「ほんわか笑える傑作です!」カラオケ行こ! 三輪さんの映画レビュー(感想・評価)
ほんわか笑える傑作です!
中学生の合唱団の透き通ったようなハーモニーに癒されました。しかも芳根京子さんが、実際の伴奏のピアノを弾いていたのでリスペクトです。ストーリーは、ものすごくシンプルです。ヤクザの若頭補佐である綾野剛が、組の中で一番カラオケが下手だと、下手くそな刺青を組長に彫られてしまうという、なんともわかりやすい話です。その組のカラオケ大会は組長の誕生日にスナックを借り切って行われ、そこで組長の判定で勝劣が決まってしまう、アホみたいな話なのですが、意外と違和感なしです。組長は北村一輝ですが、貫禄ありますね笑。そこで中学三年の主人公が綾野剛のために指導をしていきます。そしていろんな事件が起きて、主人公が考えて考えて大人への脱皮をしていきます。やっぱり精神年齢の成長は見ていて爽やかです。原作は全く知らないのですが、ヤクザと中学3年生の主人公の心の交流がちゃんと価値ある友情になっているのだからすごいことです。人間は一生の間におよそ3万人の他人と出会うということですが、この主人公にとってはとても心地よい出会いだったと信じます。そして二人の会話はコントの様であり、ギャグの様でもあり笑えることしきり。綾野剛は貫禄も出てきたけど、お茶目なところもあって可愛い!?また、この作品のテーマ曲はYOSHIKIの紅ですが、最後の主人公が絶唱するところに感涙です。それにしても綾野剛が死んだと思ったら生きていたというどんでん返し、ずるくない?
追記 コンクールでの合唱の優劣は何かという問いに、最後の加点は「愛」があるかどうかというセリフがありましたが、これは刺さりますね。宇宙は愛の塊であり、人間も愛の塊だから言えることかもしれません。
共感ありがとうございます。
スナックの様子がちょっと変で、あ!こりゃ生きてるな?と思いましたが、のこのこ現れる綾野剛、この辺は山下作品ぽくて良かったと思いました。