り。事件が起こり、それを察知した薬売りさんが颯爽と登場し、主要人物たちにその説明をする。「お聞かせ願いたく候!」ってね。15年ぶりに決まった!最高です。演出が!
その後はどんな真と理が?とわくわく観させる構成で物語に没入できました。
「よくわからない」というレビューが散見されるが、それは私も同様です。そもそも私はよくわからない映画が好きなのです。ただこの「よくわからない」も許容範囲がって、話の大筋はだけは明確になっていることが条件です。このモノノ怪唐傘は大筋の物語自体は明確で、そういう視点で観るならば逆にわかりやすい。話の大筋は単純ですので、後はディティール部分の解釈だけ。解釈は自由に行えば良いという考えなので、自分なりに解釈し納得できる部分は納得したし、謎の部分は謎のまま、また考えるのも楽しい。
アクションシーンがこれまた力が入ってて登場から最後の大一番まで薬売りさんがめっちゃ動いてくれます。モノノ怪は薬売りさんの「退魔の剣」さえ抜けてしまえばもう勝ち確なのです。抜けてからの立ち回りアクションは毎回楽しみなのですが、さすがは劇場版といったところでしょうかね。凄かった、ああ凄かった、凄かった!
また今回の唐傘で終わりでなくてまだ第二幕があるじゃないですか!まだまだ楽しませてくれるモノノ怪シリーズ。次回も絶対観に行きます!!
映像は美麗ですが内容はTV版と比べてしまうと物足りなさが
かなり前にテレビで放映していたオムニバス形式のアニメの劇場版です。
モノノ怪という作品のストーリーそのものは比較的シンプルです。江戸時代が舞台で、「モノノ怪」と呼ばれる妖怪や怨霊、妄執等が合体したような存在を「薬売り」という派手な化粧の男性が退魔の剣を用いて退治する、その際「真(まこと)と理(ことわり)」、つまり本来の姿やそうなったいきさつを知ることが必要なので、視聴者にもやや断片的ながら真実が明かされます。
サイケデリックなまでにカラフルで大胆で美麗な画面もさることながら、この「ことわり」がどれもずっしりと重厚で魅力的で、そりゃ未練も残るし化けても出るわという説得力もあり、見終えた後もしばらく人の業の深さややるせなさに思いを馳せたりと、ずしんと後に残るのです。ひょんなことで見た一話からサブスクで全部観てしまうくらいにハマりました。
ただ本作はTV版と比較すると、そのストーリー部分に物足りなさが。
悪くはないんだけど、特に作中でも「色々な情念の渦巻く大奥」と強調していたのも相まって、どうしても前ほど心に迫ってこない。
またTV版のシナリオは取捨選択がしっかりしていて、登場人物も話の枝葉も最低限にトリミングされ、描写は不足気味でも正確さとコンパクトさのおかげで語られずともおおむね察せられたのですが、そこが今回は甘かったです。
正確性でいうと、個人的にはある人物が途中筆を投げ出す描写をわざわざ挟んでおきつつもそこと真実をずらしたり、別のある人物については末路を察して悲鳴が…的なシーンがあるも、描かれてるのも叫ぶのもサブキャラの上にどうも劇中描写からはズレてる気がしたりと、色々モヤモヤ感が。
また、TV版より増えた尺をそのまま登場人物の追加や枝葉にあたるエピソードを増やす方向にあててしまった印象で、メインストーリーが相対的にぼやけてしまってました。
次回作もあるのと事で、もしかしたら今後も見越しての采配かもしれませんが、TV版が本当に良かった分、やっぱりシンプルにこの話としてまとめて欲しかった気持ちはあります。
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