#マンホールのレビュー・感想・評価
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その男、anonymous
結婚式の前日に、会社仲間からのサプライズパーティ。
気分良く酩酊し、ややふらつく足取りで帰宅途中に突然意識を無くし、
気が付けば、どことも判らぬマンホールの底で覚醒。
知人に電話を掛けても何れも応答は無し、
位置情報を頼りに助けを求めても、
なぜかしらの行き違いが生じる。
有毒なガスは噴き出し、あまつさえ
突然の雨も降り出す弱り目に祟り目。
堕ちた際のケガで
右足は使い物にならない状況で
果たして主人公は、この窮地から
脱出できるのか?との
{ワンシチュエーション・サスペンス}。
似た設定は過去作にもありで、
〔[リミット](2010年)〕は拉致され
棺桶のような木製の箱に閉じ込められ、
砂漠の中に埋められる。
犯人の動機も、勿論
自分が何処にいるのかも不明。
身動き取れない空間で、しかし下手に動くと
箱の中に砂が入り窒息の危険が。
周囲からの音をヒントに
携帯での会話を頼りに脱出を試みるも、
バッテリー切れにも直面。
果たして主人公は・・・・、との
シチュエーションだが、
どっこい本作は類似の要素に、
更に一捻り、二捻りを付加。
文明が進化した分、講じる手段も増加。
動画を撮り、SNSに投稿と今時っぽい手段で
二転三転ありつつ、
元カノ『舞(奈緒)』のサポートも受けながら
『川村(中島裕翔)』は次第に
自分が今居る場所と、この様な事態に追い込んだ犯人に迫って行くのだが
最後に提示されるのは驚愕の真相で、いや~これは全く想定不可能。
脚本の『岡田道尚』の手腕が冴えに冴える。
ヒントすらも寡少だし、
ご都合主義の設定も二~三ありはするものの、
全体を通した語り口の良さと、
急転直下の結末に
それらは目を瞑ってしまおう。
百分尺を、ここまでの濃密なストーリに
練り上げたことに、ただただ喝采。
冒頭、ネタバレのツイートやSNS投稿を
遠慮願いたい旨の告知が提示。
観終われば、なるほどこれは
一つのワードが決定的なヒントになり、
制作者側が周到に仕掛けた謎がバレ、
物語りの醍醐味が損なわれるからと納得。
事件の動機は切なく、
窮地に陥った主人公が
真っ先に警察に連絡をしないのは何故との、
明確な説明にもなっており。
人を呪わば穴二つ、とは
よくぞ言ったもの。
人を呪わば穴ひとつ(笑)【追記あり】
酔っ払ってマンホール(?)に転落してしまい、脚に酷いケガを負って脱出困難に。さてどうする!
【疑問①】どうやって渋谷から埼玉(しかも茨城との県境!)まで、女性がひとりで怪しまれずに連れていけたのか。
【疑問②】スマホのGPS機能だけを狂わせる(他の機能は正常に使用可能)なんてチートな細工が本当に出来るのか。
【疑問③】あんな密閉空間でガス爆発を起こして、しかもその中でライターで点火した人間が果たして無事なのか。
…まあ、細かいツッコミどころをあげたらキリがないけど、スリリングでかなり楽しめました。
最初、韓国映画のリメイクなのかな?と思ったらオリジナルなんですね。
最後は唐突に終わりますが、個人的にはアレでまあ良いかと。
【追記】この映画から学ぶべきもの
教訓① 酒の味が判らなくなるほど泥酔しない事
教訓② スマホはフル充電にしておく事
教訓③ 禁煙者でもライターを持っておく事
教訓④ 文房具セットと麻酔キットを持ち歩く事
教訓⑤ 他人を羨んだり妬(ねた)んだりしない事
教訓⑥ オンナ遊び(特に社内)もほどほどにする事
教訓⑦ 他人から借りたものはちゃんと返却する事
テンポのよいワンシチュエーションスリラー
先週観た「FALL フォール」に続き、またもやワンシチュエーションスリラー。今度は、マンホール落下からの脱出を描くという作品です。テンポよくコンパクトにまとめられており、それなりに楽しむことができました。
ストーリーは、社長令嬢との結婚式前夜に同僚が開いてくれた祝いの宴席で酩酊し、帰り道でマンホールに落下したハイスペック男子の川村俊介が、SNSを頼りに救出を求めて苦闘する中で、その裏にある隠された真実が明らかになっていくというもの。
「FALL フォール」の地上600mの鉄塔と比べてはいけませんが、深さ10m程度のマンホールの方が絶望感はかなり低いです。それでもテンポのよい展開で飽きさせません。開幕早々に落下し、あとはひたすらそこからの脱出を試みるというワンシチュエーションで、そこに危機感を煽る状況を追加しつつ、裏側に仕組まれた真相を推理させるという流れは悪くないです。
