「内なる心のタイムリープ」千夜、一夜 lynx09bさんの映画レビュー(感想・評価)
内なる心のタイムリープ
意外そして圧巻。
田中裕子さんは勿論なのだが、ダンカン氏がお見事でした。あのキャラクターは大っ嫌いですけどね笑
ほとんどの登場人物が何かを「待っている」物語。表向きは「失踪」に対する「喪失感」を描いている様に映るが、その実「愛」を探す物語であり「距離感」を探る物語である。私は登美子にかなりのシンパシーを覚えてしまったので、閉塞的な社会の善意の押し付けや、「不器用」では片付けられない愛の押し売りに辟易していたし、奈美の「自分の計画ばかり推進します(共有してるつもり)」も嫌悪でしかなかったが、人に寄ってはそちらに寄り添って登美子や洋司が気持ち悪く映ったりもするんだろうな、なんて思って終わった後も暫く関心しきりでございました。
イメージなものなのか年配のお客さんが多かったのだけれども、広い世代に是非とも観て頂きたいと強く思った次第です。
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