「アンサンブル」特別編 響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
アンサンブル
アニメ1期&2期と劇場版と「リズと青い鳥」を完走して準備万端でいざ劇場へ。入場者特典は夏紀&奏の小説でした。
3期への架け橋的なポジションの作品でしたが、部員のそれぞれの考え、久美子が1人前の部長になるための成長がしっかりと描かれていてとても良かったです。ギスギス感が薄かったのも好印象でした。
物語はアンサンブルコンテストに出場するためのチーム作りに専念する吹奏楽部の秋冬の物語でした。
久美子の人の良さをシーン的に一番映し出していたのが、みぞれが窓を開けるのに苦労していたところをサッと開けた久美子に対して「窓を開けるのがうまいね」のセリフで、他人の心を開くのが上手という2重の意味があり、なんだかキュンとしました。
部長としての手腕を発揮していたのは、釜屋つばめが演奏で合わせられない事への悩みを一緒に解決したり、1年生の加藤葉月がチームを組めないで悩んでいたところを、3年の先輩たちと共に解決したりと、優しく平和主義な解決方をしていて、この人が部長で良かったなと思わせるキャラクターに成長していました。そんなしっかりした面を見せつつも、麗奈に誘ってもらうのが遅かったのにヤキモキしていたり、麗奈とイチャイチャしたり、奏と睨めっこしてたりと、抜けた久美子の面も見せてくれるのでとっても満足しました。
原作をまだ読んでいないので、アニメでしか情報を知らないのですが、登場していないキャラクターのデザインも名前もしっかりと記されていたのが印象的でした。キャラクター一人一人を大切にしているのが伝わってきましたし、3期でどのようなキャラが活躍するのかというワクワクが生まれていきました。
今までの作品は全て配信などで観たので、劇場で観るユーフォはどんな感じなんだろうと思いましたが、とっても心地の良い音色が劇場に響き渡っていました。木琴の音ってこんなに気持ちのいい音してたんだなーとか、低い音と高い音の変化が分かりやすいなーとか、派手な音は抜群に聴きやすいなーとか、劇場で観るからこその発見が何個もあって感慨深かったです。
アニメーションの滑らかさはさすが京アニといったところで、一人一人映すシーンの表情の細かな変化や仕草ももちろん素晴らしいんですが、引きの絵でもしっかりと身振り手振りしていますし、そこでの表情もコロコロ変わっていて、京アニの技術力の高さがひしひしと伺えました。
声優陣の僅かな情緒の変化も聞き取れる演技力の高さ、本職の声優さんはやっぱすげぇなぁ〜と面食らいました。
演奏シーンが少ないのは勿体ないなーとは思いましたが、3期を寝て待てという事だと思うので、来年4月から放送される3期が待ち遠しいです。先輩たちが叶えられなかった全国大会出場へ。そんな夢への一歩、是非とも掴んで欲しいです。
鑑賞日 8/7
鑑賞時間 15:10〜16:20
座席 I-5