本作では、知人への電話が繋がらず、警察にも信用してもらえず、GPSも誤作動を起こしているという状況の中、SNSを巧みに利用して救出を求めるあたりが今時でナイスです。川村は、ネットで拾ったアイドル写真を加工し、女性になりすまし、言葉巧みにネット民を誘導します。この時点では「頭のいい男だな」としか思っていなかったのですが、後で思えばこれも伏線だったのかもしれません。
ネタバレ厳禁なので多くは語れませんが、観客の興味はしだいに脱出よりこの事態を招いた真相へと移っていきます。ラストは衝撃とまではいきませんが、それなりにおもしろい展開でした。とはいえ、伏線なしで明かされる真相には、釈然としないものが残ります。また、冷静に考えると、それならなんでこんなことを…、もっとこうしたら…、いやいや最初から…などとツッコミも一気に湧き上がってきます。ラストも、最後の決着の様子を描かないので、後味もイマイチ悪いままです。
主演は中島裕翔くんで、ほとんどのシーンを彼一人で見事に演じきっています。他のキャストに奈緒さん、永山絢斗さんらが名を連ねますが、ネタバレになるといけないので触れないでおきます。今回は上映前に舞台挨拶ライブビューイングがありましたが、ここにも中島裕翔くんと熊切和嘉監督しか登壇しませんでした。二人しか登壇しないのは寂しかったですが、作品の性質上しかたないですね。それでも楽しい話が聞けたので満足です。撮影裏話としては、コーヒーや青海苔を混ぜて表現した泡のシーンは臭いも準備もかなり大変だったらしいです。しかも、満足のいく映像が撮れず、後日まさかの撮り直しをしたそうです。でも、実際の映像はわりときれいで泡風呂のようでしたけどね。
マンホールに落ちたらあなたは誰を呼びますか
自分には響かなかったかなぁ
期待し過ぎず
観た方が良さそう。
チケットを購入する際、舞台挨拶版?でいいですかと聞かれ、たまたま時間が合ったから行ったのであって、舞台挨拶があるから行ったわけではないため、ちょっと天邪鬼的に舞台挨拶がないやつで、と言ったらどうなるのでしょうかと聞きたくなった。あ、すみません。なんか態度がイマイチのスタッフさんだったので、愚痴です。
レビューが良かったので観に行った。
ジャニーズファンではないので、俳優さん目当てではない。むしろ永山氏の方が好きである。
以下ツッコミ。
マンホールに蜘蛛の巣。まぁ、なくはないかもだけど、やや不自然に感じてしまった。←細かっ
友人多数に連絡。夜中とはいえ1人も繋がらないものかな。たまたま繋がった元カノがあまりにものんびり口調(方言関係なく)でそこを気にする様子が見られずモヤモヤ。やたらとシャウトする割には…。
警察に連絡した時点で居場所ってわからないのか?わからないとなるとやりたい放題のような…。
渋谷のマンホールに落ちたと思ったなら、自分ならスマホを投げる前に石とか投げようと思う、かな。あとは大声を出し続けるかなと。
スマホのバッテリー残量とか電波とか気になった。←細かっ2
マンホール覗き込まずにロープ下ろすというのも現実的ではないかなぁ。ようやく探し当てたのだから。しかしあんなに太くて長いロープどこで買ってきたんだろ。
と、細かいところが気になってしまうと引いてしまう。
しかし、ああやって裏アカ?って作られるのか〜と感心してしまったよ。
最後なんとなく雑に感じてしまったのも残念だった。
4L YouTuberまではわりと楽しんでたのだけど。
ネタバレなしだと書けることも少ないが
2023年劇場鑑賞33本目。
舞台挨拶中継付き。
一回しか中継ないので本編→挨拶だと思っていたのですがどうも中継前に本編→舞台挨拶をやったらしく、中継は2部だけだったようです。
ネタバレしないように話さなきゃと言いながらもだいぶネタバレされたのがきつかった・・・。それで減点はしませんが、センスないことするなと不安にはなりました。
なんでこういう行動しないんだろとか、すぐ怒るなこいつとか、細かい違和感が後々納得できる作りになっていたのは良かったし、思ってもいなかった仕掛けにえっ、じゃこういうこと?と驚かされたのは良かったところ。
ただそのためにどんどん感情移入していたのが観測者にならざるを得なくなるところと、ラストシーンが明らかに蛇足だったのが減点でした。
激ヤバのラストを見逃すな!
