劇場公開日 2022年7月17日

「疲労時は鑑賞注意」デウス 侵略 Minaさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5疲労時は鑑賞注意

2023年8月26日
Androidアプリから投稿

ジャンルとしては「2001年宇宙の旅」と近しいものを感じるが、もちろん本家に及ぶものなんて無いし、目指してもいないだろう。
自らをデウス(神)と名乗る謎の球体の調査にやってきたクルーらをどこか物悲しい暗いテンションで描くのだが、就寝前に観ようなんて考えてはいけない。開始30分位からうつらうつらしだし、最終的には鑑賞後に何も覚えていないという有り様だった。
本作の最大の難点はその暗い画面と代わり映えしない宇宙船内が舞台というところだろう。起承転結全てが同じテンションに思え、良い子守唄の役割を果たしてしまっている。
監督がグラフィックアーティスト出身という事もあり、宇宙船のデザインや、球体に現れた「それ」のビジュアルは見応えがある。その割には宇宙船内部がちゃちいという予算の都合が丸見えなのが不思議なギャップを生んでいる。
さて、肝心の球体についてだが、中から宇宙船が出てくることも無く、ひたすらに佇むだけの姿はかなり不気味であった。派手な展開など無いのだが、その不気味さが90分間続くため、ある程度の緊張感を感じながら鑑賞できた。
ラストはかなり衝撃的なものだったが、犠牲になった登場人物らが非常に気の毒である。良くも悪くも未体験ゾーンの映画たちの開催者側が好きそうな話である。

Mina