劇場公開日 2024年1月12日

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「リンダ リンダ リンダから紅へ」カラオケ行こ! ジョーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0リンダ リンダ リンダから紅へ

2024年1月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ヤクザと中学の合唱部の部長との不思議な交流。
声変わりでスランプに陥っている部長にとって、およそ対極の世界のやくざとの交流は衝撃的だった。
だが、お互いのプライベートなことはほとんど話さず、カラオケだけで通じ合う関係というのは、ある意味対等な関係になりうるのだ。
利害関係のない対等な関係を、日常生活から見つけていくのは実は難しいこと。
面白いのは、ヤクザは部長を先生と呼び、部長は、ヤクザの歌に対して矢継ぎ早に注文をつける。
たとえば、ヤクザの声の音域にあった歌をチョイスする。高音域の「紅」が大好きなヤクザの志向を見事にぶったぎっていく。
綾野剛と齋藤潤の絶妙なコラボはもとより、「紅」というX-JAPANの名曲が、これほどまで耳から離れないのも心地良い。さすが、「リンダ リンダ リンダ」を世に轟かせた山下監督らしい。
エンディングのLittle Gree Monsterのアレンジバージョンも、言い知れぬ余韻が残る。

ジョー