「誇るべき勇者」劇場版 荒野に希望の灯をともす Tomさんの映画レビュー(感想・評価)
誇るべき勇者
テレビのドキュメンタリーを見て、中村医師のことを知っているつもりでいました。しかし、映画館でアフガニスタンの広大な自然の風景を目の当たりにして、これまで知っていたと思っていたことがいかに限られたものだったのかを思い知らされました。
特に、用水路を作る取り組みがどれほど無謀なアイディアであったか。完成までの想像を絶する困難もそることながら、完成後の氾濫で用水路が流域の人たちの生活をおびやかすことにもなりうるということ。自然に比べて人間がいかに無力か、ということが大きなスクリーンによって実感することができました。
巷では元総理を国葬にするかそうでないか、と言う議論をしていますが、もし国葬というものがあるとしたら、中村医師のような方こそがふさわしいと思いました。各国の代表が中村医師の業績を共有し、中村医師の平和に対するメッセージを改めてかみしめる、そんな儀式になったらいいのに。
アフガニスタンに入っていった国の中で唯一武器を持たずに入った日本、そして中村医師のグループ。ここに、日本のこれからの国際社会における生き残りのヒントがある気がしました。
上映後の谷津監督のお話で、中村さんの人柄を知ることができてよかったです。そして、ひとことで表すと、仁義の人であった、と。自身を振り返って、そうありたいと思いました。
本当に国葬に値する方だと感じました。ただ人知れず中村先生のように人の為に尽くして亡くなられた方々は自分達が知らないだけで、
まだまだたくさんいらっしゃるのではないかとも感じました。
そう言う意味でその代表である
中村先生のその生き方を知れるこの映画は日本人全員が見るべきだと感じました。感謝感謝です。m(_ _)m