「おもしろいけど物足りなさも」インディ・ジョーンズと運命のダイヤル きーとろさんの映画レビュー(感想・評価)
おもしろいけど物足りなさも
インディジョーンズは昔からテレビ放映の吹替で見慣れているので、今回は吹替での鑑賞を選びました。
一応全作見ているはずですが、正直結構忘れています。シリーズ未見でも問題はないですが、1作目から観ておくとより楽しめる部分あり。私が一番好きなのは3作目の最後の聖戦。ショーンコネリー演じる父親とインディとの凸凹掛け合いが大変良いので是非観ていただきたい。
さて本作ですが、冒頭からびっくりしました。若いインディ!どこからどこまでがCGなんだろう。暗くてアクションが見えにくいところもありましたが、わくわくする出だしでした。
そしてマッツミケルセン。好きな俳優さんの1人です。1944年時の下を向いた時に垂れる前髪のセクシーさたるや。終盤のナチスの制服もお似合いでした。紳士的に見えて実は怖い役、ハマりますね。
ヘレナも良かった。強かで頭も切れる。翻訳しながら授業してるみたいに動き回って問答する一連のシーンが印象的でした。インディよりヘレナの方が先生に向いていそう笑
良かった場面は、モロッコでのカーチェイスと洞窟でインディが今までの苦労をぼやくところと謎解きの場面と大量の虫が湧くところ。あとはアルキメデスの墓での時計とか不死鳥のプロペラの伏線なんかも良かったですね。
気になった点は、金のために動いていたヘレナがインディを助けに行く選択をするに至る心情の変化。もう少し丁寧に描いて欲しかったです。
インディが「金のためにお父さんのノートを暗記したりしない。」みたいなことは言っていましたが、危険を冒してまで助けに行くほどの信頼関係が築けていたかというと…もうちょっと説得力のある描写が欲しかったです。
それとメイン以外の人物の扱いに雑さを感じました。学校の先生とか、友人のダイバー(アントニオバンデラスだと気づきませんでした)とか簡単に死んじゃうので。CIAの女性とウォラーの関係性もよくわからなかったです。
個人的好みになりますが、もっと笑える場面も欲しかったです。
古代ローマに残りたがるインディには悲しくなってしまいましたが、ラストは感動的。
飛行船1機落ちたくらいでは歴史は変わらないのですかね。最後は絶対ダイヤルを壊してバジルとの約束を果たすもんだと思ってました笑
シリーズの昔の作品がとてもおもしろいだけに、比べてしまうと冒険感やアクションは少なめで人物の掛け合いもちょっと物足りない感じ。でも謎解きなどのインディらしさもみられて楽しめました。