「追っかけっ子が多くて少しダレる」インディ・ジョーンズと運命のダイヤル Tenjinさんの映画レビュー(感想・評価)
追っかけっ子が多くて少しダレる
シリーズの最後を飾るには何だか締まりのない出来に見える。2時間半以上という長さも冗長な印象を与えるだけになってしまっているような。長くてもいい映画はあるし、たとえば「TAR」は最後まで緊張感を持って見られた。
元々そんな映画だとは思うけど、カーチェイスを始めとする敵と追っかけっ子のシーンがちょっと多すぎなのかも。ずっとそんなことばかりやっている感じがしたし、中盤のパレードのシーンなんかは丸々なくてもよかった気がする。
洞窟に入るところでようやく本来の雰囲気が戻ってきた感もあったので、やはりそれまでが少し長すぎなのだと思う。謎の仕掛けや大昔の世界の住人、コスプレナチス(?)兵たちなどのハッタリが効いたビジュアルこそ、このシリーズにふさわしい。
他に気になる点としては、結構な数の死人が出ていること。上で書いたパレード関連だと大学職員や警察官とか。まあ、敵の残忍さを示す意味もあるのでしょうが、探偵モノの周りで人が死んでいくような死神ぶりはいかがなものか。何より、潜水士の友人はバンデラスを起用しておきながらほとんどキャラクターをつかむ間もなく殺されてしまうので、海に潜るための道具要員にしかなっていないのはもったいない。
話の最後の締めを初代のキャラにしたのはよかった。まあ、インディ自身の選択というより強制的にそうなったのは主人公としての意味合いは薄れる気もするけど、老境に至ったキャラならではのあり方かも。演じるハリソン・フォードは80歳らしいし。
それにしても、若い頃のインディのシーンはどうやって撮ったというか作ったんだろう。普通に3あたりまでの見た目になっていて驚いた。まさか全部CGじゃないだろうけど。
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