「泣いた。ありがとうインディ。さようならインディ。」インディ・ジョーンズと運命のダイヤル ひろしさんの映画レビュー(感想・評価)
泣いた。ありがとうインディ。さようならインディ。
2023/6/30公開日に鑑賞。インディ四作を何度となく観たファンだが、泣いたのは初めてだ。インディを好きで良かった。
色々言いたいことはあるし、アクションはどうしても過去より動けないハリソン・フォード(そら80歳だし、むしろ凄すぎる)という制約があり、カメラワークで誤魔化してるのかなーと途中感じざるを得ず、過去三部作(あえて4作目は含めず)の血湧き肉躍るあの感じを求めると少し厳しい、何だか乗り切れない所もあった。
でも、このストーリーを通じて伝えたいメッセージが何か、何故インディはあの場所から帰ってこなければならなかったのか、なぜヒロインにぶん殴られたのか。それが分かった時に涙腺が崩壊した。
人は人生で色んなものを得て、早かれ遅かれ失っていく。そこから逃げたくなったり目を背けて、自分の好きなもの都合の良いものだけに閉じこもりたくなる(その閉じこもり方がインディは異常だが笑)けど、今ここで人は、失った痛みと共に今あるものを抱きしめながら、生きていくべきだ、というメッセージ。
考えてみればインディ映画は痛みの歴史。何かを手に入れるために戦い傷つく体の痛み。せっかく手に入れても、結果的に思ったようにならなかったり、手に入れなれなかったことへの心の痛み。(手に入れられる話、ハッピーエンドの魔宮の伝説は評判が悪い。自分もイマイチだ。痛みと喜びが混じり合う哀愁漂うレイダースや最後の聖戦が好きだ)今回は冒頭から痛ましい限りのインディが、どういうラストに向かっていくのか。そして、あのラストシーン!まあ考えつくレベルの発想かなとも思うけれど、あれであれが良かったんだと思う。
それにしても、「西に向かったようだ!」は迷言過ぎて酷い笑 なぜ誰もあれにダメ出ししないのか。笑 まあ、そんな言いたいことも色々あるけれど、なんだかんだで最後まとまったからオッケーとしよう。
大衆映画、ここに極まれり。是非多くの人に観て欲しい。
「西へ・・」笑えますね~。ミケルセン、序盤レイシストばりばりかと思いきや、うやむやに。ドイツ人=レイシストを寸前回避したのでしょうか? 戦国自衛隊みたいなやられ方も爆笑モノでした。