「色んな意味で気持ち悪さが残る」MEN 同じ顔の男たち ひのさんの映画レビュー(感想・評価)
色んな意味で気持ち悪さが残る
夫婦喧嘩の後に夫が亡くなってしまい、“あの時、私が…”という思いが頭の片隅にずっと引っかかっている…
そんなモヤモヤした気持ちを晴らすために、田舎の家を2週間ほど借りて滞在することにしたのだが…
序盤は音や(歌)声が印象的で、怖さよりも不思議な雰囲気。あと、田舎の土地で遭遇する男性陣に妙に不快感と違和感を覚える。
主人公は立ち直ろうとしているけど、思いのほか心にダメージがあって妄想で恐怖体験をしている?…と、途中で思ったのですが、妄想ではない模様。
終盤にむかうにつれて、男性陣の気持ち悪さが増し、目を覆いたくなるようなグロテスクなシーンも…。
徐々に追い詰められていく主人公と、フラッシュバックする亡くなった夫の姿…。ここまでくると、“まだ描かれていないだけで、主人公が何か恨まれることがあったのか?(因果応報的な)”とも思ったのですが、そうでもなさそう…。
“俺は君のことを愛しているのに、君はなぜ俺から離れようとするの?”…姿形をかえて、死んだはずの夫が主人公にまとわりつく…
という、どうやら“離婚したくなかった夫の執念”が起こしたことだったようなのですが、個人的には結末がしっくりきませんでした^^;
“妄想”でもなく、“幽霊”でもない。
どちらかというと“クリーチャー”扱い?
車に追われたのも事実、玄関に血痕があって這ったような跡があったのも事実。
…じゃあ、街の男達が体内から他の男性を産み、急激な輪廻転生で最終的に亡くなった夫(生き返った)になったのは……?
オチが“夢だった”とか“幽霊の仕業だった”というのは好きではなくて、そういう内容だと思っていなかったので残念な気持ちがある一方で、“幽霊の執着が見せた妄想だった”と言われた方が納得できるな…と、思いました。