「奇跡ではなく意志が紡いだ縁」長崎の郵便配達 lynx09bさんの映画レビュー(感想・評価)
奇跡ではなく意志が紡いだ縁
広島は訪れたが未だに縁の無い長崎。きっとこれが縁なのだろう。いや、縁にしなければならない。そう思った。
谷口氏の「生への意志」とピーター氏の「会いたい意志」。それが共鳴し響き合い、時を越えて娘を呼んだ。ピーター氏は良き父親でもあったのだろう。イザベルさん(娘)の立ち振る舞いや言動の健やかさは、ともすれば哀しみに覆われて感情に流されそうになる所で、冷静でありつつ優しくある事を促してくれる。お孫さんの行動を見ていてもその素晴らしさが滲んでいて、少し遺伝子に嫉妬した(笑顔)。
毎年夏に上映して欲しい一本がまた増えたし、苦しいシーンはあるものの基本的に静かで穏やかに進む物語は、戦争直球が苦手な方にも視聴に耐えうると感じた。広く皆が観てくれる事を祈りつつ。
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