「衝撃の展開」が飛躍し過ぎていて、物語が破綻してしまっている
ほぼ、マンホールの中だけで物語が進行していくが、時々挿し込まれるスマホの音声と画像(動画)の使い方がいいアクセントになっていて、飽きることはない。
ネット民の調査能力が警察よりも頼りになる反面、平気でプライバシーを晒したり、独りよがりな正義を振りかざしたりするところも描かれていて、いかにも今風な面白さもある。
と、中盤までは比較的楽しみながら観られたのであるが、「衝撃の展開」があまりにも突拍子もなくて、呆然とさせられる。
主人公が、過去に、そんな大それたことをやらかしていたのであれば、穴に落ちた時点で、当然、そのこととの関連性を疑うだろうし、穴の場所も、すぐに思い当たるはずである。そもそも、過去の企みが、そんなに簡単に成功するとも思えない。
一方の、真犯人の方も、どのようにして穴の場所を知ったのかが不明だし、それが分かった時点で、すぐに警察に通報して、法の裁きに任せてさえいれば、あんなに手の込んだ、回りくどいことをする必要はなかったのではないかと思えてしまう。
へたに「奇をてらった」がために、せっかく面白くなりそうだった話が現実味を失い、破綻してしまったのは、残念としか言いようがない。
中途半端な謎
是非ネタバレしてない状態で観て欲しい
墓穴
今年2本目の期待作(1本目はキラーカブトガニ)、日本映画らしからぬ設定にジャニーズが体当たり演技するという点に惹かれて鑑賞。結構席が空いているのに隣に座ってくる人の心境を問いただしたくなる日でした。
なかなかに鋭くイカれた作品でした。あぁ好きだなと思える瞬間がふんだんに盛り込まれていました。
まず傷の描写が生々しいです。マンホールへ落ちた際にハシゴの破片などで足に裂傷を負うのですが、そこをしっかり見せてくるので痛々しいです。その傷を市販のホチキスで留めるのも叫び声も相まって目を覆ってしまいました。ケガと隣り合わせの状態で物語が進んでいくので、常に痛いが付き纏っていました。
次に脱出できそうで脱出できない状態なのが緊張を走らせています。最初の段階で届きそうで届かないハシゴがもどかしいですし、ガスや液体が足元を蝕んでいきますし、泡まで噴き出て飲み込もうとするなど、ピンチが怒涛の勢いで襲ってくるので、見る側も休む時間がありません。
SNSの特性もしっかりと活かしていたのも好感を持てます。匿名性だから所詮他人事みたいな意識が強いので、好き勝手いい放題な人たちが多いですが、しっかりと解析してくれたりする人もいますが、個人情報を晒しまくるのは中々にヤバイですし、実際に行動に移した少年は過激なタイプでした。クロスバーを持っている時点で相当なヤツですが、同僚の自宅まで訪ねてボッコボコにしたり、主人公にトドメを刺すなど今作のモンスターは彼に間違いないと思います。それ故に彼の深掘りももう少しして欲しかったなとは思いました。
後半の種明かしも更にこの作品のエグさを強調していました。主人公は、主人公ではなく違う他人で、元の人を殺して顔を奪い、その人に成りすまして生活していたという事が明かされます。韓国映画に採用されそうなアイデアですが、邦画だとより親近感が湧くのでその狂気がビシビシと伝わってきます。元の人を殺して(これまた殺しの傷が少し暗めですが生々しいです)、マンホールに落とすのはだいぶ手間だなと思いましたが、それは些細な問題なので気にしなくても大丈夫です。主人公がやたら口調が荒いなと思っていましたが、別人ならそれも納得です。その元の人の彼女が報復に来て、顔を奪い返そうとするなどこちらもまた行動が過激ですが、油断したら首絞めにかかる主人公の方が一枚上手でした。ラストの体のバキバキ具合はそこそこ気持ちいいラストになっていましたが。
全体的なバランスも良く、中島裕翔さんほぼ1人で物語を進行したのもお見事でした。ワンシチュエーションですが濃密な内容になっていました。こういうタイプの邦画が月1本くらい観れたら嬉しいんですけどね。
鑑賞日 2/10
鑑賞時間 18:20〜20:10
座席 F-6
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