劇場公開日 2024年7月26日

「アトラクションのように楽しめる、ストーリーよりは単に映像美がウリの映像作品として見るべきだなと思いました。」劇場版モノノ怪 唐傘 あとのまつりさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5アトラクションのように楽しめる、ストーリーよりは単に映像美がウリの映像作品として見るべきだなと思いました。

2024年7月27日
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鑑賞方法:映画館

難しい

 まず、良かった点は、映像作品として素晴らしかった点です!!
アトラクションのようでアニメシリーズのような間のとり方はなく、常に飽きさせないように動いている感じ。令和版モノノ怪ですね。
 鮮やかな色彩、和柄テイストの上に滑らかな作画、とてもよかったです!!
 あと、音楽も良かったです!!怪〜ayakashi〜を彷彿とさせるラップ要素のあるオープニング!!とってもワクワクしました!!
 あと、アニメシリーズのオマージュのようなところも良かったです!!座敷童子編のラストシーンの、薬売りが壁に描かれた遊女の腹を愛おしそうに撫でるシーン、あれのような描写もあって、とても良かった。

 ここからは個人的にあまりよくなかった点です。
 まずストーリーが薄すぎる。
 要は社会に出てみたら自分を捨てないといけなくて辛い、というようなことなのでしょうけど、それって大奥である必要あったのかなと。もっと、大奥らしい女性の妬み嫉み、嫌悪、情念、愛憎、執着のようなドロドロとした生理的嫌悪感のある話が見られると思っていたので、だいぶ肩透かしでした。残念です。
 また、難解なストーリー。アニメシリーズも、考察させるような描写は多かったものの、それでも1度見れば真、理もきちんとわかって、納得のいくように作られていました。
 今回のは真、理を得た!と言っていたのに、私は何もわからなくて、わからないままどんどんお話が進んでしまうので、置いてけぼりを食らった気持ちでした。
 伏線らしく色々描写されていた割には大して言及されていなかった御水様の正体、フキ様など、おそらく次回への布石なのでしょうけれど、初見だと散らかりすぎていて、一つの作品としてはかなり消化不良でした。
 キャラの掘り下げももう少し欲しかったところ。過去に何があったか、歌山様は何があったの?とか北川様ってどうしてこうなってしまったの?とか。

 あと、アニメシリーズ前編通して番レギュとしても居てくれた退魔ノ剣役の竹本英史さんが居なくなってましたね。リストラされてしまったの結構悲しかったです。火鼠編には出てきてくれるといいな……。

 今度またもう一度見に行こうと思います。モノノ怪は何度も見て解釈を深められる作品ですから。

 次回作にも期待してます!!
 火鼠編、今まで応援してきた古参ファンにも満足のいくような内容になっていることを期待して、たのしみにしています!!

 まずはモノノ怪の続編を作ろうと思ってくださったことに大感謝です!!色々言ってしまいましたが、本当に次回作には期待しています!!本当に本当にありがとうございました!!

あとのまつり