「Hummingbird」インディ・ジョーンズと運命のダイヤル ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Hummingbird
インディ・ジョーンズシリーズ15年ぶりの最新作にして最終作、42年という壮大な月日を締め括る豪華な作品に仕上がっていました。シリーズを劇場では初鑑賞です。鑑賞形態に少し迷いましたが、前の作品との兼ね合いで轟音シアターを利用しました。ドカンと音がくるので中々楽しかったです。
壮大な冒険譚、色んな国を駆け回り大どんでん返しを繰り広げる楽しい楽しい作品になっていました。心の底からワーッと騒げる最強娯楽作でした。
冒頭の戦前の若かりしインディとバジルのアクションが良い意味で現代っぽくなくて良かったです。サイドカー付きのバイクのサイドカーを切り離したというか壊してナチスの軍人をぶっ飛ばしたり、車を炎上させたり、冒頭からいきなり大暴れをぶちかましてくれるので面白かったです。
洒落た街中を駆け回るカーチェイスのシーンは楽しすぎました。ギリギリの攻防、余裕のあった昔のインディとは違い、一動作が遅れがちなインディなので常にハラハラさせられます。
狭い道筋をパワフルな運転テクニックで敵や障害を潜り抜け、事故寸前で避けたり、敵をまとめて蹴散らしたりと、アメリカ大作映画ならではのド派手なアクションが楽しめました。
今作の相棒は考古学者のヘレナ、過去の相棒たちよりも機転が利きつつも結構な脳筋キャラなので、インディと馬があったり馬が合わなかったりで衝突ばっかしています。それを見守るテディと3人で世界を駆け回っていきますが、この3人誰もノイズにならないのは作品のキャラクターとしての個性がしっかりしているからだなと思いました。
敵役のフォラーはこれまたイケオジなマッツ・ミケルセンが演じています。もっとプライドの高いキャラだと思っていましたが、表情の変化がかなり豊かですし、負け顔がこれまた素晴らしいなと思いました。この顔のマッツを観れただけでもなんだか得した気分です。
終盤、まさかの運命のダイヤルを回して時代を紀元前まで遡るというタイムスリップをやってのけてしまいました。しかもその時代に残る!と言い出してしまい、ヘレナは大慌て。頑固なインディをぶん殴って元の時代に戻すという中々の力技で連れ戻すのもなんだか良かったです。元の時代に戻り、残りの人生、再び冒険に出かけるという力強いラストになっていたのも最高でした。
インディ・ジョーンズシリーズの歴史はリアルタイムでは追えず、劇場で観れたのも今作だけでしたが、それでも42年積み重なった歴史が150分に詰め込まれていて楽しかったです。ハリソン・フォードの集大成といってはなんですが、それでも大きな歴史のひとつの終わりをこの目で見届けられて良かったです。本当にお疲れ様でした。
鑑賞日 6/30
鑑賞時間 13:50〜16:35
座席 J-10
鑑賞形態 轟音シアター