「タイトルにとらわれ過ぎると作品の本質が分からなくなる作品かもしれません。そして「主役」は「彼」ですが「主人公」は「彼女」のような気がします。」1秒先の彼 もりのいぶきさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルにとらわれ過ぎると作品の本質が分からなくなる作品かもしれません。そして「主役」は「彼」ですが「主人公」は「彼女」のような気がします。
どこかで聞いたようなタイトル… と思っていたらやはり
リメイク作品。元作品はチェックしていたのですが、鑑賞
時間があわず観られませんでした。・_・
と、今回の作品。
元作品の設定を逆転させ、少しだけ周りよりも早く行動する
のが男性の方らしい。…のですが、それがどういうことを
狙ったのか、元作品を観ていないので分かりません。
とりあえず、この作品を観てみましょうか。
というわけで鑑賞。
…。
う~ん…。
冒頭からしばらくは、どの登場人物にも共感ができない…。
むしろ不快感を感じながらの鑑賞。 うわーん。(泣)
・洛中だけが真の京都、と力説する主人公。
⇒ 実は宇治の生まれ。自分で言うところの「洛外」。
京都の人って何かコワイ印象だけが頭にインプット…。
・父親が失踪したのに「パピコを2本食べられる」と喜ぶ妹。
⇒ 2本くっついたのを2つ買うと4本分。父が居たときは
丁度ひとり1本だった ということらしい…。
・ナンパ気味に路上ライブの女に声をかける主人公。
⇒ その後主人公に接触してきて、活動の費用に40万が
必要 …といったことを語る。…狙いはサイフか。。
・主人公を空気扱いする職場の同僚の女たち。
⇒ 本人が近くでお昼を食べているのに止まらぬ悪口…。
「お約束」の掛け合いを楽しんで(?)いるにしても…
etc.
他にもあった気もするのですが、記憶が飛んでます。 …×_×
エンディングだけからすると、これから明るい未来が開けるような
そんな気分にもなるのですが、鑑賞中(特に前半)は、
「不協和音で出来た多重協奏曲を聴かされている」
そんな気分。お世辞にも好感の持てる内容ではありませんでした…。
まともになったと感じたのは、清原果耶がセリフを口にし始めて以降。
そんな気がします。
脚本が宮藤勘九郎と後で知って、なんか納得してしまった自分が
いたりもします・_・;; アマチャン ハ スキ
宮藤勘九郎の関連作品、自分にとって当たりハズレの落差が大きい…。
台湾映画のリメイクときいているのですが、元の作品もこんな展開
なのだろうか。 という強烈な疑問が。このリメイク作品が、わざと
このような構成にしたのでしょうか。
リメイク元の作品も観てみないといけないなぁ という気が…。
時間があればみてみようかと思案中です。
◇あれこれ
■「なのにあなたは京都へ行くの」♪
なぜ舞台が京都なのでしょう。う~ん
作品に対して” いけず ” と感じる度合いが上がってしまった感が。
この曲を使いたかったからなのでしょうか…。
どうせならチェリッシュの曲を使って欲しかった。
(エンドロール見たら他の歌手さんだった気が…)
■清原果耶さん
大人の男性を、「運んで背負って引きずって」… の演技
これは重労働。お疲れさまでした。ホント。
意識の無い人間を運ぶのってすごく大変ですよ。
それにしても「動きを停止している人達」って。
姿勢は変えられるし、手先とか微妙にゆらゆらと動くし。
目覚めたらタンコブだらけになっていそう…。
■気になる二人の年齢設定
最後まで「彼」と「彼女」の年齢差が良く分かりませんでした。
小さな頃の、入院した「彼女」を「彼」が励ますエピソードで
二人の年齢は、差がほとんど無いか、せいぜい2~3才差に見えました。
この作品での「彼」は30才。清原果耶が同じ年齢には見えない…。
どうみても22か23才くらい。 とすると、
入院中エピソード時点での二人は12才と4才くらい?
妹を見るような目で見てたのかなぁ。
つい、こんなところまで気になってしまう作品でした。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。