「ハリソン・フォードが殴る!殴られる!」インディ・ジョーンズと運命のダイヤル shironさんの映画レビュー(感想・評価)
ハリソン・フォードが殴る!殴られる!
80歳とは思えないハリソン・フォードが、殴る!殴られる!!
『インディ・ジョーンズ』シリーズと言えばドキドキハラハラの展開が魅力ですが、古き良き時代の冒険活劇なので肉弾アクションが多め。
乱れ飛ぶ銃弾には当たらないけれど、重めのパンチはしっかりくらう。笑
そして悪者は容赦なくバタバタと殺されていきます。
やっぱりインディは西部劇のヒーローなんだなぁ。馬にまたがる姿も絵になります。
顔パンチはサイレント時代のスラプスティクコメディへのオマージュでしょうが、今の時代には…。世代交代や継承もテーマです。
知的でクールなマッツ様がとにかく素敵!
イケオジ2人の対決は垂涎ものです。
なかでもマッツ様の泣き出しそうな表情が可愛いすぎて…。
胸を締め付けられる甘美さに悶え死にするところでした。
そして、やはり気になるのはお約束のシーン!
パラマウントロゴからのファーストシーンは?
蛇は?虫は?
帽子は?鞭は?
時代を代表する乗り物は?
前作からの続きも気になるところ。
マリオンとマットは?
新作を観るにあたり、過去の4作品を復習して挑みました。
『フェイブルマンズ』を観た視点で今見直してみると、改めて感じることも多く…。
『最後の聖戦』からキーとなっている親子のパートには、愛憎入り混じって一筋縄にはいかない父親と息子の絆を、より深く感じることができました。
引き続き、継承や世代の交代がポイント。
帽子がキーアイテムなので注目してください!
他にも、スピルバーグが撮った過去作には、昔の映画へのオマージュやリスペクトが満載だったことに気づきました。
ドキドキハラハラにはいろんな種類がある。
古き良きハリウッドムービーの影の演出が素敵。
『第三の男』を彷彿とさせる顔のライティングもカッコいい!
『魔宮の伝説』のレビューシーンは言わずともがな。
『最後の聖戦』の回転する壁なんて、もろにサイレントコメディだし、出会い頭に顔を殴るのはスラプスティクコメディですよね。
悪者をバタバタ殺すのは西部劇。ちょっと痛そうだからマカロニウェスタン?笑
トラウマ級の蟻は『黒い絨毯』だし。
オカルト映画のおどろおどろしい怪しさや、レイ・ハリーハウゼンの特撮。
そもそも“追いかけっこ”は古典映画から脈々と続く映画の楽しさ。
まさに映画少年が撮った映画でした。
=インディとの出会い=
みなさんそれぞれにあると思います。
私の場合は『魔宮の伝説』でした。
『スターウォーズ』は大好きだけど『レイダース』はちょっと怖そう…
そんな私に理科の先生が『魔宮の伝説』がいかに面白いのかを語ってくれたのがキッカケでした。授業時間に。笑
とても話の上手い先生で、試験範囲まで終わると、その後の授業時間は“先生のお話し“。
生い立ちの仰天エピソードや、学生時代のアルバイト。自給自足の島暮らしの話しなどなど。とても面白くて今でも覚えています。
みんな先生のお話しが聞きたくて、真面目に授業を受けていました。
そんな先生が試写会で観てきた『魔宮の伝説』を語ってくれたのです。
とくに宮殿のお食事のシーンや虫のシーンは「怖いけど見てみたい!」と思わせてくれました。
映画って出会いだと思います。
星の数ほどある映画の中で一生で観られる映画なんてたかが知れてます。
先生、オススメしてくれて有難う。
そして過去の私、思い切って観てくれて有難う。
ちなみに『赫い髪の女』のタイトルを知ったのは英語の授業中。
=インディの助手=
そんなわけで、私の中でインディの助手はショート・ラウンドなのです!
シリーズからすると『魔宮の伝説』は本筋からは外れるスピンオフ的なエピソードになるのですが、最初に観たのがこれだし。
同年代の子供が活躍するところに興奮しました。2人のコンビバランスが素晴らしい!
なので他の助手ポジには、観ていて“お前じゃ無い感”が邪魔するんですよね。
そもそも他の相方は利害関係のもと一緒にいるだけだから、純粋な助手はやっぱりキー・ホイ・クアンだけ!
帽子を被せてもらったのも彼だけでしょ?
Mさん、コメントありがとうございます。
インディに出会うことができてホントに感謝です。
見る度に新しい発見がありますしね。
映画仲間とネタバレ会をすることになり、準備の為におかわりインディしました♪
エンドロールで流れる「レイダースのテーマ」のスタッカートが気になって気になって。
「映画って出会いだと思います」「星の数ほどある映画の中で一生に観られる映画なんてたかが知れてます」
心に染みる言葉でした。よい先生との出会いがあって、よかったですね。