「保証されない正義をどう執行するのか?」MEMORY メモリー ノリック007さんの映画レビュー(感想・評価)
保証されない正義をどう執行するのか?
殺人にきつい表現があるので、映倫は「R15+」となり、15歳未満の人は鑑賞禁止で、15歳以上の人だけが鑑賞できます。
アメリカとメキシコを舞台にした少女売春、人身売買がテーマです。
日本人には、馴染みのないテーマなので、理解しにくいです。
似ている事件なら、日本でも起きています。
出入国在留管理局が関与しているので、ウィシュマ・サンダマリさんの事件を思い出しました。
2021年3月6日、スリランカ人のウィシュマ・サンダマリさん(33歳)は、名古屋出入国在留管理局の施設に収容中に体調不良を訴え、死亡しました。
2022年3月4日、ウィシュマ・サンダマリさんの母、2人の妹は、ウィシュマ・サンダマリさんが亡くなったのは、名古屋出入国在留管理局が必要な治療を怠ったためだとして、国に約1億5600万円の損害賠償を求め、名古屋地方裁判所に提訴しました。
日本において、正義は執行されるのでしょうか?
登場人物は、お互いに面識のない人々が、事件をきっかけに、絡み合います。
登場人物は多く、少女売春をする父親と娘、アメリカとメキシコでの組織的な少女売春、人身売買を取り締まるFBI捜査官、アメリカとメキシコの警察官、アメリカとメキシコでの組織的な少女売春、人身売買を行う犯罪者、殺人を依頼する人、殺人を仲介する人、殺人を請け負う人とアメリカの国家上層部に分けて、鑑賞すると、分かりやすいです。
主人公は、殺人を請け負う人ですが、少年時代にトラウマを抱え、子供を殺せず、認知症の初期状態で、記憶を失いながら、アメリカとメキシコでの組織的な少女売春、人身売買を行う犯罪組織に立ち向かいます。
アメリカとメキシコでの組織的な少女売春、人身売買を取り締まるFBI捜査官も、少年時代にトラウマを抱え、アメリカとメキシコでの組織的な少女売春、人身売買を行う犯罪組織に立ち向かいます。
殺人を請け負う主人公とFBI捜査官の立場は違いますが、目的が同じであるところが、ラストへの伏線になっています。
アメリカとメキシコでの組織的な少女売春、人身売買を行う犯罪者とアメリカの国家上層部がつながっているという壁が、主人公たちの前に立ちふさがります。
ストーリーは、二転三転するという複雑なストーリーですが、勧善懲悪なストーリーなので、すっきりします。
子細な点を気にせずに、楽しむことをお勧めします。
アメリカとメキシコでの組織的な少女売春、人身売買を行う人々に正義を執行するには、どうしたら良いのかということです。