「散りばめられた伏線を丁寧に回収してカタルシスを感じるホラー」NOPE ノープ 侍味さんの映画レビュー(感想・評価)
散りばめられた伏線を丁寧に回収してカタルシスを感じるホラー
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タイトル長くなりました。
夏に観たいと思いながら色々あって観れずに過ごしていたNOPE。
都内で唯一上映していた近所の映画館でようやく鑑賞。
始まりはとても地味で意味が分からなく進む。
ところがこの序盤に伏線が散りばめられているので、ちゃんと拾えているかどうかで後半の深みの理解が変わる。
思うに、この監督はかなりの映画オタクで、映画の「旨味」を理解していて、映画としてかゆいところに手が届いていると思う。
だからこそ、毎回評価が高く、それでいて知的な風刺も効いているから観る側も満足度が高いのだろう。
コントロール出来ると踏んだチンパンジーへの過信と同じく、コントロール出来ると踏んだ異形のモンスターがコントロールを失い全てを飲み込み始め、見せない恐怖から見える恐怖に変わる後半の盛り上がりも素晴らしい。
散りばめられた日本リスペクトの内容も面白いし、何よりお金のかかったAKIRAを観れて感無量である(多分多くの日本人はあのシーンで別の感想を抱くはず)。
何かが起きる時は引いたカメラワークで淡々と描く手法も好きだし、終わり方も好き。
スピルバーグ版宇宙戦争のスリルをまた楽しめる良作。
年末のデジタル配信は是非とも。
p.s. 前回のレビュー時にいたSM関係のパートナーと昨晩関係解消しました。侍味さんの次回作にご期待下さい。(実話)
p.s. の p.s. 今朝、彼女の遺した私物を全て捨ててやりました(スッキリ)
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