「男性の悲痛な叫びを表現してたが"知らんがな"でしかない」MEN 同じ顔の男たち ヒレさんの映画レビュー(感想・評価)
男性の悲痛な叫びを表現してたが"知らんがな"でしかない
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凄かった。何の前情報も知らなくて、amazon primeでサムネに惹かれて見始めたけど、冒頭から引き込まれた。センスがすごい。画面と音が凄かった。
中盤までサスペンスホラーの雰囲気で、後半はデビッド・リンチの作品や岡崎京子のヘルタースケルターを彷彿とさせた。これは映画史に残るような名作ではないのか?私は評判を全く知りませんでしたが、出来具合は語り継がれるような芸術的、美的に優れた映画だと思います。
ただ、人間(主に男性)の根源的な欲求をテーマにしてるいるが、時代が悪かったかな。もう5年前ならもっと視聴者に訴求出来たと思います。
テーマは男性の女性への理想、母性、愛を求める欲求ですが、いくら悲痛な叫びを美しく高度に洗練された演出で表現したところで、もう女性には届かないかなと思います。最後のセリフ「愛が欲しい」も、決めゼリフなんでしょうが、すかしっ屁こいた程度のインパクトしかなかった。愛が欲しいと言えば何でも受け入れられるというただの押し付けはもう現代では通用しない。通用しないから悲痛な叫びとして表現したのだろうが、すかしっ屁でしかなかった。
ただ、テーマや監督の主張に共感出来なかっただけで、作品として完成度が高いのは間違いない。
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