MEN 同じ顔の男たちのレビュー・感想・評価
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女性へ向けられた男性の暴力を戯画化したホラー
伴侶、取引先、公権力、子供、神。
それら男性が日常的に女性にどのような暴力やプレッシャー、理不尽な扱いなどをしているのかをホラーテイストに描いた作品。
前半の映像の美しさや演出の巧みさに比べて、後半の表現は陳腐になるものの、女性にとって「安全地帯など存在せず、常に気を張らないと身の安全が脅かされる」ことを上手く描きだしている。
不満も多いけど、ハッとさせられるメッセージも多い一作。
美しく悍ましく
もうメチャクチャ
ミッドサマーよりずっとよい。
ちょいDV毛のあるだんなと「別れるんなら死んでやる!」「うんざり、かってに死ねば」で本当に死んじゃって罪の意識に取り憑かれた女性の再生の話。
そもそも男性不審になってるから皆んな一緒に見えるし、被害妄想だし、無い物も見えたり、かなり主人公病んでますね。で、おそらく本当にあった事件と幻想がごっちゃになった映像を整理されないまま観客に丸投げされて「え?」「落ちは?」
最後、「おまいい加減にせえや」的なエグいシーンで、主人公も観てる人も、すっかり正気に戻り「あーこういう粘着系ウザ」「選んだ私がバカでした」というオチだと理解しました。
イギリスど田舎の田園風景が死ぬほど美しく、思わせぶりな嫌なカットが秀逸です。
病んでる時は誰かと一緒にいるか、
モリモリ仕事するのがお勧めです。
カメラはキレッキレやね
アレックス・ガーランド監督節炸裂!
「エクス・マキナ」で注目され、後に手がけた作品が毎度の如く話題になる時の人、アレックス・ガーランド監督。私は彼の作品を一貫してこう見ている。
"観る芸術"
この言葉を聞いて、鑑賞を止めようと思う人もいるかも知れないが、この言葉が最も当てはまるのが彼の作品なのである。ナタリー・ポートマンを主演に迎えた「アナイアレイション-全滅領域-」も、監督の示したラストがあまりにも難解な故、配給元が劇場公開を渋るという作品になったのも有名な話?である。
本作は、「ミッドサマー」等ヒット作を産むA24製作の最新作になるのだが、本当にこういう映画が好きなんだろう。もはや確信犯だ。
邦題の"'同じ顔の男たち"という興味をそそるフレーズに惹かれてしまうが、本作のヒロインは劇中でその事に気づいたのだろうか。私は集中して観ていても主人公がそういう素振りを一切見せていない様に思えていた。劇中のワンシーンである、草原にフルチン男が立っていた時の主人公の反応と同じ位の衝撃が走ると思うのだが。それは恐らく本作の言わんとする事が自分なりに理解出来れば多少は理由が分かるはずである。少々宗教の説教臭い展開や演出を見せる本作だが、主人公と自殺した夫の関係性、時折現れる意味深な描写を注意してみるとそれ程理解に苦しむ事は無い気がする。終盤の強烈シーンが数を重ねる毎に変化していく主人公の表情には注目だ。監督自身もやはり観客にそれぞれ考えて貰いたいという様な発言(それで分かり易くしたよなどと言ったら本当に監督はイカれている)をしていたが、結末はそれぞれが思う所のある形で考えて観るのが正しいのだろうか。
映画は楽しいのが1番!という人には決して向かないが、本年度に公開された「LAMB/ラム」もそうだった様に、A24の作品が大衆向け一般映画の枠で普通に公開されているのがそもそも異質なのかも知れないとさえ感じてしまう。とにかく、冒頭から息を潜めてじっくりと鑑賞する事をおすすめする。
振り切って欲しかった
なんつうラスト
「自由を謳歌」
吐き気を催すほどに、深くて重い。けど、
言いたいことは理解した。
伏線も回収した(つもり)。
けど、わざわざこれほどまでの
演出にする必要があったのか。
そこを楽しめるかどうかに尽きる。
個人的には好きな作品の部類。
怒涛の押し寄せるラストの、ジェシー・
バックリーの、上から目線で冷ややかな
ツンな表情のほうに、むしろゾクゾクした。
君の愛が欲しい…という呪縛
最悪な出来事だ。『背負わされる』呪縛から逃れようと、緑が美しい田舎へ旅に。森と水に気持ちが洗われるよう…そこからのトンネルの恐怖に鳥肌が立った。あんなシンプルな映像で恐怖の演出方法があったか。神父に救われるかと思いきや…解りあえない、違う、そうじゃない、なんで?!次から次へ現れる男、解りあえない!…最後の最後…呪縛から逃れられたんだろうかハーパーは。呪縛からの解放、それだけを願う。
もうちょっと、手かがりを配置してほしい。
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